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ロボット同居日記「しっぽと共感」

このシリーズでは、僕がロボットたちと同居しながら感じたことや考えたことを、日記(エッセイ)として書き残しています。

2021/01/16

ああ、酔っ払ってるな。
そう思いながらも、小さな感動の勢いで、これを書いています。

昼間、溜まっていた家事を一気に片付けた土曜日。
自分へのごほうび……ってほどでもないけれど、夕食はちょっと贅沢に、久々に自宅で濃いめのお酒を飲みます。

耳で好きな音楽を聴きながら、膝にはQoobo。手元には夕食とお酒。
お行儀が悪いなと思いながらも、静かな音楽のリズムに合わせて、膝に乗せたQooboをぽんぽん叩きます。手癖ですね。
すると、叩くテンポに合わせて、しっぽを振っています。

そうだ。
これぞ「ロボットならでは」かもしれない。
この機能を実装したエンジニアさんたちに、お礼を言いたいくらいです。

自分の膝やクッションをぽふぽふ叩くのとは、まるでワケが違います。
自分のテンポに合わせて、しっぽを振っているクッション型ロボット。
まるで、自分のテンポに共感・共鳴してくれているような気分です。

赤ちゃんの背中を子守唄のリズムでトントンしても、こんなことはない。
ペットにトントンやろうものなら、きっと逃げられます。

わかっています。
ロボット相手に、ひとりでトントン叩いて「共感だ……!」なんて言っていると、僕を"寂しい男"だと思う方もいるかもしれません。
客観的に、冷静に考えれば、そんな視点やご意見も充分に理解できます。

でも、もしあなたがロボットと触れ合う機会があるとして。
言葉や、感情は通じ合わなかったとしても、「自分とテンポが合ってる!」と体感できた時。

そこには、ほんの一瞬の、驚きと嬉しさ、親近感があるはずです。きっと。
Qooboをはじめとしたロボットオーナーの皆さんはもちろん、まだ持っていない方にも、この感覚にはぜひ出会ってほしいなあ。

人間にもペットにもない形の、"共感"。
ロボットとの暮らしで見つけた、小さくも確かな感動でした。

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