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7月2日。朝、夫と。

令和5年 7月 2日。 朝、 夫と共に。

( ネームの 直しをやっている間、 私は 筆圧をかけすぎ 入れ歯を割ってしまった。 今朝 ポリデントをつけようとしたら、 ひびの入った 入れ歯が ポッキリと 割れた。 ゆうべ 私は 夫に 視力が また落ちたことを伝えた。 夫は 血相を変え、 眼科で 検査をしてこようと言った)

鉛筆で 物語描く 感情は 生なる想い いつも激しき

折々を 返して想い 紙に描く 歯を食いしばり 足を踏ん張り

鉛筆の芯を折りたる その ごとに 入れ歯に ひびが入りたりけり

手の爪を折る 鉛筆で 黒くして 激しきことを 紙に ぶつける

物語 一編上がり 呆然と 割れたる 入れ歯 眺めいる朝

描くたび 奥歯を潰し犬歯折り ゆらぎ 潰れて 残る歯 わずか

(明日の精神科と歯医者で、作画が 遅れてしまう と言った私に、 夫は それよりも 眼科へ行けと言う)

片方の 無明 抱えるわれに君 わが眼の移植 それが悲願と

だんだんに 落ちる 視力のちかごろの速さに 君は怒るごと泣く

レンズ変え またレンズ変え 分厚きは 今の眼鏡の 縁の厚みぞ

鉛筆の 線を 見るため それだけの眼鏡も 今は ぼんやりとして

日々見るは 机の紙と スマートフォン 描く仕事と書く仕事のみ

焦点が 日がな 手もとにのみありや 時に歩きて おぼつかなきや

片側の 微弱な視力 眼底は 酷使のままに 変色したり

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26字
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25歳 上の夫(令和5年、77歳。重篤な基礎疾患があります)と私との最後の「青春」の日々を綴ります。

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