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内側から見たミラノ サローネ 2

Salone del Mobile visto dall'interno 2 

2-1 日本語のポスター作製開始 Il Manifesto versione Giapponese

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 当時、毎年サローネの集客用のポスター&パンフレットを伊語、英語、で作成されてた。開くとA2サイズポスターで4つに畳むとA4サイズ。ロゴマークにも使われている、金赤(色指定用の印刷用語)が全面のポスター。遠くから見ても結構目立つ。裏側には、銀の地に黒文字で、各見本市の開催予定の日程、場所、内容、出展業者数、来場者数、行き方など、現在ではホームページに載ってる情報が全て書かれていた。

 私の役目は伊語版と同じレイアウトで日本語版を作る事。しかし、誰もしていなかったので、日本語表記が問題になった。日本のマスコミ表記では、既に、ミラノサローネと総称して、コスミット主催の家具見本市が開催されるフィエラ会場 Fiera(見本市)と市内で自由に開催されてるフオーリ サローネFuoriSalone(サローネの外の意味)を一緒にして呼んでいた。しかし,見本市を主催してるコスミットからは「フオーリ サローネは全く関係ないコバンザメのようなものなので、必ず分けて考えるように」と釘を刺されていた。伊語では Salone del Mobile Milano ミラノ家具サロン。 サローネとは見本市の意味。トリノ自動車見本市は サローネ アウトモービレ デル トリノのように。英語は楽だ、International Faniture Exhibitionしか書いてない。直訳では国際家具展示会。サローネという単語が日本では既に定着しつつあったので、色々話し合い決めた名称が ミラノサローネ/ミラノ国際家具見本市とした。
 そして、詳細表記すると、日本語は伊語や英語に比べて短くなるので、フォントのサイズや行間を調整して、同じように見えるように工夫をした。

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*この年に市内の旧見本市会場(現CityLife)から、新設された隣町のローRhoフィエラ会場への引っ越しとなった。

2-2 ミラノサローネ フィエラ会場の来場者数  il numero di visitatori

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見本市終了後に国別入場者数のリスト パンフが配布される。コスミットと契約してから3年目のデータを見てみよう。2007年 総入場者  223,138人,  伊国内 99,747人 外国人12,3391  146カ国 
1.  9,923人 スイス
2.  9,567  フランス 
3.  9,244  スペイン 
4.  8,392  ロシア 
5.  6,980  日本  
6.  6,607  イギリス
7.  5,933  ドイツ 
8.  5,713  ギリシャ
9.  4,830  アメリカ
10. 4,708  オーストリア
11. 4,275  ベルギー
12. 3,968  オランダ
13. 2,958  スウェーデン
14. 2,834  中国 
15. 2,493  トルコ
16. 2,433  韓国 

 そう、日本はなんとスイス、フランス、スペインについで、イギリス、ドイツの欧州諸国を追い越して、堂々の5位 8.392名 かなり多く重要な国。
主催者事務局 コスミットが気になっていたのは理解できる。データ的には古いが、傾向は今でも似てる。違いは中国が伸びてる。見本市終了後に国別入場者数のリスト パンフが配布される。この中で地図に大きなミスを発見! なんと、北海道の色がロシアと同じ色になっていて、直ぐに修正の苦情を連絡した。

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まぁ、他の国の人にとってはそこまで気が付かないが、日ソ中立条約を破棄して、一方的に北方四島を戦後ずっと不当占領されてる、我々、日本人にとっては大問題。ましてや、一時期、ソビエトは日本を戦勝国での分割統治を目論み北海道と北方四島を占領しようとしていただけに、あたかも、それが実現したかのような許せない重大な配色ミス。ただ、既に配布されていたので、修正は次の年からになった。

2-3 毎年のポスター例 Esempio dei manifesti

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( 次号は、サローネ フィエラ本会場、日本企業 OKAMURAの初参加 )

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