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【時代の読み方】道を知って、自由なアーティスト生活を選ぶ方法

業界に所属している、場合ではない。企業の衰退と巨大勢力の始動により、業界というクラスタは消滅するのだから。このトピックでは、「現状維持以上を求める生き方」を、知ることができる。作品のテーマに“現在以上”を選び続けたいアーティストの、ために書く。

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アーティスト情報局:太一監督
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日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、
監督がスタジオから発する生存の記
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『 知るだけでは足りない、選び方 』

情報を浴びながら生活する日常が一般化した現在、情報弱者はもう生きられない。救済は主義ではないので、時代を捉えておりそれ以上を求めている戦士を想い浮かべている。

情報を取捨選択する過程で多くの人々は、“業界”に縛られる。国際マーケットにおいても、責任感が強く“まとめ力”の高い著名人に限って、このミスを犯している。3年前まで時代を闊歩していた成功者が、後ろ指を指され、または忘れ去られている現状を想い浮かべることができるだろう。

観客をはじめ一般人は、加速度的に賢くなっている。
彼らは“エンタメ”として情報を浴び、タレントの芸よりも“ビジネス芸人”と意識高い系情報チャネルを網羅し、日常としてコンテンツを熟知する日々に感性は研ぎ澄まされ、そこらのキャリア系アーティストにも増して、本物を見極める眼を備えたためだ。

それまでの虚飾をまとった安いアーティストはもう、通用しない。
世界を構成し文化を担っていた“業界”は、取り払われる。
観客の要望によりそして、“コングロマリット”によって。

そこで、日本に入っていないニュースをお知らせしておこう。

■ 最新国際ニュース:NETFLIXがストリーミングの先に狙うもの

7月20日の決算を前に、ストリーミングの巨人は、ビデオゲーム、イベント、グッズ販売への進出を示唆している。

Netflixの四半期決算報告で注目されているのは、加入者数や財務状況だけではない。
ウォール街やハリウッドでは、同社経営陣がビデオゲームや商品への参入など、新しいビジネスの方向性についてコメントするか、少なくともシグナルを発するかどうかにも注目している。

Netflixは、6月以降、作品を題材にした商品を販売するオンラインストアを開設、ビデオゲームへの参入を検討するために、FacebookやElectronic Artsで活躍したMike Verdu氏を雇い、メガプロデューサーであるShonda Rhimesとの契約を拡大し、映画、バーチャルリアリティコンテンツ、ゲームを含む契約を結んでいる。


バーンスタイン社のアナリストであるトッド・ジュエンガー氏は、「金融市場の最初の反応はポジティブなものだった」という。
Netflixが物語を変え、気をそらし、コアビジネスから注意をそらすために、今、このストーリーをリークしたのではないか と考えている。「Netflixの経営陣は、株価に影響を与えるためにこのような行動をとったことはありません

UBSのアナリストで、株価を「買い」、目標株価を620ドルとしているJohn Hodulik氏は、Netflixの最新のレポートは、加入者の動向という点では最低点を示すはずだと強調している。 - JULY 17, 2021 THE Hollywood REPORTER -

『 ニュースのよみかた: 』

NETFLIXの新規加入者鈍化が必至な状況において、ストリーミング以外の「ゲーム」「イベント」「グッズ販売」に移行するだろう点に経済界と映画界が大注目、という記事。

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事実だ。
うちのアーティストが作画を担当したNETFLIXオリジナル史上最大スケールのアニメ「YASUKE:弥助」が、同社初のグッズ販売のコンセプト作品に選ばれた。著名なストリート系デザイナーと日本のBEAMSのコラボも、いわゆる“グッズ販売”に終わらせない、明らかな本気だ。「ゲーム」はSNSに代わるコミュニティ用プラットフォームとして、「イベント」はリアルな人々の移動動機として、機能する。

NETFLIXの戦略がストリーミングという各国の顧客名簿と口座を有した今、全方位コミュニティとリアル集客を目して物販とオリジナルグッズ開発に乗り出したのは明確に、「対ディズニー」への布石だ。ストリーミング以外すべてに圧倒的大規模を有するDisneyだが一転、拡大し過ぎた雇用と施設はもうコントロール不能であり、以後の負債になることは明白。後続NETFLIX社の多角展開は当然であり、十分な勝算だろう。

『 マーケットの壁が消滅する 』

Disney、NETFLIX、Amazonをはじめ、あらゆるマーケットを網羅するコングロマリット企業が溢れている。

NASAの独占市場であった宇宙を別つスペースXはテスラのイーロン マスクの会社であり、最大“輸送”規模を誇るブルーオリジンはAmazonのジェフ ベゾスの、もっとも航空会社インフラに近く事業化に現実的なヴァージン ギャラクティックは名の通りリチャード ブランソン率いるヴァージン グループ。このようにもう、「この会社は“これ”」という事業実態が見えなくなっているのだ。

かつての商店を吸収してスーパーや百貨店が誕生したように、“業界の壁”は完全に消滅する方向に進んでいる。

『 情報の使い方 』

情報は、コンテンツである。
多くの人々がこの事実を無視してあたかもそれが、事実をメッセージ化したアポカリプスかのように信じる傾向がある。情報はそれ単体では「誰かの真実」であり「事実」かどうかは判らないのだ。

各国成功者たちの正しい情報の使い方を拝察すれば、誰もが、ただ“知る”だけだ。それを活用して意図的なアクションを起こしたり、大きな投資や事業転換を仕掛けようなどとは、しもしない。

ただし、大きな作用を生んでいる。「覚悟」だ。
各国成功者たちは新たなアクションに踏み出したその瞬間、すでに“大失敗の覚悟”ができている。彼らはUpdateし続けている「上質な情報(※1次情報に近いもの)」を駆使して、成功を含めた推移への覚悟を固めている。

『 あなたの居場所を捨てるとき 』

アーティストに限らず人々は、自身が所属する“安泰の”場所を求める習性がある。中間搾取されながら人生時間を切りうる“会社員”という事業体が世界中で受け入れられてきた現状が、証明である。

しかし、すべては崩れ去る。
居場所を持たない生き方こそ、現代の成功者たちが選んでいる「個の価値」である。顧客からの“受注生活”に、自身のブランドを削り売ることもなく。

あなたのブランドは、あなただけのものでいい。


『 編集後記:』

小児喘息で眠れず、夜空を見上げながら生きていた。まだ小学生だったわたしはそれでも、大人の言葉に疑問を感じる程度には幼かった。

昼間より、夜のほうがよく観える。そこには宇宙があるから。

証明は“観える化”の果てにあり、映画製作の現場へ帰るとしよう。では、また明日。

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