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【音楽レビュー】感じて語る音ラボvol.1

こんにちは。ただのジョンと申します。

突然ですが、あなたは音楽好きですか?

聴くのが好き、歌うのが好き、楽器を弾くのが好き・・・誰しも色んな触れ方で音楽を楽しむことがあると思います。

僕も音楽が大好きです。

CDやレコード、スマートフォンで日常的に音楽を聴いて楽しんでいますし、楽器が弾けなくてもリズムに乗ったり、棒切れで箱を叩いてドラムすることも好きです。

そこでふと思いました。

「音楽がどんな形か、きちんと考えたことがあっただろうか。」

このnoteは、僕が音楽をどのように捉えているのかを知るため、音に対して感じたことを、ありのままレビューしていきます。

心がザワつくアルバム

今回紹介するのは2020年9月にリリースされた

Deerhoof 『Love Lore(ラヴ・ロア)』

はじめに言っておきます。これはただのノイズミュージックではありません。

もう一度言います。これはただのノイズミュージックではありません。

驚いたことにこのアルバム、カヴァーアルバムかつ、43曲のメドレーになっているのです。(アルバムについての詳細はNME JAPANさんの記事を参照してみてください)

トラックとしては合計5つに分かれているのですが、全35分の中で様々な年代の曲が代わる代わる現れる怒涛の構成になっています。

面白いのが、別々だったはずの楽曲がもともとひとつの曲だったように聞こえてくるんです。まるでサンプリング(過去の音源を再構築して新たな楽曲を作る方法)を使用して作られた曲のようです。

それでは、トラック別にレビューしていきましょう。(正確には、曲名の後に原曲のバンド名が記載されていますが、今回はあえて省略いたします)

Love-Lore1

曲の始まりから30秒後、リラックスムードに入る予感を見せたのも束の間、変則的に曲が展開します。

何でしょうか、この感じは。とても聴き憶えがあります。これは・・・パンクです!!(興奮)最後は心臓止められるかと思いました。

Love-Lore2

Track1同様、ボーカルであるサトミマツザキによる、アナウンスのように発されるフレーズを挟みながら、しばらくテクニカルなリズムを刻んでいきます。

このサトミさん、実は日本人なのですが、曲の随所で「カタカナ英語」的な発音とナチュラルな英語をミックスして歌っているんですよね。楽器の音だけじゃなくて、その歌い方も曲の面白さをいっそう際立たせていると思います。

ラスト1分を迎えた瞬間にわかりました。イメージとしては、トキワの森を抜けた瞬間の気持ちです。これを天国と言わず何と言うのでしょう。

J-POPで言うなればこのラストまでの展開はBメロからサビになるのでしょうが、そう何度も繰り返さぬうちにこのトラックは終了します。(もっと聴きたいのに・・・)

Love-Lore3

冒頭、金切り声かと思いました。むせび泣くギターからスタートしたかと思えば、グレッグ・ソーニア(ドラム/ボーカル)の優しい歌声が視聴者を安心させてくれます。

そこから先は、天国と地獄の間にある門の前に立たされている気分です。今なら何でも謝れそうです。

Love-Lore4

転調が目立つ構成から変わって、はじめはオートマティックに一定のリズムを刻んでいきます。

「時は20XX年。進み過ぎた文明の反逆。人類は滅亡の危機にあった。生き残りを懸けて、戦士とロボットは共に立ち上がり、来るべき『審判の日』を目前にして、戦いの狼煙を上げるのであった・・・」いや違う。

「時は20XX年。事件はロボット工学の第一人者である博士の死体が発見されたことから始まる。ロボット嫌いの刑事は、これを不審に思った。真実は遠のいたと思われたとき、事態は急変する・・・」話が逸れました。

人間vsロボットが終わり、舞台は宇宙に移動。ファンタジー銀河にてディスコティック。ショーを終え、やっぱり最後はロックでしょ!これにて一件落着。

おや、宇宙ラジオから何やらお知らせが入りました。なんと。現在地はどうやら地球歴1950年代、60年代、70年代、80年代が同時に存在する特異点になっているようです。

なんだ?もうステージは終わっているのに、歌う準備をしている奴がいるぞ?ん?まさかそんなはずは!奴らは1990年代以降彗星のごとく現れた伝説的宇宙バンド、Deerhoofじゃないか〜!(全員気絶)

乗組員の一人である男が目を覚ますと、あたりは何もない白の世界。彼の名前はジョン。誰もいない。仲間はどこへ行った?しばらく朦朧としていたが、かすかに女の呼び声が聞こえることに気づいた。その声は徐々に大きくなる。続けて男の声も聞こえてくる。頭の中で声がこだまする。一体ここはどこだ。俺が何をしたって言うんだー!

Love-Lore5

長い間眠りについていた。一体どれくらい眠っていたのだろう。応答がない。どうやら船がどこかの星に不時着したらしい。

再び目を覚ました男は、船を降りた。生命維持装置は壊れているが、呼吸ができる。そんなことよりも、この景色はなんだ。

赤く染まる大地、光が辺り一面を包み込む。生い茂る緑には、水が滴っているように見える。こんな星は見たことがない。その時、男はあることを思い出した。

かつて人類の祖先達は、銀河系のある星に住んでいた。大きな戦争が起きたことで、大勢の人が亡くなり、地は荒れ果て、水は汚れ、人類が住み続けることは難しくなってしまったという。一部の人間たちはその星を去り、新たな星を探して宇宙に旅立ったと。

しかし、それではおかしいではないか。今いる場所がもしも地球だとしたら、どうしてこんなにも美しいのだ・・・

おわりに

いかがでしたでしょうか。実はこのDeerhoofというバンドは、僕が音楽にハマるきっかけを与えてくれたバンドなんです。アルバムごとに作風が変わったりするので、バラエティに富み、ライブもとても楽しいバンドです。

人生初レビューにはこのバンドを選びたい!と思って筆を取った次第ですが、書いている間に意識が宇宙に行ってしまいました。ちゃんとアルバム本編とリンクするように書いたつもりですが、次回から気をつけます。

楽しかったので、また面白い音楽、素敵な音楽が見つかったとき書いてみようと思います。

(おわり)

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