創作が楽しいと思っていたあの頃はもう戻ってこないのか?いや戻ってこい。
辰だ!竜だ!ドラゴンだ!
令和6年ですね。明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
不甲斐ない令和5年
昨年は、改名したりiPadで絵を描いてみたり、多少の変化はあったものの、作家として結果をなにも残せませんでした。書いていないわけじゃないんですが、執筆がはかどらなかったり、調整に時間がかかったりとかで、結局一冊も本を出すことができず、新しい作品を世に発表することもできませんでした。
悔しいです。いや、悔しいだけじゃなくて、経済的にやばいです。
やっぱり筆が遅いことが一番大きな原因だと思うわけですが、なぜ遅いのか自分なりに分析した結果、ひとつの答えにたどり着きました。
おもしろくないからです。
僕は歴史を材料に創作する歴史作家の端くれですが、ここ一、二年、近現代史を扱うようになってから、調べ物がとても大変になってきました。時代が近いから資料がたくさん残っているので、なにを書くにもまずは調べ物が必要。有名なイベントを扱えば、誰がなにをどのようにやったかがかなり詳しく判明するので、作家が想像する余地はあまりない。
結果
調べることに時間とエネルギーのほとんどが費やされ、ヘトヘトになるほどがんばったのに、なんか事実を並べただけの小粒な物語ができあがり……。
ワナビの頃のほうが充実してた気がする。そもそも、俺は作家になってなにを書きたかったんだっけ?
そんなことを真剣に考えさせられる一年でした。
そこで昨年の夏ごろ、現代舞台の短編を好き勝手に書いてみました。別に需要があるわけでもなく、単なる実験のつもりだったんですが、執筆がすごく速かった。6日で70枚は僕にしてはかなりの速度だったので、自分で驚きました。これはやはり、調べ物がほとんど必要ない題材を扱ったことと、エネルギーの99%を想像に当てることができたことで、久しぶりに楽しみながら書けたことが主たる理由のようです(出来はいまいちでしたが……)。
商業デビューしたら楽しいだけじゃダメだ。書きたい物を書いて食っていけるほどこの世界は甘くない。
こういう意見を、耳にたこができるほど聴いてきました。
しかしデビューから8年書き続けたことで、はっきりと見えたことがあります。
創作は、その中心に楽しいがなきゃダメだ。楽しまずに続けられるほど、創作活動は甘くない。
今年は自分のおもしろいをとことん探求してみよう、などと考える令和6年の元旦でありました。
皆さんにとってもよき1年でありますように。
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