【人道支援パレスチナ】ダイアモンドの記憶と人道支援の形~本当に必要なものとはなにか~
みなさんこんにちは人道支援家taichirosatoです
気のおもむくままに文章をかきます
最近思うこと。
国際支援のあり方。
最近の自分の場合は緊急支援に特化しているけど、現地の人達をサポートすること。
そのあり方を、じっくり考える。
考え方は人によってそれぞれ。それでいい。
今のメディカルチームは、
初めて国際支援の舞台に来たフランス人、
何回か経験を積んできているフランス人、
国際的なチームで働くことが初めてなヨルダン人、
ベテランのアメリカ人、
陽気だけど距離感が上手なイタリア人、
そこに日本人の自分がいる。
パレスチナではコロナの第3波が終焉に向かってきていて、少しずつ色々なところに余白が見え始めたところ。
そんな時、自分は支援について考えている。
彼らが今、求めているものは何か。
必要なものは。
テクニカルな部分でいえば、多くの命を救うために医療の質を上げる、ここにアプローチ出来ることはきっと沢山ある。
と、よく周りを見渡してみる。
彼らは質をあげること、学ぶことを求めているだろうか?
コロナの波の中、週6-7で働いていた現地の医療チームにとって、今はやっと先の光が見え、週4-5くらいの勤務へと落ち着いた。そして今がある。
休みたい、素直なところだろう。
自分たちチームは、メンバー全員が先月入ってきた新しいメンバーで構成され、前のチームから状況を引き継いでいる。いわゆるフレッシュなメンバー。
少しでも現状を良くしたい。そんな目的と熱意に満ちた素晴らしいメディカルチーム。本当に彼らには感謝。
そして大きな波を乗り越えつつある現地医療チーム。
そこにあるギャップ。
彼らは今、明らかに疲れている
医療の質をあげたいと考えているのだろうか
求めるものは何か
そして次に来るであろう第4波とそこに向かって必要なものはなにか
フランス人が言う。
もっとこうしよう、こうしたら良くなる。
素晴らしいアプローチだとおもう。
現地医療チームもすごく協力的で、自分たちの話を聞いてくれるし、トレーニングコースなどを作ると参加してくれる。
そんな中自分がここへ来て1ヶ月ちょっとが経過した今日この頃。ある看護師とこんなやり取りをする。
君はここへ来て1ヶ月以上たつね?疲れてないかい?
---全然疲れてなんかないよ
そうか。よかった。
楽しんでくれているならうれしい。
、ただ、、僕達はたぶん、疲れている。
彼らにとっての本当のサポートとは何か。
自分たちが知っている彼ら。
点ではなく、線でみる。
彼らは、どうやってここまで来たのか。
始まりがあって今がある。
ここで、少し時を戻そう
------2020年2月中旬------
僕はダイヤモンドプリンセス号に乗っている。
終わりの見えない患者対応や搬送、船内医療のマネジメント。
これがこのまま永遠と続いていくんじゃないか。
もう疲れた。
でも止まらない、止まることなんて出来ない。
船からおりることだって、この先どうなるかだって
何も分からない。
僕は一体何と戦っているのか、
それすらも分からなくなる。
緊急支援として、発災してから直ぐに数少ない船のメディカルとして乗り込んだ僕は、支援側でありながら被災者でもあった。
日々目まぐるしく変わる医療サポートのチーム。厚労省、 DMAT、赤十字、検疫、etc..
ほんとにありがたかった。
今となっては、はじめましての挨拶すらろくに済まさなかったことを申し訳なく思うくらいだが、ものすごいスピードの人の流れのなか、僕は船内に残り続けた。そもそも選択肢なんてなかったが。
新型コロナのアウトブレイクがダイアモンド号でわかった当時、ニュージーランドの航海をしていた僕であったが、急遽船をおりその日のうちにフライトで日本へ戻ることに。
地元である神奈川に久々に凱旋。
まさかこんな形で帰ってくると思わなかった。
丸い船独特の窓から見るベイブリッジ。
近いけど遠い。
日本だけど日本じゃない。
メディアが騒いでいる。らしい。
自分の携帯のLINEには、100件を超えるメール。
申し訳ないが目を通す時間が無い。
僕はいま日本にいる。
でも、そこは社会から孤立された世界。
船内外関わらず、サポートしてくれた方々には本当に感謝しかない。ありがとうを何度でも言いたい。
強く印象に残っているのは、
赤十字チームのサポートの形。
ここパレスチナでの僕の支援の形のベースを作り上げてくれたと言ってもいいかもしれない。
色んな組織の役割の違いがもちろんある訳だが、
赤十字チームは、僕たち船内メディカルチームの横にいてくれた。
外目からは、パフォーマンスとして、すごく派手なこと、大きなことはしなかったのかもしれない。
でも、ちいさなこと、地味なことを手伝ってくれ、
いつもそばにいてくれた。
なにげない話をしてくれた。
当時の日本の流行りの曲を教えてくれた。
彼らのおかげで、業務量が劇的に減る、ということではなかったのかもしれない。
でも僕にとっては、ダイヤモンド以上の価値だった。
素直に嬉しかった。
終わりの見えない大きな大きな波が自分におしよせていている時、
一緒にその場所にいてくれる人たち。
同じものを見て、同じように感じてくれる、
「外から来た人たち」
世界とのつながりをかんじ、
1人ではないのだと思えた
------2021年10月下旬 -------
時をパレスチナへと戻す
自分の経験がそうさせるのかもしれない。
僕たちのチームが現地を力強くサポートしている。
ほんとに頼もしい。
そして自分は。
彼らにとって、
そばにいる
その存在でありたい。
「外から来た人」として、
彼らが孤立を感じないように
世界と繋がれるように
彼らが、僕の手を必要とおもった時に、
僕は手を貸しサポートをする。
そして、彼らと同じものを見て、同じように感じ、
常に彼らの横にいて
何気ない会話をする。
もっともっとお互いを知って、
彼らに世界を感じてもらいたい。
誰も孤独じゃない。
みんなチームだよと伝わればいい。
パレスチナ独特のミントの入ったお茶をすすりながら、今日も彼らの横に座る。
また次回お会いしましょう。
Best,
Tai
2022年4月より
最後まで記事を読んでいただきありがとうございます!!
皆さんの「知らない世界🌎」を少しでも身近に感じてもらうきっかけになったら幸いです。
全文公開にしていますが、有料記事設定してみました。
自身の収益目的ではなく、所属団体にまだ寄付したことがないので、頂いた金額を団体への寄付として還元しようと考えています。
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いつも記事を読んでいただきありがとうございます!!記事にできる内容に限りはありますが、見えない世界を少しでも身近に感じてもらえるように、自分を通して見える世界をこれからも発信していきます☺これからも応援よろしくお願いします🙌