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【河合雅司】未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること【読書感想文】

この本は「10年後、20年後に人口が減少する日本で何が起こるのか。を教えてくれる本」です。

ちなみに国の水系では出生率が80万人を割るのは2033年になると予想していました。

つまり予想よりも11年速いスピードで少子化が進んでいます。

そのため首相は「危機的な状況」と言っているし、なんとか打開策を模索しています。

それはこのままでは、あらゆる問題が噴出するからです。

2040年、住宅でひっそりと亡くなる人が増える


実際に2015年時点での65歳以上の一人暮らしの比率は男性14%、女性は21.8%だが
2040年にはそれぞれ、20.8%、24.5%に上昇すると見ています。
5人にひとりが65歳以上です。

また現在は未婚の日人が増えました。
こうした人たちが高齢化することにくわえて、結婚した人もパートナーに先立たれたりすることで一人暮らしの高齢者が増えていきます。

そんな高齢者が広い自宅か、マンションの一室でぽつんと一人暮らししている姿が各地で見られるようになるということです。

当然、住宅でひっそりと亡くなる人も増えます。

歳をとってくると体力や気力の低下で、片付けることができなくなったり、ものを置きっぱなしになってしまいます。

そして、ちょっとした段差や階段など想いもよらぬところで点灯したり、またはお風呂に入っている途中で溺死したりします。

もしパートナーや家族と一緒に住んでいれば、すぐ見つけられてもらえる可能性もありますが
一人暮らしだと1~2ヶ月ほったらかしということも起こります。

2033年、東京や大阪で空き家となった廃墟が出没する


これからは人口が減っていくことで必然的に誰も住まなくなった空き家が増えていきます。

総務省によると、空き家の数は2033年には約2166万戸となり、空き家率は30.4%となります。

空き家率が上がった地域は、治安が悪化して、スラム化し始めることが多い。
スプレーで落書きされたりなどです。

特に、山梨県、長野県、和歌山県、高知県、徳島県は空き家率がトップクラスになっています。

現在まだ東京には空き家率がそれほど高くない。
だか空き家率ではなく、空き家数でみると東京がトップで2013年の時点で813700戸も空き家があります。

2025年をピークに東京の人口も減少していきます。
逆に言うと2025年までは大丈夫だからマンションを作っていますが、2025年を迎えていきなり大量のマンションがあるののに東京に住む人の人口が減り始めます。

東京には築50年ほどの古い賃貸マンションが多いです。
そのため2033年には東京や大阪などでもちらほら空き家となった廃墟が出没するということです。

2025年中小企業の後継者不足で廃業が増える


当たり前ですが、人口が減っていくということは、それだけ働いてくれる人を見つけるのが難しいということです。

高待遇である大企業であれば、まだ引く手あまたかもしれませんが、中小企業はなかなか人が集まらなくなります。

実際に2015年の時点で70歳に達している経営者は34万人、2025年までに70歳になる経営者は58万7000人になります。

ちなみに、70歳以上の個人事業者は約152万人で、これらを合計すると70歳以上の経営者は245万人になります。

約120万社が後継者未定の状態です。

そのため、かなりの会社が後継者を見つけられなくて会社を潰してしまうというケースが多い。

実際に倒産件数は減ってきているが、その代わりに後継者が見つけられずに利益が出ているのに廃業させているケースが増えています。

そのため、2025年までにそんな中小企業がバッタバッタと消えていき、650万人の雇用が奪われると考えられている。

GDPでいうと22兆円が失われるわけです。

だからいきなり取引先の企業が廃業するということも出てくるし、中小企業が減ると大企業も困ってしまう。

そのため経営者は早くからM&Aなどを含めて「誰に会社を譲るのか?」などを決断しておくことが求められる。

2042年、定年後に貧乏な高齢者が目立つようになる


非正規雇用の人が増えているせいで、年金をしっかりと払えていないケースが多いからです。

実際に、非正規雇用者数は2003年に1504万人だったが、2021年には2064万人と約1.4倍になっています。

なぜ非正規が増えてたのか?それは日本が不景気だったからです。

日本はここ30年ほどずっと経済成長をしていません。
だから、今の40代以下の世代は、不景気の影響で思うように就職できなかった人も多いわけです。

プラスして非正規だと厚生年金を払っていない人も多い、低収入なので国民年金すら納めることもできない人も多い。
実際にお金がなくて国民年金を免除されている若者は多い。

