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3時間に1回のミルクのはずが・・・。

とても寝不足です。

娘が2人います。上の子は2歳半で、下の子は3ヶ月半になる赤ちゃんです。その生後3ヶ月半の赤ちゃんのミルクの時間についての話です。次女はママのおっぱいではなく、ミルクを中心で育てています。赤ちゃんの腹時計は大したもので、3時間に1回、決まった時間にお腹をすかせて泣きます。その泣き声も、いきなり「ギャー」とは泣きません。泣くまでにも段階を踏んで知らせてくれます。まず指をチュッチュ吸い始め、次に小動物が鼻をならすみたいに「フンガフンガ」。そして足を高く持ち上げて、万歳してからの再度「フンガフンガ」。そして、最後に目を覚まして「ギャー!」と泣きます。それからミルクをあげて、赤ちゃんの気持ちもお腹も満たされると「キーツ」と天然記念物の鳥のような声を上げて、満面の笑みで親の心も満たしてくれます。

平日の夜、私は長女と一緒に2人で寝室で寝ています。妻は、夜中に起きて赤ちゃんにミルクをあげないといけないということで、皆で一緒に寝ると、長女も起きるかもしれないし、私も疲れるからと言う気遣いで、赤ちゃんと一緒にリビングで寝ています。そうはいっても、毎晩毎晩、さすがに妻も疲労が溜まるので、週末には私が赤ちゃんと一緒に寝てミルクをあげるようにしています。

金曜日の夜の事です。

赤ちゃんは、普段の夜と同じく、ミルクを8時に飲んで寝ていたのですが、いつもならだいたい3時間後の11時から12時に起きて泣き始めます。ところが、その日は夜中の1時になっても、静かに眠っているのです。いつも起きる時間に起きないので、少し心配になって、熱でもあるのかなと赤ちゃんの額に手をあててみたものの至って普通で平熱です。呼吸も穏やかで、すやすや寝ています。私はミルクをあげてから寝ようと思っていたので、いつものように「フンガフンガ」言い始めるのを待っていました。

夜中の2時。

キッチンのライトをつけっぱなし状態で、リビングに敷いた布団でウトウトし始めた頃、赤ちゃんが、「ウンッ」「アウッ」と声を上げたので、そろそろミルクかなぁと思い、お湯を沸かし始めました。

すると、いつも「フンガッフンガッ」と言って、泣き始める赤ちゃんのはずが、また静かな寝息ですやすや眠ってしまったのです。夜中のリビングには、ボコボコッとお湯が沸騰する音だけ響きます。

「あれっ!?寝たの?」

と私も思わず赤ちゃんに声をかけたのですが、やっぱり寝ています。仕方ないので、私も寝てしまおうと横になりました。そうは言っても、いつも飲ませているはずミルクを飲ませていないので、気になってなかなか寝付けません。

朝方4時。

また赤ちゃんが、足を持ち上げ万歳して、手足をジタバタさせて「フンガフンガッ」と言い始めました。

あっ、起きるな。

私も目を擦りながら冷めてしまったお湯をもう一度沸かし直し、哺乳瓶に粉ミルクを入れました。赤ちゃんは「フンガッフンガッ」と言っています。お湯が沸騰するのをしばらくボーッと待って、哺乳瓶に熱湯を入れようとしたとき、赤ちゃんをみると、すやすや眠っているのです。

「えーっ!また?」

もう一度、赤ちゃんを触ってみるとやっぱり眠っています。

「また、フェイントか」

カーテンがうっすら明るくなっていく中、再び横になりました。

早朝6時。

フンガッ!フンガっ!赤ちゃんがジタバタしています。カーテンも太陽に照らされて真っ白です。眩しい。ほとんど寝た気がしません。

もう3時間に1回の腹時計じゃなくなっているのね。成長してるんだと。夜はしっかり寝てくれるようになってきたんだ。

そう思いながら3度目のお湯を沸かして、哺乳瓶に熱湯を入れて、飲ませようかなと赤ちゃんを見ました。五月晴れのまばゆい朝日が燦々とふりそそぐリビングで、赤ちゃんは、すやすや眠っているのです。

「すごいな」

それからというもの外の明るさで、私はもう眠れません。スマホでニュースなんかを見ながら、赤ちゃんが起きるのを待っていました。

朝7時半。前日の夜に赤ちゃんがミルクを飲んでから11時間半。

ようやく、フンガッフンガッ言いながら目を覚ました赤ちゃん。さすがにお腹がすかせて大泣きするかなと思いながら赤ちゃんを覗き込むと、「キーツ」と天然記念物の鳥の声をあげて、愛らしい満面の笑みで私を見つめてくれました。

気持ちのいい朝。朝食となるミルクにありつく赤ちゃんです。

私は、やっぱり寝不足でミルクをあげながら、安心して、束の間の眠りについたのでした。

#家族の物語

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