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どこまでOK?読み書き障がいを抱える子の漢字テスト
こんにちは!たっきーです。
いろんなことがひと段落したタイミングで大型連休に入ったこともあり、noteの世界、noteという街から少し離れて生活していました。
今、久しぶりに街へ戻り、記事を書き始めたところです。
さて、今回は「読み書き障がいを抱える長男坊に実践した支援を記事として発信することで、多くの子どもの成長につなげられないか?」という考えで、漢字の学習やテストをものすごく嫌がっていた長男坊の気持ちを変えることにつながった支援を紹介します。
きっと、読み書き障がいを抱える子、漢字テストへの苦手意識が強い子への支援の方法として、取り入れても良いと考えているものです。
「書く」場面ごとに支援を考える
以前、長男坊への支援として、「学校でのタブレット利用」について紹介しました。
この記事では、授業中にタブレットを使うことで「書く」ことの負担を軽くでき、学習に集中しやすくなるというお話をしました。
しかし、「書く」スキルを使う学習活動全てで、タブレットを利用することがよいわけではありません。
どのような支援が適しているかは、その学習活動の目的や内容、その子の成長のことを考えて判断する必要があると思います。
学校において「書く」スキルを必要とする学習活動を考えると、大きく次の3つの場面に分けられます。
① 学習内容や起きたことを「記録」する場面
⇒ 授業のノート、係活動の報告 など
② 自分の考えや意見を「表現」する場面
⇒ 国語の作文、理科での観察記録 など
③ 知識やスキルを「確認」する場面
⇒ 教科ごとのドリルやテスト など
このように分けてみると、同じ「書く」でも、「記録」のため、「表現」のため、「確認」のため、と目的は違います。
分けて考えると、場面①「記録」では、「書く」ことよりも優先度の高い活動(「学習そのもの」や「友達や先生との関わり」)があります。
そのため、「書く」以外の方法で「記録」をしたとしても、その子の成長に大きな支障はありません。
また、場面②「表現」では、考えや意見を "話す" ことができるなら、「書く」ことをせずに、学習目的を果たすことはできます。
場面③「確認」では、"口頭" で確認することもできますし、書く "量" を減らしても「確認」をできるような方法をとってもよいと思います。
このように、場面、場面で学習の目的や成長への期待があって、その目的の達成に「書く」スキルが必要かどうかを考えて支援すると、読み書き障がいを抱える子も学習がしやすくなるのではないでしょうか。
授業中の「書く」とテスト中の「書く」
ただ、その場面を考えて支援していても、どうしても「書く」負担を軽くできない場面というのがあります。
それは、場面③「確認」に含まれるのですが、「正しく字を書けるかどうか」のスキルを確認しなければいけない場面。
具体的にいうと「漢字テスト」です。
漢字テストでは、「漢字を正しく書くスキル」を確認します。
つまり、「書く」スキルを使うことを前提にした学習活動になるので、「書く」負担を軽くすることがとても難しいです。
また、テストという性格上、その子を「評価」することにもなります。
10点満点で何点、1問1問の〇と×。
〇がたくさん、満点に近い結果であれば嬉しいけど、×が多くて、満点には程遠い結果であれば「やる気」をなくしてしまうこともあるでしょう。
「書く」負担を軽くすることが難しい上に、「やる気」にもかかわる漢字テスト。
さて、長男坊の「漢字テスト」では、どんな支援を先生と考えたのでしょうか。
「正しい文字を選べそうか?」の視点にした丸つけ
先ほども書きましたが、漢字テストでは、「書く」負担を軽くすることが難しいため、ここは「頑張って書いてみよう」ということにしました。
つまり、テスト時間中の支援は、とくに行わないことにしました。
かわりに、テスト後の先生がする「丸つけ」の中で支援をすることにしました。
どんな支援を取り入れたかというと、『パソコンなどでひらがなを正しい漢字に変換できそうか?』を基準にした「丸つけ」です。
今の時代、手書きをする場面はもちろんありますが、仕事で文章を書くときはパソコンを使うことが多いです。
ですので、パソコンで文章を書けるスキルが身に付いているかどうかを評価のものさしにしてもいいだろう、という考えで取り入れました。
ここで1つ、『パソコンなどでひらがなを正しい漢字に変換できそうか?』を基準にした「丸つけ」の例をあげてみます。
問題: かべの えを みる。
正解: かべの 絵を 見る。
回答: かべの 給を 兄る。
もし、回答のように書いた場合は、正解にある「正しい漢字を書く」ことをできていないため、ふつうは減点になるでしょう。
ただ、正解と回答の漢字を比べると、似たような形を書くことができていそうですし、パソコンで「えを みる。」と入力したときに「絵を 見る。」を選べそうだと考えられます。
つまり、このケースは「〇」とします。
もちろん、ただ「〇」をつけるのではなく、「正しい漢字」を横に書いてテストを返してもらうようにしました。
やはり、「なんとなく正しい漢字」でとどめるのではなく、「正しい漢字」を知ることが最終ゴールです。
「正しい漢字」を知っているからこそ、「正しく読む」、「正しく理解する」につながるからです。
とはいえ、基準はかなりゆるい、あまいものであるのは間違いありません。
「正しい漢字を書くことができているか」厳しく評価される子たちの中には、不公平感を持つ子も出てくるでしょう。
こうならないためにも、日ごろからお互いのことを理解しあう関係が子どもたちの中に生まれるように支える必要があるのかもしれません。
今回、読み書き障がいを抱える子の支援として「漢字テストの "〇" をつける基準」について紹介しました。
担任の先生には負担をかけてしまいますが、読み書き障がいを抱える子、漢字テストへの苦手意識が強い子への支援の方法として、取り入れても良いと考えています。
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