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写真で辿る旅行記 vol.9 ギリシャ 2018年

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#写真で辿る旅行記

卒業旅行の行き先を「新婚旅行で絶対に行かない場所」にしようと決めたとき、真っ先に候補から外れたのが「青い海に白い街が広がるギリシャ」。

その8年後、まさにその場所を新婚旅行で訪れることになるとは、さすがに想像していなかった。ある意味、「言霊」だったと言えるのかもしれない。

青い海に白い街というイメージどおりの島は2つある。

青く丸い屋根を持つ建物の眼下に青い海が広がるのがサントリーニ島。崖の上に街が広がっているという地理的な特徴が生み出した特別な景色だ。

もう1つ、青い海のすぐそこまで白い街が迫り、そのコントラストが鮮やかなのがミコノス島。エーゲ海を目の前に感じることができる。この写真はミコノス島で撮った。

6月のギリシャの暑さは普通ではなかった。蒸し暑さはないものの日差しが焼けるように熱く、長く外にいると頭がぼーっとしてくる。ギリシャの街が白いのは、熱の吸収率が低い白色を使うことで室内の温度が高くならないようにするためと言われているが、納得せざるを得ない。

街中にあったギリシャ正教の教会の内部を見せてもらったとき、洞窟のようにくぐって入った室内は嘘のように過ごしやすかった。

海沿いの散策はほどほどにして街の中を歩き回った。飲食店やお土産物屋に混じって、LOUIS VUITTONのようなハイブランドのお店も軒を連ねている。もちろん店の外観は他と同じ石灰岩の白。さりげなく掲げられたブランド名だけが、そこが世界的な有名ブランドのお店という目印だ。

街中の道は細い。人とバイクしか通らないので、人が3−4人で通れるくらいの幅しかない場所が多かった。さらにどの壁も白色。まさに天然の迷路だったが、悪いことだけではない。

常に次に何が出てくるか分からないワクワク感があるからだ。

お洒落な洋服を売っているお店が並ぶ通りを右に曲がると、上半身裸の腰巻き姿で棍棒をもったおじさんの等身大の人形が出てきたりする。お土産を買うにしても、また同じ場所に戻ってこれる自信がないので、いつも一期一会を楽しむような気持ちでいられた。

街のところどころには鮮やかなブーゲンビリアが咲き誇っていた。白い壁との相性は抜群。それだけで、自分がいま絵葉書の中のような世界にいるのだと感じることができた。街のどこを切り取っても絵になる場所だった。

ちなみに、この写真はOLYMPUSのフィルム一眼カメラで撮った。この旅行にはデジタル一眼とフィルムを両方持っていったが、自分では主にフィルムを使っていた。

デジタルだと際限無く撮れてしまうので、良くも悪くもカメラが旅の中心になってしまう。そうではなく、一生に一回の旅行自体を楽しもうと思い、撮影できる枚数に限りのあるフィルムカメラを使うことにした。

2年後の今、デジタル一眼で撮った写真とフィルムカメラで撮った写真を見比べると、フィルムのほうが気に入っている。

写真で辿る旅行記 vol.9 ギリシャ 2018年

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