見出し画像

【第2弾】6月6日開催『藤重佳久×タクティカートウインドオーケストラ』 特別インタビュー! 〜作曲家・尾方凜斗さん〜

 いよいよ来週・6月6日(木)、東京芸術劇場・コンサートホールにて、タクティカートオーケストラ特別演奏会・『藤重佳久×タクティカートウインドオーケストラ』が開催されます!

 吹奏楽の名曲・傑作から、今を生きる作曲家たちの新作、そして今年のコンクール課題曲まで、吹奏楽大好きな方はもちろん、普段オーケストラしか聴かないという方も吹奏楽の魅力を存分に楽しんでいただける、盛り沢山な内容でお送りします!

 開催に先立ち、指揮者・ソリスト・作曲者へのインタビューを今回はお届け!
 現在のご活動や、楽曲への想い、公演に向けての意気込みを伺いました!

第2回にお届けするのは、本公演で委嘱新作の世界初演をさせていただく、作曲家の尾方凜斗さんです!

尾方凜斗

尾方凜斗
1995年生まれ、徳島県出身。
東京音楽大学大学院を修了。作曲を伊藤弘之、原田敬子、細川俊夫、伊左治直の各氏に師事。これまでに第12回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位などを受賞。受賞作は2021(2020)年度全日本吹奏楽コンクール課題曲に選出されている。四国大学短期大学部非常勤講師。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

──ご自身の現在の活動について教えてください!

作曲を主とし、特に吹奏楽のための作品が多いです。直近では今年9月に管弦楽曲、11月にサキソフォーン四重奏曲の初演を控えています。創作活動のほか、学校吹奏楽部を中心とした吹奏楽指導や、大学にて作曲や音楽理論の指導にも携わっております。

──今回の新曲は、「Prelude for Tacticart」と題した曲を頂戴いたしました。作曲の経緯、また曲への想いをお聞かせください!

昨年末に大学時代の友人でもあるタクティカートのスタッフの方から新作委嘱のお話を頂いて、作品の構想を練り始めました。スコアを書き始めたのは3月です。
 タクティカートさんとの打ち合わせを経て、当初は耳馴染みのある(?)普段書かないスタイルの行進曲を想定していたのですが......スケッチ(アイデアの断片のようなもの)を書き溜めてゆくにつれて、自然と普段の自分のスタイルへ近づきました。特に前半部では随所で実験的なことを試みていますが、後半部は風通しの良い音楽を目指しました。

──吹奏楽、管楽器のための作品を多く書かれている尾方さんにとって、吹奏楽、管楽器の魅力を教えていただけますか?

語り尽くせませんが「オルガン・サウンド」とも形容される迫力あるマッシブな響きや、息遣いが間近に伝わるような温かみのあるデリケートな響き、その両者を併せ持つところではないでしょうか。私は特に後者が好みです。
 私の作曲上の興味は、特に管楽器の音色にあります。その中でも、管を通した息音によるノイズの音色が好みで、それを大人数で表現し得るところが吹奏楽編成ならではだと考えています。

2020年に尾方さんが作曲された「吹奏楽のための『幻想曲』―アルノルト・シェーンベルク讃」は、第12回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位に選ばれ、その年の全日本吹奏楽コンクール課題曲となりました。

──今回指揮を振られる藤重佳久先生、またタクティカートオーケストラについてはどのような印象をお持ちですか?

藤重先生は、私が「吹奏楽少年」だった中学生の頃からご高名を存じ上げております。
 特に印象深いのは精華女子高等学校をご指導されていた時期の演奏で、ちょうど私が中学や高校に在学していた時期ですが、同世代がC.T.スミスやP.スパークの難曲を吹きこなす姿に圧倒されました。部活の友人たちで練習後に集まって、精華女子のコンクール映像を視聴したのが思い出されます。当時の私に、自分の新作が藤重先生の指揮で演奏される話をしても信じないでしょう! 今も半ば信じられませんが......。身に余る光栄です。
 タクティカートオーケストラについては、たくさんの興味深い企画を実現されている、開かれたオーケストラである印象を持っています。今年12月に予定されているアンディ・アキホ《Ricochet》(ピンポン協奏曲)の上演情報には驚かされました。

──ありがとうございます!
 ちなみにお触れ頂いた「ピンポン協奏曲」を演奏いたします公演は、今年12/23・すみだトリフォニーホール大ホールにて開催予定です!


──最後に、本公演にお越しいただく皆様にメッセージを頂戴できますか?

私の作品の他にも、世界的なトロンボーン奏者である藤原功次郎先生のコンチェルトや、吹奏楽の記念碑的作品であるホルスト、2024年度吹奏楽コンクールの課題曲などなど......多彩で魅力的な作品がプログラムに並んでいます。自作品が初演される演奏会の他のプログラムは緊張しきりで、リラックスして聴けないのが常なのですが! 一聴衆としてとても楽しみです。

 初演される作品について多くは語りませんが、藤重先生のお名前に因んだ楽曲中の「仕掛け」にも注目して聴いていただきたいです。
 吹奏楽に馴染みのある方も、そうでない方も、幅広い方にお運びいただけましたら幸いです!

──ありがとうございました!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

管楽器の生み出す様々な音色が重なり合う新作は、尾方さんらしさも十分に顔をの覗かせる作品となっています。2021年度の全日本吹奏楽コンクールで尾方さんの楽曲に取り組んだ方にとっても興味深い作品なのではないでしょうか?
『Prelude for Tacticart』の世界初演は、6月6日・東京芸術劇場 コンサートホールでお聞きいただけます!ぜひご来場ください!

チケット購入は下記リンクから
イープラス・購入ページ / チケットぴあ・購入ページ

第1弾のトロンボーン奏者・藤原功次郎さんへのインタビューはこちら


タクティカートオーケストラ特別演奏会
 藤重佳久×タクティカートウインドオーケストラ』

日時:2024年6月6日(木) 18:00 開場 19:00 開演
会場:東京芸術劇場 コンサートホール

出演:藤重佳久(指揮) タクティカートウインドオーケストラ
   藤原功次郎(トロンボーン *)

曲目:
  尾方凜斗:委嘱新作(世界初演)
  全日本吹奏楽コンクール 課題曲(全4曲)
  G. ホルスト:吹奏楽のための第1組曲
  C. T. スミス:華麗なる舞曲
  B. アッペルモント:カラーズ(*)
  P. スパーク:宇宙の音楽

チケット:
 全席指定
  S席 一般 6,000円 / U18 4,000円
  A席 一般 5,000円 / U18 3,000円

チケット購入は下記リンクから
イープラス・購入ページ / チケットぴあ・購入ページ

主催:タクティカートオーケストラ
お問い合わせ:株式会社タクティカート 
 TEL: 03-5579-6704 Mail: concert@tacticart.co.jp

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?