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出店考察 2020年7月17日

※画像はイメージです

飲食店の居抜き不動産屋のサイトを見ると、物件数が増えているのを感じる。これから参入を目指すものにとってはチャンスでもあるが、基本的には悲しい事である。そもそも外食産業全体がシュリンクする傾向にあっては、新規参入とて厳しい。

こういった機会に業態をチェンジしようとする傾向もみられる。先日もTV番組で、厨房機器を扱う会社がコンサル的な取り組みを始めて飲食店をサポートするといった内容を放送していた。HPを作る提案をしていたが、町場の飲食店をPRするのにHP?と思ってしまう。おそらく双方ともSEOの知識も乏しいだろうし、IT素人ながら、この提案は疑わしいぞと感じた。ネットでの集客を狙うなら、手っ取り早いのは口コミサイト強化とMEOなのではないだろうか。さらに現状なら、ubereatsだろうと思う。(繰り返すがぼくは素人なので、あちらの対応のほうが真っ当かも知れない)

もちろん、これまで飲食店をターゲットとしてきた業態は厳しいだろう。そんな中で何とか飲食店との繋がりを維持し、ともに生き残るための仕事を生み出そうとするのは素晴らしい事である。ただし、相応の知識レベルに達していないのに社長の一声で動きださなければならない状況に陥っていて現場は手探り、本当にこんな事でお金貰って良いのだろうかという状態になっている事も往々にして在り得る。また、そもそも悪意を持って、苦境に立たされる人の骨の髄までしゃぶってやろうという輩も恐らく現れる。低所得の人こそ宝くじを買う傾向にあるように、苦境は判断を鈍らせる。(ご存知の方も多いと思うが宝くじの還元率は概ね50%未満である。小学校で習う確率論にあてはめるだけで、相当に高い確率で損をする投資であることがわかる)同様に考えれば、例えば30万、いや、20万でもいい。20万で作ったHPから相応の集客を得られる見込みを考えて貰えば、明日のお客様が欲しいお店にHPを作ることが得策ではない事は明白だ。そんな金と時間があるのなら、ぐるなびや食べログに小さなバナーでも出せばいいし、さらに言えばそんな広告に使うくらいなら、配達メニューを作成し、配達用トレイの購入に繋げてウーバーイーツや出前館を強化する方が今は現実的だ。その配達物に広告を折り込んで店舗への集客に繋げればよい。※ひょっとするとubereatsや出前館の規約で広告折込は禁止されているかも。(長期的な目線で考えればHPはあったほうが良いとは思うし、ぐるなびのバナー広告も知名度向上には欠かせないと思う。)

さて、ぼく自身の事で言えば、様々な出店方法を試してみたいと思っている。

最近ではキッチンカーも多いし、購入せずともレンタルも盛んである。ぼくが本業で勤めているオフィス街でも、ランチタイムにキッチンカーで販売しているのをよく目にする。お昼時にはどのキッチンカーにもサラリーマンや丸の内OLちゃんの行列が出来ている。また、場貸し形態も増えていると聞く。いわゆる間借りカレー屋である。(カレーは香りが強いので、本業に支障が出ないのか疑問だが。)場貸しもカレー屋だけではなく、サンドウィッチや定食、ぼくの大好きなバナナジュースの間借りなども多いようだし、居酒屋やバーの昼時間、または喫茶店の夜時間など、希望に近い物件が出てくる可能性もある。自分の思い通りのインテリアや座席、厨房配置は作れない反面、導入のコストがかからないというメリットは大きい。うまくやれば、様々な地域に期間限定で出店することによるご祝儀集客とPR効果も期待できるだろうし、色々な客層を体験する事で、実際に自分の店舗を出すために相性の良い地域をローコストで探ることが出来る。ひょっとすると、タコスなんて若い子にしかウケないと思っていたのに、巣鴨で大フィーバーして文化放送で毒蝮三太夫に取り上げられる可能性もある。ちなみに巣鴨で出店する場合には、ほとんど噛まなくてもいいドロドロの具材にして、しょうゆ味で出そうと思う。

今は大きな社会変革の時である。

政府ですら迷走を続けるような状態なので、色々な業態が手探り状態で進める中で失敗も沢山するだろうし、無駄な提案も数多く出て来て、判断がつかない事も多いだろう。GO TOキャンペーンの迷走が発表された旅行業なんてそれの最たるものである。ちなみに、ぼくの本業は旅行業である。

「死ぬこと以外はかすり傷」という名言を吐いたネクスト角川春樹こと箕輪氏の言葉はあまりにも飛躍しているが、本質を突いている。要は致命傷になるような事以外は色々チャレンジしてみようという事だろう。どの程度の傷が致命傷になるかは人それぞれではあるが、何が受け入れられるかわからない時代なので、良いと思った事はどしどしチャレンジしてみるのが良い(アホっぽい提案ですみません。)のでは無いだろうか。





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