俺のスーパーマリオブラザーズ
昨日のニュースを見ただろうか。
ユニバーサルスタジオジャパン内に2020年夏オープン予定の新エリア「スーパーニンテンドーワールド」の内容が一部発表された。
アトラクションの一つである「ハテナブロック」は、実際にゲームの中に入り込むような革新的なアソビ体験ができるらしい。自分がマリオになった気分でエリア内のコインを集めたりするのだという。なんだか内容はまだフワッとした感じだけど、童心と冒険心がかきたてられたのは確かだ。
ただ、あの「?」マークの箱の名はハテナボックスだったはずだ。いったい、いつから呼び方を変えたんだ。
発表イベント(プレゼンテーション)では、USJのお偉いさんたちがスーパーマリオの着ぐるみと一緒にマリオのジャンプポーズを決めていた。おーい、お偉いさんたち、そこはスーツじゃなくて、オーバーオールだろう。
ティリッリ・リリリリッ(マリオ死亡の効果音)
さて、そのUSJの発表イベントと同じ日、それが霞んでしまうほどのスーパーマリオに関するビッグな発表があったことをご存知だろうか。
そう。それは、全世界待望のスペシャルなアトラクション、
「俺のスーパーマリオブラザーズ」の発表である。
USJの新エリア発表なんて、スケールがまだまだ小さい小さい。
***
『俺のスーパーマリオブラザーズ』
開発者:うちのせがれ(8歳)
もう興奮がとまらない。
この壮大なアトラクションの
全貌を紹介していこう・・・
マリオッ!!!
帽子を見たら一目瞭然。
正真正銘のマリオだ。
ピザ屋のにいちゃんじゃない。
ファイアボールを連射可能!
ノコノコもビビってる。
おやっ、ハテナボックスだ。
スーパーキノコが出てきた。
落ちてきたキノコは
ちゃんと立体化されている。
USJの新アトラクション
「ハテナブロック」も顔負けだ。
ゴール前の高い階段だってある。
ゴールフラッグには、
マリオと書いてあった。
うん、気持ちはわかる。
深い理由もなく、
マリオって書きたくなるんだ。
よく見てほしい。地下への土管もある。
ここで終わらないのが
『俺のスーパーマリオブラザーズ』。
なんと、両面である。
なにやら細かく描かれているぞ。
一つずつチェックしていこう。
1-2(地下)の序盤も
見事に再現されている。
これは、土管から出てくるあいつだ。
名前なんだっけ。
かつて多くの少年たちを悩ませた
ジュゲムも登場。
(キノピオじゃない! うん知ってる)
リフトもある。
落ちたら一巻の終わり。
あの土管をのぼったら
地上に出られる!
つまり、アトラクションが
終わってしまう。
涙がとまらない。
ファイアボールもとまらない。
***
「お父さん、段ボールちょうだい」
「これでいい? 」
「うん」
「なにかつくるの? 」
「スーパーマリオ」
そう言い残して息子は段ボールを自分の部屋に持っていった。その二時間後、彼は、かつて誰も見たことがない世界中のマリオファン注目の傑作エンターテイメント大作を発表することになるのだ。
「お父さん
見て。俺のスーパーマリオ」
「おおっ、これは・・・」
息子は、新しいスーパーマリオより、初期ファミコン版のスーパーマリオのほうが好きらしい。両方できる環境にあるのに、わざわざファミコン版を選んで遊んでいる。
「3DS版の方が、画面がきれいだし、マップもあるし、マリオがいろいろな動きをできるし、キャラクターもいっぱいだし、ミニゲームもついてるよ」
「ううん、こっちの方がいい」
「なんで?」
「こっちの方がおもしろいから」
・・・わかる。わかるぞ、息子よ。お父さんはな、その気持ちがよくわかる。
やればやるほど先に進めるようになっていくよな。自分の上達が手に取るようにわかるよな。そしてだいぶ慣れてきたと思ったら、最初のクリボーで死んだりするんだよな。それがまた刺激的なんだよな。
一歩一歩成長していく。慢心と油断は禁物。まるで人生みたいだ。
シンプルで装飾されすぎていないからこそ、ドット絵のグラフィックだからこそ、自分がその世界の主役になれる。想像力を自由に飛躍させられるのだ。
だからこそ『俺のスーパーマリオブラザーズ』は生まれた。
これはマリオに限った話ではない。近年のゲームに見られる、美しいキラキラとしたグラフィックは、子どもたちが想像力を発揮する余地を奪っているかもしれない。知らんけど。
ゴーカートに乗ったマリオ、ヒーウィゴーと喋るマリオ、3Dのリアルなマリオ・・・。いろいろなマリオがいるのだけど、ぼくにとってマリオとは、1985年に発売された伝説のファミコンソフト「スーパーマリオブラザーズ」のマリオである。
このドット絵を見るだけで、あの頃のワクワクがよみがえってくる。
一通りクリアした後も、ゴールフラッグ越えとか、ちびファイアマリオとか、256ワールドとか、裏技やるのに夢中になったなあ。(わかる人にしかわからないマニアックな話ですみません)
うん、自分は、
間違いなく少年だった。
いまの息子と同じ。
なお、オリンピックが終わった後、混雑が緩和する頃を見計らって、家族でユニバーサルスタジオジャパンに遊びに行きたいと思っている。
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