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【活動報告】うつ病で休職中の方を対象に「就労に向けたオンライン当事者会vol.2」を開催

ご覧いただきありがとうございます。たぐです。

前回、うつ病で離職中の方を対象に「就労に向けたオンライン当事者会」を開催しました。参加者からは、『フリーランスとしても働けるイメージが湧いた』など、好意的な感想が聞かれました。

そこで先日、ツイッターで希望者を募り、「就労に向けたオンライン当事者会vol.2」を開催したのでご報告いたします。

「就労に向けたオンライン当事者会vol.2」を開催した方法

当事者会vol.2の開催方法は、以下の通りです。

■目的:
①うつ病を治療しながらフリーランスとして働いた体験を伝える
②体調不良になった時のことを中心に、会社・個人で働くメリット・デメリットを伝える
③①②を通して、参加者が仕事復帰するにあたり、働き方の選択肢を増やせるようになる
■日時:2022年12月23日(金) 14~15時
■場所:オンライン(パソコン・スマホでビデオ会議アプリーGoogle Meetーを使用)
■参加費:無料 資料(パワーポイントのスライド13枚分を含む)
■参加者:1名(ジャックさん、30代男性、妻子あり)

参加者|ジャックさん

【簡易プロフィール】
医療従事者として働いていたが、仕事のストレスがきっかけでうつ病を発症。現在は休職中で仕事復帰が検討できる段階。数年前にもうつ病を経験しており、今回は再発となる。医療従事者として復職を考えつつも、同じ環境に戻ることに再々発の心配もしており、これからの働き方を模索中。フリーランスとしての仕事復帰も視野に入れつつ、その実体験を聞く目的で当事者会に参加した。

ご本人の話に基づく

当事者会vol.2の内容・様子

当事者会は、パソコンの画面上でパワーポイントのスライドを共有し、以下の順に実体験をレクチャーしました。

■当事者会でレクチャーしたこと

・うつ病を発症してから退職するまでの経緯
・退職後、「フリーランス」の働き方を選んだ理由
・フリーランスとしてはじめて請け負った仕事
・会社組織・個人で働くことのメリット・デメリット

・うつ病の当事者として感じたフリーランスの働きにくさ、働きやすさ
・フリーランスを検討するにあたり知っておくべきこと
・収入が増えることを見据えて、頭に入れておくべき税金や保険の話

■当事者会で使用した資料(一部紹介)

当事者会の資料|スライド9
当事者会の資料|スライド10

当日は、主催者と参加者で簡単に自己紹介し、スライドを見ていただきながら実体験をレクチャーしました。

参加者のジャックさんは、医療従事者として長年働いてきたそうです。一方で、主催者である僕自身は、うつ病がきっかけで医療従事者から現職のフリーライターに転身しました。それもあって、今回は、医療従事者をやめた理由や全く別の業界で働くポイントなどについて、たくさん意見・考えを述べせていただきました。

また、ジャックさんには妻子がおり、フリーランスとして働くにあたって、家族から理解を得る難しさや方法に関しても盛んに意見交換させていただきました。

参加者の感想

・まわりにフリーランスとして働いている方がいないので、とても参考になった。
一度はじめると後先考えずにのめり込むところがあるので、自分と家族にとって何がベストか、十分検討した上で今後の働き方を選んでいきたい。

参加者との質疑応答

Q.フリーランスとして仕事復帰するにあたり、どのようにして奥さんの理解を得ましたか?

A.妻には、まず自分の気持ちを打ち明けました。「会社で働く気持ちになれないこと」「就職してもすぐに再発して療養に逆戻りするイメージしか湧かないこと」を。それから、フリーランスとしてどのような仕事をしていくか妻に話したんです。僕の場合は、webライターだったので、ホームページやブログの記事を書いて収入を得る働き方を説明しました。ただ、「それで生活していけるの?」といった感じで、働き始めた頃は理解を得られませんでした。フリーライターとして働くことを妻が理解してくれたのは、自分の書いた記事を読んでもらったり、収入額を伝えたりするようになってからですね。「仕事として成立している様子」が伺えるようになって、ようやく妻の理解が得られた感じです。

Q.医療従事者として、もう一度現場で働きたいと思ったことはないですか?

A.正直なところ、体調が回復してからは医療従事者として少し働いてみようと思ったこともあります。だけど、医療現場での仕事を通して何度となく体調を崩してきたので、、、。戻ったら、うつ病が再発する可能性のほうが高いと思ったんですよね。だから、求人をチェックするなど、そういった具体的な行動に移すまでにはいたりませんでした。

Q.ずっと医療業界で働いてきたので、他の業界で働けるイメージが湧かなくて、、、

A.僕の場合、作業療法士の資格・経験があったので、医療・介護関係のウェブサイトで記事を書き、webライターとしてのスキル・実績を積みました。webライターに限らず、ある程度知見のある分野で経験を積むと、他の業界・ジャンルの仕事にもチャレンジしやすかったですよ。いまある知見をもとにして、新たな経験を積み、仕事の幅を広げていくといったイメージですね。

「就労に向けた当事者会vol.2」をやってみて

当事者会vol.2をやってみて思ったのは、新たな働き方を検討する時には家族の理解も大切ということです。

仮に、これまでと違う働き方を選ぶとなれば、家族にとってもライフスタイルやライフプランの変更を強いられることになります。体調不良や再発予防が理由だとしても、それで家族の思いをないがしろにして良いとはならないでしょう。

そう考えると、「家族の理解を得ること」も含めて、今後の働き方を考えていく必要があると思いました。

今後について

今後も、うつ病の当事者を対象に「就労」をテーマにした当事者会を検討しています。開催する場合は、ツイッターやnoteで告知する、または個人的にツイッターのDMで参加を募るといった方法を考えています。

できる限り、就労に役立てる機会を作れればと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。

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