シェア
川島 太一
2022年8月13日 08:05
*このエッセイは2020年に天狼院書店HPに別名義で掲載されたものです。一部追記修正しています。「おい、昼飯行くぞ」 そう声をかけられて、私は慌てて財布を探す。同僚の2人はすでに先を歩いている。「ちょっと待ってくださいよ」 私は小走りで後を追いかける。行く先は決まっている、いつもの製麺所だ。 それは3月のある日、年度末で慌ただしい時期だった。 私が住んでいるところには、市民なら知