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「専門性」はデジタルで拡張する。

今週、ちょっとした動画を作成しました。
外部パートナーの皆さまにお願いするだけの予算はなかったことや、ややこしい内容ではなかったことから、自分でiPhoneとPowerPointを使ってやってみるかー。などと考えておりました。

で、その話を会議でポロッと話したら、うちのパート社員のSさんが「それなら私が編集しますよ!」と云うのです。普段YouTube動画を制作をしているので、その程度なら出来ます、と。
じゃあ試しにやってみてくれる?……とお願いしたら、めちゃクオリティ高くて驚きました。私の意図を正確に把握しているし、作業が速い。

また別の案件で画像データの編集を依頼したら、そのSさんだけでなくもう一人の社員Hさんも「Photoshop使えるので大丈夫です!」というのです。
二人とも本職は声優。その活動のなかで、画像や映像(そして音声も)などの編集が出来るようになったようです。元々音声編集が出来るということから採用した2人ですが、今や様々な領域で大活躍してくれています。本当にありがとう!

つまり彼女たちは、声優という専門職の商品力を向上させる中で「本業周辺のスキル」を拡張している訳です。これはデジタル時代になって以降、我々が棲む業界では顕著に見られる傾向で、「専門性を高めるための多能工化」は当たり前のことになりつつあるように見えます。

私もWebサイト構築とかサーバーの設定管理などは(趣味として)会社員時代からやっていましたが、番組の波形編集や構成台本の執筆、ハイレゾやバイノーラル、ナレーションブースづくりのような制作技術的なもの、そしてデジタル広告に関する知識とかは独立以降に覚えたんですよね。収益性を向上し自らの商品力を向上させるには、やはり新しいスキルで自分の専門性を拡張しなければならなかった訳です。

拡張を企図しなくても、元のスキルだけで食べられるなら問題はありません。しかしそれにはかなり先鋭化した技量力量が必要です。しかし拡張も先鋭化もしなければ、その人の商品力は相対的に落ちていく。特に現代は、その陳腐化のスピードもかなり速いなと感じています。
私はもともとゼネラリスト志向だったので自ずと進むべき方向は決まりましたが、常にその辺を意識しないといけませんね。気づけばパート社員よりできることが少ない……なんてことになったら恐ろしいなと思っています。

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