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🔴いつも大安吉日80 〜崩れた石垣とのおしゃべりの時間〜

【崩れた石垣とのおしゃべり】

まだ風呂を新しく作ってない
だから今はボロい大きい元民宿の風呂
こどもたちが前にペンキで好き勝手描いてにぎやかになった風呂


いまは灯油で風呂が沸く
ゆくゆくは薪で風呂を沸かす

ごはんはすべて薪での調理
ストーブの中のいい感じの熾(おき)は、調理が終わればそのまま燃え尽きるだけ
だからいつも一斗缶と消し壺に、消し炭として取っておける分は取っておく


杉の葉っぱをちょっと七輪に入れて火をつけて、その上にいくつか消し炭をのせて「フーフー」と吹いてあげればすぐに火が起きる


こどもの「おなかすいたー」から3分後には餅が焼きはじめられる
とっても便利な消し炭はおすすめだよ

手の止まらない小僧たちの腹の中に、またつぎつぎと餅が消えていく

🔴田んぼが形になってきた

田んぼに行くと霧が晴れて一気に暑くなる
前日の雨で、トラクターをかけても砂ぼこりがたたなくていい

奇跡的に理想的な田んぼが借りられた直後に、追加で貸してもらったその下の元田んぼ
田んぼにするか畑にするかはまだ未定
だけどすぐに使わせてもらえるようにトラクターで一度かき混ぜておく


順調に進んで一枚目が終わり、二枚目の少し伸びはじめた草と戦っていた
みっちり生えた草は思いのほか強敵で、トラクターにかかる負荷は意外に大きかったのだ

「スコンスコンスコンッ」
思ったよりもずっと早く燃料が切れる
エンジンが止まるか止まらないかくらいのタイミングで、自分でエンジンを止められた
こいつはディーゼルでガス欠すると厄介だ
古くて燃料メーターがないのがまた厄介


すべて燃料がスッカランカンにはなってないだろうと信じて給油をしてみた
何事もなかったかのように息を吹き返した
それにしてもちょっと負荷をかけ過ぎてしまったのでトラクターは休ませて、ぼくはいちばん上の田んぼに戻り畦シートを直し始めた


久々に鍬を振る
まっすぐ上げてまっすぐ振り下ろす
体のバランスを意識する
気持ちよく作業は進む


こどもたちとお昼ごはんがやってきて、それを食べて山を散歩
ちいさい沢と木かげがまた気持ちいい

こどもたちは天気もいいし裸になる


畦シートを張り終えて、今度は水路
用水路からダイレクトで田んぼに水を入れると冷たすぎて稲の育ちがバラつく
なので田んぼの端に水路を作って水を遠回りさせて温めてから田んぼに入れる

鍬を振って掘った土を横に盛って
水路がざっくり形になったので水を試しにながしてみる


水といっしょにこどもたちも流れ込んでくる
水路は順調、こどもたちは絶好調

ドロドロになるのは間違いないのになぜだか今度は服を着ている
もうどうでもいい、好きにやってくれ

水路は問題なくここで田んぼ作業終了
やつらを荷台に乗せて家に向かった

🔴学びがいきなりやってきた

「スコンスコンスコンッ」
家に着く直前、今度は軽トラがガス欠した


ともだちがやってきたからガソリンを入れに行くのをやめて家に向かったんだ
すぐに携行缶を取ってきてもらって給油

これもまたすぐに解決したけど、まさかこんな事が続くとは思わなかった
「チェックとメンテナンスをしっかり」
そんなメッセージなのかと思いはしたけど、家に着いて一服してたら頭はつぎの作業のことでいっぱいになっていた

「よっしゃやるかっ」と腰をあげようとしたそのとき、今度はすぐ近くで「ガラガラゴロッ」と音がした
すにがかけ寄る、そうげんが転がってる
そこにはおっきな石も転がってる


石垣が崩れたっ
そうげんが石垣の上を歩いてたら崩れた
怪我はなかったけどビックリだ

原因はなんだ
最近の雨、池に水を引く黒パイプを埋める穴を掘ったこと、上を歩いたこと


幅2メートル弱で高さ1メートル半の石垣はなんで崩れたんだ


やりたいことは後回しになって、いきなり石垣の復旧作業になった
「石の顔を見て、石と話しをするんだ」
石積みの話しになるとよく耳にする、そんな言葉を思いながらやってみる

前に住んでた群馬の山でとなりのおじさんがサクッと直してた
山暮らしの本でも石積みのやり方を見て読んだことはあった
思いがけずいきなり実践とは最高だ
「こりゃいいネタになる」と喜んだ

まずは細かい石だけを別によけた
大きい石は崩れた場所からイメージできる範囲で順番に地面に並べた
細かい石と土と、花や草の苗をとり分ける
たまたま近くで遊んでた学校の仲間にも手伝ってもらった

おっきないちばん下で土台になる石の座りをしっかり決める
後ろに細かい石を入れて土も入れる


となりの石と下の石と、三点がしっかり噛み合うような場所を探して石を置く

「これが石の顔を見るってやつなのか」
石がこっちを見てくれているのかはまったくわからないけど、なんとかまた積み上げる
下の石を押し付けるように上に石を置く

「ここにいたのかい君は、ここの居心地はどんな感じだい」
石の返事は聞こえないけど、よさそうな場所に積んでは直して積んでは直してを繰り返す

崩れなかった石垣を見ては「おー、これで大丈夫なんだなー」とか感心して
最後に残った変な形の石を見ては「なんでこんなの使ったんだ、だれがこれ積んだんだ」と崩れなければ思うこともなかった疑問も

石と話しができたのかできなかったのかはわからないけど、じっくり石を見た
そして積むことを経験した

山の中に入ると、登るだけでも大変な場所に石垣が組んであったりする
今回借りた田んぼにも石垣はある
「すげーなー」って思って見てた
すごく好きな景色として見てた

ちょっとした石積みだったけど、石垣の見方、石垣との距離は一気に近くなった
これからは石垣のその裏までじっくり観察してみよう

とりあえずなんとか積んだ石垣はなかなか味わいのある仕上がりになった
ぼくの石垣第一号だ


今度作る風呂はやっぱり石を使おうかな
台風で流れてきた石がまわりにいっぱいある
大日向はいろんな石のあるところらしい

「思いがけず」がたくさんあった日だった
このメッセージを今日は意識していこう
さあ今日はなにが待ってるんだ
ではみなさんすてきないちにちを


五穀豊穣 子孫繁栄 
大安吉日や さかいひろし
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