基礎編28* 「○○が起こらない確率②」【研究】少なくとも1つ起こる確率
問題を解く前に・・・
研究編です。問題文に「少なくとも1つ」「少なくとも1回」と書いてあったら・・・ 「じゃない方」の確率を考える、というやつだ~ 的な、定番解法の問題です。もちろん「普通の解き方」でもいいのですが、早く答えを出す【研究】をしてみましょう。
分母は・・・
3枚の硬貨を投げます。偶然は3つ起こりますので、表は書けませんね。樹形図。3枚の硬貨をAさんBさんCさんの3人にそれぞれ分担して投げてもらいましょう。詳しくは基礎編18を。
樹形図の読み方は大丈夫ですか?
こういうことでしたね。というわけで、全部が起こる通りは8通り、分母は8ですね。
分子:今までの解き方では・・・・
少なくとも1回表になっている場合をピックアップすると
念のために書いて置くと、こういう意味ですよ。
なので、分子は7
少なくとも1の【定石】
問題文に「少なくとも1・・・」と書いてあったら、迷わずすぐに
「少なくとも1」は「“じゃない方”を考えろ」のサイン
・・・のテクニックを使うといいでしょう。
では、さっそく「じゃない方」を考えてみましょう。「少なくとも1枚は表となる」じゃない、ということは、「1枚も表とならない」ということです。1枚も表にならない、ということは、結局「3枚ともウラ」ということです。
こうやって読みかえることができれば、あら簡単。(まあ、すでに上の樹形図を見ていると薄々気づいていると思いますが)3枚ともウラになる場合は1通りしかありませんね。なので、もう一度反転しましょう。「3枚ともウラ」じゃない、つまり「少なくとも1枚は表」となる場合は8-1=7通り、となります。分子は7
答え
問題を解いたあとに・・・
途中で「え? ちょっと待って、なんでそうなる?」となった人もいるんじゃないかな、と思います。それが
のところだった、という人。「じゃない方を考える」と一言で言いましたが、それが実は難しいという人がいます。数学というよりも日本語の問題、読解力と理解力が試されている、と考えてもいいでしょう。
ある程度慣れの問題だったり、似たような問題に当たって、繰り返しの練習も必要かも知れませんね。
問題を解いたあとに・・・2
あと注意が必要なのは、「少なくとも」がサインなのではなく、「少なくとも1」までがサインです。こうしたテクニックは、「少なくとも1」に限らず、うろ覚えだとちょっとの違いで適用できなかったりしてグチャグチャしてしまうことがあります。レベルが高い問題では、そこをついて「少なくとも2つ」とか出題されているものも見受けられます。その時は(中学校の段階では)地道に数えた方が早いです。
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問題一覧
類題 愛知県A2021、三重県2021、奈良県2021、秋田県2021(2) 京都府前期2020
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