運動不足とパン屋
こんにちは。ゴールデンウイーク、いかがお過ごしでしょうか。僕は仕事もあるのであまり連休の実感はありません。書店員Aです。
とはいえ、このままでは個人的に「五月らしさ」を感じられていないので、今日は特に予定はないものの、有給を取ってのんびりしている。ちなみに「五月らしさ」とは何か僕も知らないので、もし有識者の方がいたら教えてほしい。来年の過ごし方に生かそうと思う。
冗談はさておいて…
僕は休日、必ずパン屋へ昼食を買いに行くという習慣がある。ありがたいことに、僕の住んでいる周りにはパン屋が多く、選択肢もその分多い。幸せである。
だけどここ最近の目的地は大体決まっていて、一駅先のパン屋へ歩いて向かっている。上り坂が多いし日当たりがよすぎて暑いし、本当だったらバスや電車を使った方が遥かに楽だ。それでも徒歩で行くと決めている。
ちなみにこの間に僕は件のパン屋へ行き、へとへとになっている。皮膚がじりじりと焼かれていく感覚がしたので、日焼け止めをつけていくべきだったと後悔している。と、思ったら切らしていた。そろそろ日焼け止めをストックしないといけない季節であることに気づく。
もしかしてこれが季節感、つまり「五月らしさ」なのでは…??
話が脱線してしまったので戻そう。
どうしてへとへとになってまで徒歩で向かっているのか。それは単純な理由で、「一駅分歩くと運動した気になれるから」である。
絶妙に緩やかで、じわじわと体力を削っていく上り坂。遮蔽物は何もなく、暑い日は日差しがダイレクトに全身に突き刺さり、寒い日は一瞬で体が芯まで冷えていく。足がだんだんと重くなり、日々の運動不足を実感しながら坂を上ると、先にうっすらとパン屋が見えてくる。その少し手前には、自分が元いたところとは別の町名が書かれた標識が立っていて、それを見て初めて達成感が湧いてくる。「運動したなー」と思えるのだ。
要するに自己満足である。
思えば、「運動」とか「スポーツ」という単語からは縁が遠い人生を送ってきた。水泳の授業があれば何かと理由をつけてサボり、持久走があればこれもだらだらと言い訳をしながら休んだ。しかも持久走の授業には謎の借金ルールがあり、休んだ分は放課後に走らなければいけなかった。僕はこれもサボった。どうしようもないなこいつ…
運動は苦手だ。疲れるから。それに、これは自分のひねくれた性格のせいだろうが、あまり達成感がないのだ。
とはいっても、やはり適度な運動は必要である。年齢を重ねるごとに「運動」という言葉からは遠ざかっていく。だからこそ少しは動かないと、いつか「あーあの時適度な運動を心がけておくべきだった!」と後悔しそうな気がする。
そこで思いついたのが、「歩いて遠くのパン屋へ行く」ということだった。
実は、今までもアプリを入れて毎日腹筋をやろうとしてみたり、ヨガの動画を見てみたりしたことがある。だが、文字通りの三日坊主で続かなかった。おそらくだが、「新しく何かに挑戦する」ことが絶望的に苦手なんだと思う。
パン屋に行くのは休日の僕のひそかな楽しみで、ずっと前からの趣味のようなものだった。新しく始めるのが無理なら、もともとの趣味に組み込んでしまえばいい。
というわけで始めてみたところ、こうして今も続いている。正直言ってどれくらい歩いているのかとか、何カロリー消費されているのかとか、そういう数字は全くわからない。普段から運動している人からしたら大したことない可能性の方が高い。でも、僕からしてみれば「続いている」ことの方が大きいのだ。それに、隣町の標識が見えたあの瞬間、僕は確かな達成感を得ている。「ここまで歩いてきたんだ」という達成感。
もしかしたら、マラソン選手や登山家たちは、この達成感があるから足を動かしていられるのだろうか。だとしたら、運動も案外悪いものではないのかもしれない。
そうして、うっすらと汗を額に浮かべ、満足感を胸いっぱい抱えて帰路に着く。さらに僕のアパートにはエレベーターがないので、疲れがたまりに溜まった足でなんとか階段を上り、家のドアを開けてゴールテープを切る。家に着いたとたん、カロリーが体から減っていく感覚になる。やり遂げたぞ!!
頑張ったんだからご褒美くらいは許されるだろう。時間もちょうどいいので、買ってきたパンの袋をいそいそと開ける。朝ごはんはもっぱらご飯派の僕だが、パンは大好きだ。
ホイップクリーム入りのメロンパンに、新商品のザンギサンド。今日はちょっと奮発して、おやつ用にチョコバナナワッフルも買ってきた。これはあとで食べよう。
…合計で何カロリーか???
さっきも言ったが、細かい数字はよくわからないので知らない。いただきまーす。
こうして、消費されたカロリーは元に戻るどころか増えていくのだった。
書店員A
追記
noteには音声投稿なる機能があるらしい。ラジオとか雑談には興味があるので、準備が出来しだい何か投稿するかもしれないので、その時はよろしくお願いします。
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