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【毎日が400字】子育てと釈迦

小4息子に反抗期がおとずれ始めた。

あんなに、ヨチヨチだったのに。

あんなに、コロコロだったのに。

あんなに、キャッキャ、キャッキャはしゃいでいたのに。

あんなに、すり寄ってきていたのに。

「かか」、「おかぁ」、「おかぁしゃん」、「おかあさん」、「母さん」だったのに。


むこう行けっ。

うっさい。

おまえがやれ。


こんなん、いうようになりました。


成長は尊くて、むごい。

私が母に与えた惨さと同じものが、今から私に襲いかかるのかと思うと気が重い。

目には目を、歯には・・。

子育てはハムラビ法典か。

それでも私は、

朝になったら起こし、
朝食を準備し、
制服を並べ置き、
持ち物の確認を一緒にし、
食べ残しを代わりにたいらげ、
給食エプロンにアイロンをかけ、
上靴を洗い、
体操服のポケットにハンカチを入れ、
お風呂上りにクリームを塗り、
宿題の問題を一緒に考え、
ピアノの練習に付き合い、
夕食の嫌いなおかずの代わりを用意し、
就寝時間が近づくと片づけをし、
仕上げ歯磨きをし、
寝室までついていき、
少し話をし、
おやすみ、と電気を消している。

ぜひ、お尋ねしたい。

お釈迦様よ。

見返りを求めず、慈悲の心をずっと保つにはどうすればよいのか。

ガンジス川の沐浴で身も心も清めたらよいのか。

私はお腹がめっぽう弱い。

それでもそれでも、なのか。

子育てにはそのくらいの覚悟が必要なのか。

子どもが変わるなら、己も変われと。

50前にして変われと言われても困る。

が、

ガンジス川の沐浴だと思えば、変われそうな気がする。

世は無常。

また、「母さん」とすり寄ってくる日もくるだろう。

淡い期待を胸に、時々汚す息子のパンツを手洗いする。


では、こんな感じで次回もよろしくお願いいたします。

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