セカンドハーフ通信 第28話 フォーカスを変える

フォーカスを変える

映画が好きでよく観にいく。先日、ある映画を観て思ったことがある。

映画は「ハンターキラー 潜航せよ」というタイトルで、米ソの間で起きる一触即発の危機管理を扱うスリラー・アクションものだ。ソビエトの国防相が権力を手に入れたいがためにアメリカに戦争を仕掛けようとする。一方で、最前線にいるアメリカの潜水艦艦長は自分のプロ意識に従って仕事を誠実に全うし、結果的に戦争を回避する、というストーリーだ。最新の潜水艦の臨場感や普段知らない潜水艦内部などにわくわくしながら楽しむことができた。

映画を観る前、私は少々煮詰まっていた。セカンドハーフに突入して、新しい生活スタイルを確立したいと思いながら、なかなか思うようにものごとが進まないことに少しブルーになっていた。そんな時に観た映画だった。

映画の話ながら、世界では今この瞬間にも色々なことが起きている、ということを考えた。事実、世界の海にはたくさんの潜水艦が最新鋭の武器を装備して、常時航行し、いつでも戦闘態勢に入れる状況にある。リアルな世界情勢の現実を考えると、自分の日々の出来事が小さなものに思えてくる。

時に、映画は狭くなった自分の視野を広い世界に連れて行ってくれる。些細な日常にフォーカスしている目を国や世界の現実に向けてみると、自分の悩みというのはごく小さな話に思えてくる。

もちろん、個人の悩みは相変わらず存在するが、少し自分の視点を変えるだけで悩みの見方も変わってくる。煮詰まったときは、映画の世界にどっぶりひたってみるのもいいことだ。

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