マガジンのカバー画像

あじあのおんがく

170
アジアの音楽に関する記事を集めています
運営しているクリエイター

2021年10月の記事一覧

台湾最大級の音楽賞にして、「インディー」に焦点を当てたGIMAを、キミは知っているか? エントリーの仕方などを、2022年1月刊行予定『アジア都市音楽ディスクガイド(仮)』収録コラムより一部抜粋してお届け!

金音創作獎(Golden Indie Music AwardsまたはGIMA)とは?音楽賞といえば、世界で一番有名なのが全米のグラミー賞だが、台湾でグラミー賞にあたるのが、金曲獎(Golden Melody Awards)。それに対して、本記事で紹介したいのは「金音創作獎(Golden Indie Music Awards)」(以下、GIMA)だ。「創作」という単語が入っているように、アーティストの創造性にスポットを当てたアワード。音楽に関わる各フィールドのスペシャリスト

沖縄島唄の小さな巨人、登川誠仁とブラック・ミュージックの関係って?/祝・『Spiritual Unity』アナログ盤化特別編

登川誠仁(1932-2013)さんを知っていますか? 歌の島、オキナワの音楽のマチ、コザ(現沖縄市)を拠点に活躍した、戦後の沖縄島唄の最高峰といわれる御仁です。今回、20年の時を経て、アルバム『スピリチュアル・ユニティ(Spiritual Unity)』がアナログ盤化され、2021年11月27日に発売されます。ブラック・ミュージック好きなら、タイトルにピンっ!とくる人も多いはず。同アルバムのプロデューサーはいつもお話を伺っている藤田正さん。「せいぐゎー」先生とブラック・ミュ

日本民謡と内臓の身体性について

西洋のマーケットとは別のところでやりたいなと思った。 ●新曲「su-mu」は、“日本の民謡”が曲作りにおけるキーワードになったとのことですが、昨年リリースした1stアルバム『ほとんど、空』の頃からそういった関心はあったんですか? 井上:前作は、内省的なものを作りたいと思っていて、中2病的な“自分とはなにか”みたいなテーマがあったんだよね。でも、そういうテーマは“もういいかな”ってなっていたときに、筒井康隆の『残像に口紅を』という本に出てくる“内在律”というワードを思い出

1980年、大阪の街外れに「シティポップ」なんて存在しなかった(「OSAKA TEENAGE BLUE 1980」に寄せて)

「シティポップ・ブーム」、とりわけ、松原みき『真夜中のドア~stay with me』や竹内まりや『PLASTIC LOVE』を起点とした、令和的な「シティポップ」に対して、特別な感慨はない。 ただ、魚の骨のような何かの物質が、胸の奥に突き刺さっているような違和感を持つ。 違和感の正体は「もしかしたら、当時を知らない今の若者は、日本全国が、『シティポップ』を手放しで受け入れる『シティ』のような状態だったと思っているのではないか」という疑念だ。 それは間違い。 これに「

一度聴いたら逃げられない。クセの強い韓国の病みつきサウンド

何度も聴いてるうちになぜか好きになっていく。 一度ハマったら抜けられない。 普段からよく音楽を聴く人であれば、一度は経験したことがあるはず。 思い返してみれば、音楽以外でもよくあることかもしれませんね。 そこまで好みでなかった俳優さんが、CMやドラマ、映画の中で何度も繰り返し見るうちに魅力的になっていく。 難解で何が言いたいかよくわからない映画。 1度目はなんのこっちゃ...と思いつつ、何となく心に残るしこり。 気になって視聴後にネットに転がっている解説を2、3個読

台湾語(台語)音楽のオススメ5選!

今日は、台湾語(台語)のオススメ歌曲を紹介するよ! 毎度のことだけど、ここではあくまで私の主観だからそこのところよろしくね!! なるべく動画の再生回数等を見て、「これを知っておけばまぁいいかな」と思うものをピックアップした次第ですけどね。 それから、私は著作権めちゃめちゃ気にするので、その都合で紹介できない曲、紹介できないオリジナル版があります。 そこのところは、自分で調べて聞いてみてください♪ 楽曲の楽しみ方🎵この記事を読んでいるということは、おそらく台湾語(台語