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【カンボジアの学校へ行こう!37】 #全部の中学校に保健室!#コッコン州 #熱血先生応援プロジェクト(空回りしない)

◾️ プロジェクト・フェーズ2始動!

世界中でコロナを契機に保健教育の重要性が強調されてますが、それを担っていくのは「公衆衛生学」保健行政の専門家、日本で言うと厚生労働省が管轄する医療機関ですね。
 
実は子供の頃から「健康教育」を学習する「保健教科」のカリキュラムを国で扱っていて専門の保健教員(養護教員)がいる国ってどこの国にもあるわけではないのです。😳
 
その盲点を、日本財団と一緒に2020年からコロナ蔓延を予知して(ウソ)、学校保健教育を牽引する東京学芸大学の指導のもと、カンボジアで始めたのがこのプロジェクトです。
 
と言っても、明治時代から発展してきた日本の保健教育を、そのまま環境も教育基盤も異なるカンボジアで普及していくのには無理があります。

そこで、政府が海外の公衆衛生専門家と作った小難しい学校保健マニュアルをベースとしながらも、東京学芸大学の専門チームと教育青年スポーツ省の学校保健局員でドラフトを作りながら、アクセスの悪い田舎の中学校の教員たちと実際に学校でトライアルを重ね、試行錯誤しながら制作しているのが「アッパッパラマー(=現地クメール語で最低限度の意味)保健室マニュアル」です。 ※アッパッパラマーのコトバの響きが心地よい

「アッパッパラマー保健室マニュアル」(試作版)表紙

◾️ モデル学校が第2期研修生校に指導していく

現在、カンボジアで最も開発の遅れている地域のひとつであるコッコン州の全ての中学校に、学校保健を普及していく活動を展開しています。

学校の教師たちが、国の礎となる青少年少女たちに対し、単に保健知識を指導するのではなく、健康な心身の成長を獲得していける「実行力」を身に付けていけるよう、地域の人々と一緒にサポートしていくというのが、我々が目指す学校保健のカタチです。

これまで10中学校対象にしたプロジェクトは、開始直後から、コロナ蔓延防止策がとられ隔離や地方への移動制限、長い学校閉鎖期間を経て、ようやく昨年12月に研修終了式を行いました。一通りの研修は終わりましたが、保健教員たちの理解を深めていくために、新しいフェーズでは、交代で研修アシスタントとして参加してもらいます。彼らの学校での実践のなかで、特に「失敗体験」が、あたらしく学ぶ第2期学校教員たちに、説得力のある「学び」の体験を、笑いの中で共有できるからです。

もともと普段から教師をしているだけあって、人前で話すことはお手のもの。基本となる講義は学校保健局や教員養成大学教官たちにお願いするのですが、その後に第1期教師たちが実際に行なってきた体験談は、受講教員たちからの「出来ない言い訳」を一蹴する説得力の深さがありました。(これは作戦通り✌️!)
 
10校対象のフェーズ1(第1期)では、地域住民をプロジェクトに巻きんでいくために、各学校から教員2名に加えコミュニティーの代表者にも、初めから研修に加わってもらっていましたが、今回の対象学校は2倍以上となる22中学校。研修初年度でしっかりと教員たちに学校保健の基本活動とノウハウを学んでいただき、研修2年目から、地域別の学校グループでジックリと学校保健活動を展開していく予定です。ワクワクがとまりません。

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