タダノさん

大陸で日本語教師→東京で旅行会社勤務→地方へIターン→ブラック製造業→障害福祉サービス…

タダノさん

大陸で日本語教師→東京で旅行会社勤務→地方へIターン→ブラック製造業→障害福祉サービス事業所で支援員しながら社会福祉士国試対策中(イマココ)

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はじめに

はじめまして。 私のnoteを訪れてくださりありがとうございます。 私は現在地方都市の障害福祉サービス事業所で支援員をしています。タダノというハンドルネームは昔の名前です。 これまでいろいろ遠回りしてきましたが、いまの仕事に就いたことをきっかけに、自分はソーシャルワーカーになりたいと強く感じるようになりました。 その実現のために、まずは社会福祉士資格を取ることにしました。 福祉系の学校を卒業していない自分には受験資格がありません。 そのため、2023年4月から通信

    • 日本の救貧政策

      恤救規則 日本初の救貧法である恤救規則は、1874 年に創設されました。当時の貧困問題は個人に原因があるとする自己責任論が主流で、国に公的扶助の責任や義務はありませんでした。そのため、基本的には民間(私)による相互扶助が優先され、そこからこぼれ落ちた困窮者のみが行政(公)によって救済されるというものでした。 恤救規則の実施機関と対象者  恤救規則の実施機関は内務省で、地縁・血縁関係等による人民相互の情誼(じょうぎ)に頼ることのできない無告の窮民と呼ばれた人、つまり誰にも頼

      • リーダーシップ理論

        4つのリーダーシップ理論 リーダーシップとは、集団の中でリーダーがその集団の目標の達成を意図して他のメンバーに及ぼす影響の試みのことをさします。 リーダーシップ理論とは、リーダーが優れたリーダーシップを試みるための考え方です。リーダーシップ理論には大きく分けて『特性理論』『行動理論』『条件適合理論』『コンセプト理論』の4つがあります。 『特性理論』 最も古典的とされるリーダーシップ理論は、1940年代頃まで主流だった『特性理論』です。リーダーシップを先天的な能力(特性

        • イギリスの救貧法と COS(慈善組織協会)

          エリザベス救貧法 ~世界初の公的扶助制度 ~1601 年(慶長6年)にイギリスで制定されたエリザベス救貧法は、世界初の国家による生活困窮者を救済する公的扶助制度です。 貧民を労働能力の有無により有能貧民、無能貧民、児童に選別し、労働能力ありと判断された有能貧民には「ワークハウス」と呼ばれる労役所での就労を強制し、労働能力なしと判断された無能貧民は親族の扶養と「プアハウス」と呼ばれる救貧院での保護を行い、孤児等の児童に対しては奉公を強制しました。 新救貧法しかし、1800

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          民生委員制度

          民生委員とは民生委員とは、民生委員法に基づき厚生労働大臣から委嘱され、社会奉仕の精神をもって 地域で暮らす障害者、高齢者、生活保護を受けている人、子育て世代、妊産婦、母子家庭、父子家庭などの生活課題を抱えた世帯に対し、住民の立場に立って相談に応じ援助を行う人です。 民生委員は児童委員も兼任しており、民生委員法に基づいた無給の非常勤の地方公務員です。任期は3年で、再任が可能です。 民生委員制度の歴史は、岡山県で誕生した「済世顧問制度」を源流とします。翌年には大阪府で「方面委

          民生委員制度

          ICF(国際生活機能分類)

          ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health 国際生活機能分類)は、個人の生活機能と障害の状態を、生活といった観点から全体的に把握するための国際分類法です。WHOの総会で2001年に採択されました。 それまで用いられてきたICIDH(国際障害分類)が障害のマイナス面を分類する医学モデルだったのに対し、ICFは生活機能というプラス面からみるよう視点を転換し、従来の医学モデルに環境

          ICF(国際生活機能分類)

          システム理論 ~人と環境~

          人と様々な環境(自然環境、社会環境、人間環境)を別々にとらえるのではなく、一体的なシステムとしてとらえる視点のことをシステム理論といいます。 ソーシャルワーカーは、クライエントが向き合う課題の背景には生活空間における不適切な交互作用があるのではないかと考え、クライエントと環境のどちらかに問題があるのではないかと問うのではなく、人と環境の接触面に焦点をあてて介入し、システムの修正や開発を試みるのです。 システム理論がソーシャルワークに与えた影響 物事を全体的にとらえようと

          システム理論 ~人と環境~

          バイステックの7原則

          ケースワークの初期の段階では、ワーカーとクライエント間での信頼関係の構築(ラポール形成)が必要不可欠です。 アメリカの社会福祉学者であるバイステックは、著書『ケースワークの原則』において、クライエントとの援助関係の形成の際に必要なワーカーの姿勢や態度を7つの原則として提唱しました。 ❶「個別化の原則」とは、クライエントの「個人として扱われたい」という特別な欲求に寄り添った考え方で、ワーカーが自己の価値観を押し付けることなくクライエントを一人の個人としてとらえ、他のクライエ

          バイステックの7原則

          『社会福祉士及び介護福祉士法』における社会福祉士の定義と守るべき義務

          社会福祉士の定義 1987年(昭和62年)5月26日、福祉専門職初の国家資格が規定された社会福祉士及び介護福祉士法が公布されました。 社会福祉士と介護福祉士の資格を定め、業務の適正化、社会福祉の増進への寄与を目的としました。 社会福祉士が守るべき法的義務・責務 社会福祉士には守るべき法的義務・責務があり、それらは社会福祉士及び介護福祉士法に規定されています。 同法では、社会福祉士の義務等について、信用失墜行為の禁止(第45条)、秘密保持義務(第46条)、医療・福祉サ

          『社会福祉士及び介護福祉士法』における社会福祉士の定義と守るべき義務

          ソーシャルワーク専門職のグローバル定義

          ソーシャルワークは実践に基づいた専門職であり学問です。ソーシャルワークの任務や原則を国際的に定めたものが「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」です。 世界中のソーシャルワーカーには、ソーシャルワークのグローバル定義に表現された価値や原則を守り、高め、実現する責任があります。定義は、ソーシャルワーカーたちが積極的にその価値やビジョンに関与することによってのみ意味を持ちます。 2014年に改定されるまでの経緯 現行の定義は、2014年メルボルンで開催されたIFSW(国際

          ソーシャルワーク専門職のグローバル定義