心理学の知見:不幸になる人生の振り返り方
年末年始という休みの期間は、色々と人生の体験を振り返る機会でもありますよね。
人生の体験は、どのモードで振り返るといいのでしょうか。
書くべきか、話すべきか、考えるべきか?
どのモードを選ぶかどうかが、人生満足度に影響を与えるというのです。
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カリフォルニア大学のリューボミルスキーらは、人生の体験について書くこと、話すこと、考えることの影響を調べた。
96人の調査参加者に、毎日15分、3日間連続で、「最悪の体験」について、①書く、②テープレコーダーに話す、②考える、のどれかを行ってもらった。
4週間後、①書く、②話す、を行った調査参加者は、①考える、を行った参加者に比べて、人生満足度が高かった。
111人の調査参加者に、毎日15分、3日間連続で、「最高の体験」について、①書く、②テープレコーダーに話す、②考える、のどれかを行ってもらった。
4週間後、上記の調査とは逆の結果で、①書く、②話す、を行った調査参加者は、①考える、を行った参加者に比べて、人生満足度が低かった。
ウェルビーイングを高めるには:
- ネガティブな体験は、書いたり話したりし、
- ポジティブな体験は、考えるのがよいと分かった。
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ネガティブ体験は、書いたり話したりして、分析的にアプローチするのがよさそうです。考えるだけだとネガティブ思考の渦にはまりますよね。
逆に、ポジティブな体験は、頭の中で味わうやり方がよさそうです。分析的に振り返ってしまうと、体験の醍醐味が薄れてしまいますよね。
ダメなのは、ネガティブな体験は、頭の中でぐるぐると思考し、ポジティブな体験は、成功要因を分析したりしてしまうパターンです。
このパターンが行き過ぎると、不必要に人生の満足度を下げてしまうかもしれませんね。
Lyubomirsky, S., Sousa, L., & Dickerhoof, R. (2006). The costs and benefits of writing, talking, and thinking about life's triumphs and defeats. Journal of personality and social psychology, 90(4), 692.
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