縫 崇

「ラジオとDXの結節点」を目指す音声クリエイティブ・ブティック 株式会社SEVEN代表…

縫 崇

「ラジオとDXの結節点」を目指す音声クリエイティブ・ブティック 株式会社SEVEN代表。東京と福岡で、音声コンテンツや広告を制作しています/ラジオ人31年目/radikoやSpotify、Audiostartといった各種オーディオアドをカジュアルに活用するお手伝いをしています。

最近の記事

私が「PR情報番組」を始める理由

こんにちは。株式会社SEVENの代表・縫 崇です。 業界32年目のラジオマンです。九州朝日放送やTOKYO FMを経て、2008年に音声コンテンツや音声広告の企画制作を手掛けるSEVENを立ち上げました。現在17期目です。10月から東京のinterfmにて"PR情報番組"をうたう「BuzzSeeker」をスタートさせます。この記事では、なぜ私がPR情報番組を立ち上げるのかをご説明差し上げつつ、皆さまにこの番組をPRいたします。 情報の信頼性が揺らいでいる IT革命云々は流

    • ラジオのコミュニケーション能力はWebをエンパワードする?

      https://dentsu-ho.com/articles/8841?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR17u2eLz2Nah5UsIaTt6FGyeMyLvHoNuLJcE_o2qd6GgMJwzMpwICgKQIY_aem_eT66uku439bXOkkOEF_MvA 「NFTによる聴取証明を組み込むのであれば、リスナーにウォレットを取得してもらう必要がある。IDFAの設定、ウォレットの取得、「J-me」の会員登録ということになると、どのくらいの人

      • 主役は交代するかもしれないが。

        昨日Twitterに上げられていたもの。 CCIもDACもアイレップも博報堂DYデジタルももう無いよ。随分古いな……と思ったら2018年のデータだった。6年前か! しかも「広告業界のすべて」は言い過ぎ。言えて「デジタル広告業界の一部」かな?最近はアクセンチュアなどのコンサル系が強くなって来ているし……なんて考えながら、広告業界の変化の速さを改めて実感した。30年ちょっと前、ルーキーとして入った頃の業界とは景色が全く変わってしまった。例えば当時働いていた福岡で「五大広告代理店

        • 広告制作者のリスクプレミアム

          広告は制約を前提とする表現だ 広告はあらゆる表現のなかで最も「制約」が多いものだと思う。 広告主の意向や、広告対象商品・サービスそのもののスペック、それらに関連する法律や規制、媒体の特性や媒体社の表現考査、納期や予算、制作上の倫理などもガッツリ関与してくる。そんな縛りの中でパフォーマンスを発揮する広告を作るために、制作者は腕を振るう。 広告制作の責任者に求められるもの しかし「制約のなかでベストを追求する」ためには制約―与件の整理が必要だ。どんな制約があり、何を求められ

        私が「PR情報番組」を始める理由

          書いたら考えがまとまるのではと思ったが。

          きょう正午に山口放送(KRYラジオ)がAM放送を休止した。今後はFM、radiko、CATV再送信で番組を送るとの由。 AM送信所の置局コストがラジオ事業の収益と均衡しないこと、都市部での受信環境が悪いことなどの理由は解る。市場と産業、その周辺の動向が激変するなかで、いつか変化しなければならないこと、それはいつか始めなければならないことも解る。 ただ個人的に、リスナーとしても職業人としてもAMラジオが起点だったので、言葉にできない気持ちがある。 夏の海沿いの道や深夜の高速

          書いたら考えがまとまるのではと思ったが。

          ヲタクメモ。なんだけど、僕には大事なメモ

          Amazonは世界の広告費の2%を使う世界最大の広告主だ。 そのメディアバイイングはインターパブリック(IPC)系のイニシアティブ社が担っている。 一方クリエイティブ担当はどこだろう?と調べたら、アクセンチュア ソング(旧アクセンチュア インタラクティブ / 企業と顧客のコミュニケーションを支える、クリエイティブ寄りの戦コンって感じかな?)が買収したクリエイティブエージェンシー・Droga5だった。Amazonは米スーパーボウル中継(世界一高額なテレビCM枠だ)に毎年出稿し

          ヲタクメモ。なんだけど、僕には大事なメモ

          せっかく動画広告を使うのなら

          TVerやTOKYO PRIME、YouTubeといった動画広告を観ていると、とにかく音声が酷いものが多い。映像は割と頑張っているのにナレーションが素人丸出しとか、なにも調整していないAIナレーション(同じソフトウェアを使っていると一発でわかる)などが蔓延していて、広告主も広告制作者も音声を軽視している傾向が解る。なにがツラいって、大企業の広告でさえそんな体たらくなのである。 タクシー広告は音声が小さかったり、音声を切っていることも少なくないのでまだマシ(あくまで"マシ")

          せっかく動画広告を使うのなら

          激変する広告業界で生き残りたいワケだが

          広告業界が変化しにくい根本的な理由(さとなお.com) さとなおさんの10年前の記事。 当時はまだその萌芽が見えてきたところだったが 電通や博報堂といった広告大手や一部大手メディアは、 従来型広告人とテック系広告人の割合が逆転しつつあるように見える。 もう広告は「変化しにくい業界」ではなくなっている。 まして電通デジタルやDAC、CCIといったデジタル系広告会社はそういう広告人がほとんどだろう。 一方で割と大きい会社でも、従来型がメインストリームのままというところは決して少

