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AIW セミナー第1回: 本当の学びってなんだろう?

2021/1/10 (日) 9:00-11:00で、Bruce King 教授と、

"21世紀教育を実現するフレームワークAIW入門セミナー"

を開催させていただきました!!

朝早くにもかかわらず、40名を越す、志ある教育関係者や、その他の分野の方にご参加いただき、素晴らしい会となりました!!そして、何より、ライブで、ディスカッション、チャットに参加いただき、そして教授に様々な質問をしていただいたことで、私自身も様々な気づきをいただきました^^

1/10,17,24と3回シリーズでお送りする、教育改善を可能にする、

Authentic Intellectual Work Framework
(真正で知的な学びのフレームワーク)

ですが、初回は、

教育の中でのAuthentic Learning* (本物の学び)とは何なのか、「テスト勉強」との比較でみなさんと議論しました!!

非常に有意義な時間でしたので、簡単にかいつまんでみなさんに内容をお伝えします!^^

(※Authentic Learningは真正の学びなどと訳されることが多いのですが、「真正」という言葉自体、日常生活では使わないので、わかりやすく、本講座では、「本物の学び」「オーセンティックな学び」といったような訳を使わせていただきました。)

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そもそも、社会における、「成功」ってなんだろう?

みなさん、会社の経営者、建築家、研究者など、プロフェッショナルとして、「成功している大人」をイメージしてみてください。

彼らに共通している特徴、力は何でしょうか?

実行力?  チームワーク? 研究力?

はたまた情熱??


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様々な要素があると思いますが、成功している大人には、必ずやっている3つの思考習慣があります。

それは・・・・

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・・・・・

1. 情報分析、知識の構築

2. 仕事を深く理解し、他者と対話し、協業する。

3. 行動に移す。

しっかりと、(1)情報を分析して、自分なりに考えをまとめなければ、行動できません。(2)さらに、自分の行っている仕事の性質や、周りの仲間をしっかり理解しなければ、自分がすべき仕事は見えてこないでしょう。(3)そして、最後に、そして最も大切なのが、行動力。頭の中で考えていても、当然ですが、物事は前にはすすみません。行動が仕事を前に進めていきますよね!

Authentic Intellectual Work では、そうした、「プロフェッショナルな大人が行っている行動」こそが、生徒が学ぶべきものであり、Authentic 「本物」である、と考えます。なぜなら、将来、子供たちがどんな職業についたとしても、取り組む活動であり、そして、それが人生の中心であると考えるからです。

何で学校でそれを教えないんだろう?

上記のプロフェッショナルの条件を見ていただいて、「まぁ、それはそうだな、特に特別なことは言ってないなぁ。」と思いませんでしたか?

・・・でも、みなさん、不思議だと思いませんか?

「学校で、情報分析、知識の構築する方法を理解し、内容を深く理解し、他者と対話し、協業して行動してきました!」と自信を持って言える方はそう多くはないはずです。

なぜでしょうか??

理由はさまざまありますが、大きな理由として・・・

「テスト文化」が挙げられます。

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標準テストの弊害

※標準テストとは、センター試験のような選択問題で、決まった知識を暗記して、回答するような類のテストです。

みなさん、下記の3枚の写真を見てどう思いますか??

テストが生み出す弊害が感じられるのではないでしょうか?


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※就職の段階になって、「テスト」しか、いままでやってきたことを挙げられない就活生。


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※逆に、ビジネスのように管理し、「テストの点が上がらない」と嘆く大人。


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※そして、しまいには、先生に全ての責任を押し付けて、見てみぬふりをする社会。


・・・若干、過剰なようにも思いますが、これらの風刺画が指すところに共感される方も多いのではないでしょうか?

テスト、テスト、テスト。日本においては、中高に上がるにつれて、テストへのプレッシャーが大きくなっていきますよね。

そうしたプレッシャーの結果として、大人として、生きるために不可欠な、知識の構築力、理解力、チームワーク、行動力を奪ってしまっているのではないか?というのが、教育学が長年、行ってきたテスト文化への批判です。

本セミナーでは、みなさんからチャットを受け付けたり、ディスカッションを通して、これらの観点への考えを深めました。


「本当の学び」のビジョンと実践


では、そのようなテストの文化に対抗し、本当の学びを学習者たちに届けるには、どうしたらいいのでしょうか??

最後に、そうしたテストでの学びから脱却し、子供たちに21世紀を生き抜く力を育むための、AIWが大切にする考えも共有しました!

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Construction of Knowlege(知識の構成)
Disciplined Inquiry (教科に基づいた発問)
Value Beyond School (学校を超えた価値)

この3点を踏まえた、教育を行っていくことで、

本当の意味で、子供たちが21世紀を生きる力をつけることができる、とAIWでは考えるのです。

最後に実践例をいくつか。

アメリカ、ウィスコンシン州での実践例

レゴについて学び、レゴの幹部へ手紙を送った。

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日本でも"Most Likely to Succeed"で有名なHigh Tech Highでの実践例 。

障害のある方へ向けて、ゲームのコントローラーを作ってお渡しする。

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などを紹介させていただきました!


・・・・・

自分の状況に合わせて実践するには


これらは、すごい実践だけど・・・

私の状況では難しい!><



と思われた方も多いはず。

AIWフレームワークは幅広い教育者が教育改善に使えるように作られたフレームワーク。

Construction of Knowlege(知識の構成)
Disciplined Inquiry (教科に基づいた発問)
Value Beyond School (学校を超えた価値)

の3観点を使い、みなさんの状況に合わせて、ご利用いただくことが可能なのです!^^

次回のセミナーでは、より詳しく3つの観点に関して、お話をしていきます!!^^


“Increasingly in the twenty-first century, what you know is far less important than what you can do with what you know. The interest in and ability to create new knowledge to solve new problems is the single most important skill that all students must master today.

                                   ~Tony Wagner, Creating Innovators, 2012


21世紀において、加速度的に「知識」自体は全く重要でなく、
「その知識で何ができるか」のほうが重要になった。
新たな問題を解決するために、知恵を生み出す。
そのことに対する、興味と実行力こそが、
現代において、唯一重要な、生徒が習得すべきスキルなのだ。

                                               Most Likely To Succeed 作者
                        ~トニー・ワグナー, 『イノベーターを生み出す』( 2012)より。

 

私自身も、知識を使い「何ができるか」を自分に問いかけていきたいと思います。

チケットを購入いただいた方は、録画配信もしておりますが、ぜひとも、ライブで参加いただき、「実際にやってみる」ことを通して、ぜひともみなさんのスキルにしていただけたらと思います!!^^

購入がまだの方は、録画をみていただき、第二回以降から参加いただくことも可能です!

参加したいと思われた方はぜひ!^^


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(筆者)山本隆裕 Youth & Co. 代表
ウィスコンシン 大学 マディソン校 教育学修士
E: t.yamamoto@youthco.llc
FB: https://www.facebook.com/takahiro.yamamoto.357
Twitter: https://twitter.com/taka_madison
SPRINT: https://sprint-ync.online/



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