シンプルに正社員のときに払っている期間によって大きく違ってきます。
その金額は6万円から18万円と千差万別です。

若い頃の貧乏は格好がつきますが、齢を取ってからの貧乏はただの苦行です。

人生最後が良ければ結構豊かな気持ちになれるものです。
だから気力や体力がある時期にしっかりと稼いで、iDecoやインデックス投資、年金などで将来に向けて少しずつ積み立てておくべきです。

その気力と体力と精力がいつまでいつまであると思わないでほしい。

2030年、ドライバー不足によりなかなか商品が届かなくなる


これも人材不足でドライバーを確保することが難しくなるからです。

2030年には約8万6000人のドライバー不足になるといいます。

これはドライバーの高齢化と、女性のドライバーの割合が少ないこと
長時間労働なのに賃金がそれほど高くないことなどの理由が挙げられます。

特に問題なのは2024年からはトラックドライバーの長時間労働規制が強化されます。
こうなると1人のトラックドライバーが働ける時間が減るため、2030年には「約35%」の荷物が運べなくなると予想されます。

ちなみにこれは「2024年問題」と言われています。

2030年には配送料が高いし、なにより届くまでに時間がかかるようになる可能性が高いことになります。

そもそも、荷物を運んでもらう人のことを私達は軽く見すぎているかもしれません。

65歳定年ではなく、働けるうちは働く


大体の人は年金がもらえないかもしれないわけです。
非正規であれば、かなりその確率は高くなります。

また、仮にお金の心配がなさそうでも、病気や賃貸、家の修繕費、親の介護など不測の事態でお金がなくなることも多い。

私たちは100歳まで生きる可能性がとても高い世代です。

しかも、昔の65歳よりも私たちが65歳のときのほうがかなり若いし元気です。
もし、65歳で定年したとしたら100歳まで35年間もあります。

なのでお金に余裕があっても多少は健康のために働いたほうがいいわけです。

しかもラッキーなことに、日本は人手不足で働き手がいないからこそ、どこかしら働く場所があります。
このようにいろんな側面から見ても日本では働けるうちは働くというのがベターの選択肢になります。

1人で2つ以上の仕事をこなす


いつ今働いている会社の後継者が見つからなくて廃業するかわからないし
仕事そのものがAIや自動車運転などによって消える事も考えられます。

AIなどに取って代わりにくい仕事は、人間らしい仕事はなかなか奪われないということです。
しかし、心配しなくても、未来ではAIを使った新しい仕事たまた生まれているはずです。

なので働けるうちは働くのを実現するためには、できるだけ色んな仕事や新しいことに触れておくことが重要になります。

特にこれから世の中の変化が激しくなると、1つの仕事をずっと続けることができなくなります。
だから人生をマルチステージとして捉えて、いくつもの仕事を転々としながら生きていくとが大事です。

家の中をコンパクトにしておく


これからは、高齢者の一人暮らしが増えます。

2040年には、高齢者の4人に一人、男性にも5人に一人が一人暮らしです。

結婚してもパートナーに先立たれてしまうことも多い。
そうなるとだだっ広い部屋にひとりで住む老人がたくさん出てくるわけです。

当然、部屋が広ければ掃除も大変、管理も探しものも大変になります。

そこで、使う部屋と使わない部屋を分ける必要があります。

家の中を明確に使う部屋と使わない部屋にわけて、使う部屋に日常生活似必要なものをすべて揃えておきます。
そうすれば掃除も楽ですし、物忘れも減らせます。

年金受給開始年齢を70歳からに繰り下げる


年金受給年齢を70歳からにしておくと81歳には65歳から年金をもらい始めた人と同じ金額になり、それ移行は得ができるからです。

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