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3月11日

今日は3月11日です。私の生まれ育った岩手県にとっては意味深い日です。今年で震災から11年が経ちました。あの日、皆さんは何をしていましたでしょうか?私は当時中学3年生で、卒業式の練習を体育館でしていた時でした。中学校から家まで帰る道でも建物が壊れていて、その時家にいた母をただただ心配して帰宅した記憶があります。震災から4-5日間は水と電気が止まり、近くのに来ていた給水車から水を汲みに行ったり、夜はろうそくを立てて、家族でトランプをしたり。その中でも、車のカーナビのテレビで見た津波の映像は信じられない光景でした。

それから大学卒業後に配属された高校は岩手県の沿岸の高校でした。震災によって自分には想像もできない経験を小学校の頃に経験した生徒達に自分は何ができるのだろうと不安でしたし、今でも、実際に津波を経験していない私が被災した方と同じ気持ちになることはできません。ただ、この子供たちがこの街を愛し、強く育ち、自分と故郷に誇りを持てるように、伴走することがこの町で教師として働く使命であると思い、5年間駆け抜けてきました。

今後、少しづつ復興が完成すると共に、震災の記憶は薄れていくでしょう。ただ、当時震災後に謳われていた「絆」であったり、震災から学んだ教訓は風化させてはならないし、震災で失われた多くの命、そして壊滅的な状況から立ち上がり、復興に尽力した強い人たちのことを忘れてはなりません。3月11日は、あの日にどんなことを思い、その後、お互いに助け合ったあの気持ちを思い出す。そんな日にしたいと思います。

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