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【カンボジアの学校へ行こう!39】 #プロジェクト成功のカギ(2)#すべては学校長の決断次第#熱血先生応援プロジェクト(空回りしない)

◾️ 校長先生がプロジェクト成功のカギ

現在進行しているのは「州内のすべての中等学校」という大所帯を相手にした図書館と学校保健という2つのプロジェクトです。成功させる秘策。それは各学校の校長たちのモチベーションを如何に高めかるという事。

日本のシステムと違って、カンボジアの公立学校では、なんと基本的に教員たちの人事異動がありません(!)。すなわち学校における校長職は永続的で校内における影響力は絶対です。逆に言えば、校長さえ積極的になってさえくれれば、全てのプロジェクトは上手くいくという確率がグッとあがるのです。
 
だからって、そんな彼らに"お金をバラまく”なんて下品なことは避けたい。

そこで彼らの承認欲求と権威欲を鼓舞するような作戦を日々検討しているのです。一般的には、校長は、その学校で一番長く勤めている年配の教師がやっていますが、かなりな田舎に行くと、そもそも教員数が少なく、20代の校長なんていうのもありえます。いっぽうで、州都や国道近くの比較的古くからある学校の校長は、90年後半に内戦が終わった以降の教員養成が始まったばかりの時代に教員になった世代が中心で、良く言えば「ほがらか」と言えるのですが、地域社会の政治的インセンティブ文化にドップリとつかった、仕切りたがりの側面を持ち合わせているような色々な感じの方々もいたりして。。。(時々たいへん)

若い担当教師と年配の校長が一緒に研修を受ける

◾️ 校長先生も研修に参加が基本

現在進行中の図書館と学校保健の2つのプロジェクトには、担当教員と一緒に校長先生も参加してもらい、担当教員に一任するだけでなく、校長自身も当事者としてプロジェクトを一緒に作り上げるパートナーとして参加してもらっています。図書館や保健室が生徒たちのために機能的になる研修をしたとしても、それを継続して学校で運営していくためには多少の「経費」が伴うわけですから、学校の予算を何に使うかの決済権のある校長先生の判断というものがプロジェクトの定着に大きく左右してくるのです。

校長先生にも紙芝居授業やってもらいました

◾️  校長先生たちのメリットも考える

教育改革の一環ということで、「良い学校を表彰しよう!」ということで学校を評価しようという動きが始まったけど、学校を評価するって日本でだって難しいですよね。結局、校長のマネージメント能力だけが評価の対象になっていて、(政府と同様で)海外からのドネーションを集めて、施設や設備などの「見た目の変化」を起こした奴がエライ!みたいなことになってます。

そんな中、47年ぶりの首相の後退により、国政のコンセプトに多少の軌道修正が行われた。まさに「バタフライ・イフェクト」、人気のあった教育大臣が副首相に昇格した、という勢いも影響していると思うんですが、教育省(日本でいう文科省)でも4項目にわたる新しいコンセプトが発表されました。「良い学校運営」「課外授業の充足」「保健と栄養」「コミュニティーとの協働」でした。

今やっている2つのプログラムには、この4つは要素に取り入れているので、2つのプログラムに積極的に参加してくれたら「政府から学校校長としての評価があがりますよ。。。。ふふふ。」と開式のスピーチで校長たちに向けて囁いてみたのでした。

全世界共通だと思いますが、「威厳」を誇張して仕事をするリーダーではなく、年少者たちが正しい意見を述べやすい環境作りに努め、多くの声に耳を傾け、そのアドバイスは二の次で良いので、正しい主張を後押しするような、そんなリーダーになって欲しいと日々応援しています。

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