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大家さんの心意気

今にも崩れ落ちそうな昭和の木造アパート。


※イメージです。

おそらくどの街にもあるだろう。

建て直しやリフォーム、時代と共に古いものは新しく変わっていくという宿命は、生命の、人間社会であり、それは建造物も例外ではない。


僕が住んでいる街に古いアパートがあり、そこのオーナーさんと話す機会があって、彼に尋ねてみたことがある。

建て直ししたりはしないのですか?
駅から近いし、立地もいいので、長い目で見たら頃合いでは、と話すと、意外な答えが返ってきた。


私はここ以外にも物件を所有していて、住んでくださる方のおかげで、わたしは生活に困らずに歳を重ねることができた。
なので恩返しというわけではないが、高額の家賃が払えないという方のために、このアパートは古いが故に安く借りられる。
だからこのままにしてあるのです。

直して新しくしてしまえば家賃は二倍以上にはね上がってしまうが、家賃にも選択肢やグラデーションは必要だと思うのです。


と話されていて、歳を取った、あとは面倒見てもらおう、吸いとろうと雛鳥のような人が溢れかえる中で、還元しよう、与えようとしている姿勢に、古いアパートにそういう思いを持っていることに感銘を受け、それからは街の古いアパートへの見方が変わった、というエピソードを今日は紹介しました。


今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
吐いて吸う、吐いて吸うが呼吸の基本で、吸ってばかりでは、握り締めていては、循環はうまくいきません。

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