          激変する広告業界で生き残りたいワケだが

          ぜひ聴いてほしいCMがあります

          先週金曜日、ラジオ大阪の特別番組でオンエアされるCMの収録を行い、 先程搬入を終えました。 CMと云いながら、実際にはラブレターです。 矢沢永吉が好きで好きで、どうしようもないほど敬愛しているひとりのアドマンが、制作を私に託してくださいました。 彼が書いた原稿を読んで、私は「Oさん、これナレーターには読めませんよ。これはOさんがご自分で読むべきです」とお伝えして、ご出演をお願いいたしました。 素人のナレーション? そんな出来ではありません。 たまさかOさんのバリトンが

          ぜひ聴いてほしいCMがあります

          戦う舞台は選べる。

          日経クロストレンドのこの記事は、放送局……特に地方テレビ局の皆さんはかなりお読みになったのではないか。いよいよ地方から「テレビの危機」が具体化し始めた!と思われたかもしれない。 テレビ朝日HDの提案は、地方局を中継局や支局水準に置くということだろうか。平成新局(この言い方も久しぶりだな。今も使うのかな?)の多い同系列はキー局が支えるにも限界が低いのだろう。 この記事中のUber Eatsの件は別の記事でも書かれていたけれど、東名阪福札が投下エリアの限界で、広仙すらネットス

          戦う舞台は選べる。

          クレイジー・モバイラーなので。

          【副題:ヲタクってよく分からないことを早口で一気に喋るよね。】 ガジェット好きかつ旅好き(あるいは出張族)となると、いかに満足できるパフォーマンスを軽量で持ち歩くかという点に執着する。はずだ。たまに1.5kgくらいありそうなノートPCで仕事している人を新幹線の車内や飛行機で見かけるけれど、あれは旅して仕事するスタイルではない。と思う。個人の感想です。 ワタクシの場合、まず移動中などは操作性よりも即応性を重視するのでiOSデバイスが良い。これはiPhoneとiPad min

          クレイジー・モバイラーなので。

          「専門性」はデジタルで拡張する。

          今週、ちょっとした動画を作成しました。 外部パートナーの皆さまにお願いするだけの予算はなかったことや、ややこしい内容ではなかったことから、自分でiPhoneとPowerPointを使ってやってみるかー。などと考えておりました。 で、その話を会議でポロッと話したら、うちのパート社員のSさんが「それなら私が編集しますよ!」と云うのです。普段YouTube動画を制作をしているので、その程度なら出来ます、と。 じゃあ試しにやってみてくれる?……とお願いしたら、めちゃクオリティ高くて

          「専門性」はデジタルで拡張する。

          反省だけならサルでもできる

          「反省だけならサルでもできる」というコピーがあった。 大鵬薬品工業のチオビタドリンクのCMで、仲畑貴志さんが1993年に作ったコピーだ。この言葉が人口に膾炙して30年になる。 で、さっきこのコピーを調べていたら Yahoo!知恵袋で「ことわざに『反省だけならサルでもできる』というものがありますが……」という質問があった。 30年経つと、名コピーはことわざに進化するのだ(笑) しかし実際、セイコーのCMコピーだった「一秒の言葉」(小泉吉宏 1985年)は、今や教科書に載る名

          反省だけならサルでもできる

          もう叩く石橋もない時代に

          Web3や暗号資産、そしてメタバース……。 最近のITトレンドは、その覇権を握りたい企業や人々が必死に盛り上げようとして、結局上手く行かなかった印象がある。 Web3は結局何が言いたいのか分からないし、メタバースは死屍累々。NFTはまだ「使い方次第」な印象はあるけれど、暗号資産は最早魑魅魍魎とその餌食しか居ないように見える。(極真の大山倍達の孫が仕掛けたマス大山コインとか、Gacktが宣伝塔になってた奴とか、アイコンは立派だけど胡散臭い事例が多すぎる。) これまでのWeb

          もう叩く石橋もない時代に

          「好きじゃないとやってられない仕事」じゃダメなのよ。

          「憧れのあの人と働けるなら!」とか「修行だから」と 無報酬(or極端な低賃金)で働く労働契約。 残念ながら、私がいるラジオ産業でもまだまだ存在します。 先程、「芸は無報酬で学ぶもの」とし、 自身が出した求人に「報酬は?」と尋ねた人を「悲しいね」とか「今風だね」と評しているDJ氏の記事を見かけたので、筆を執りました。 求職者側(応募側)がそういう立場なら仕方ない場合もあるけれど、求人側(採用側)がそれを求めるのって、普通に考えてとんでもないことです。 でも僕らの業界にもそんな

          「好きじゃないとやってられない仕事」じゃダメなのよ。

          ラジオはAIで代替できるのか?

          https://futurimedia.com/radiogpt/ RadioGPTのデモを聴いている。米国のラジオに較べるとやはりクリーンで、現地のリスナーからすると不気味の谷は越えられているのかな?まあこの程度のトークならOKなのかな?と思う。 一方情報源はSNSになるらしい。ここは正確性の担保(と速報性の両立)をどうするかが課題になるだろう。日本にはJX通信社があるので、その辺のノウハウは先行できるかも。 日本版RadioGPTの鍵を握るのは、更に進化したTTSだ

          ラジオはAIで代替できるのか?