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僕がいなくても世界は回るが、僕は世界を回る〜スペイン・モロッコ編〜(6・7/11)

18日目

深夜便でアイスランドからスペインに移動します。しかし深夜便は体に応えます。そしてこの短時間で途中に乗り換えが入るというこの強硬スケジュールです。

ウィーン乗り換えだったのですが、到着からボーディングタイムの時間が5分しかないという・・一応スケジュールとして提示されているから大丈夫だとは思うのですが万が一遅れたらどうしたのでしょうか。

そんなわけで疲れた体でスペインはバルセロナに到着しました!!

マドリードは大学生の時にきたことがあるのですが、バルセロナは初ですので楽しみです。

さて、空港から街に向かいます。毎回空港から市内までの移動が苦労します。色々ローカルルールを覚えて移動しないといけないからです。さて、バルセロナとはというと市内観光用チケットが発行されており、それを使えばバスでも地下鉄でも乗り放題なので楽ちんです。空港と市内だけのチケットもあるようです。

オンラインだと10%割引という情報もあったのでオンラインでチケットを買ったのですが、ここでトラブル発生。なぜかバウチャーが届かず、チケットをもらうことができません。駅員さんに聞いてもバウチャーがないと・・って感じで対応できません。それはそうですよね・・

ということでせっかく買ったのに現地で買い直して再出発します。悔しい。こういうトラブルはどこに行っても付き物ですね。

さて、宿に荷物を置いてから街に向かいます。

観光第一弾はランチから始まります。ネットで安くて美味しそうなお店を調べて向かいます。

頼んだのはパスタとワイン。合わせて10ユーロ強です。アイスランドやドイツと比べると格安です!下手すると日本と同等もしくは安いくらいです。ヨーロッパの中では物価感は低めだと思います。

腹ごしらえをしたら観光に向かいます。

カサミラ・カサバトリョ


カサは家という意味らしいですね。ミラの家です。バルセロナはサグラダファミリアで有名なアントニオ・ガウディの作品が町中に転がっていますが、カラミラもその一つです。

ガウディ建築の特徴はやはりその曲線でしょうか。自然を模したカーブがそこらにあり、画一的ではない自然物を連想させます。

カサバトリョも似たような家なのですが、隈研吾の作品があります。まさかここで隈研吾が出てくるとは!という衝撃ですが、ガウディの作品を尊重しながら作り上げたようです。

隈研吾の作品
よくわからないけどすごい映像作品

お昼が微妙に少なかったので、せっかくなのでチェロスをいただきます。チチェロスは街の至るところにあるのですが、チェロスとチェコレートのセットがスペイン風。そして5本くらい入って5ユーロいかないくらいです。一本という選択ができないので一人旅には少々多いのですが、サクッといただきました。

バルセロナはこの旅の中間地点くらいでもあり、ゆったりと時間をとったので、これで宿に戻ります。

宿に戻ってチェックインをしてからお楽しみのディナーをいただきます。イカ墨パエリアです。ほとんどのレストランでパエリアはいただけると思いますが、半分くらいは二人分からしかオーダーを受け付けないのでその点は注意が必要です。

しかし、ランチといい、とにかくご飯が美味しいです。特にパエリアは日本人の舌に馴染む味なのだと思います。おこげの感じもとても良いです。ドイツ、アイスランドと比べやはり食の豊かさを強く感じます。そしてお値段もそこまで高くないのも良いです。パエリアはピンキリですが、イカ墨はちょっと高めの20ユーロです。それでも全然払ってOKな美味しさです。

ご飯が美味しいとテンションが上がります。明日からも期待ですね。


19日目

本日はサグラダファミリアの予定だったのですが、改めてチケットの予約を見てみると取れていないことが発覚!!代理店を通じて予約は申し込んでいたのですが、チケットが取れませんでしたという通知が来ていたのをスルーしていました。あり得ない!サグラダファミリアは大人気なので当日券は販売しておらず全てオンラインからなのですが、公式サイトでは、ほぼ1ヶ月前くらいから売り切れるほどの人気ぶりです。

おそらく当日券があると思い込んで実は入れなかったという人も一定数いるんじゃないかと思います。本当にそれはしんどいので、下調べの重要性を強く感じます。

バルセロナにきて、サグラダファミリアに行けないのは本当にナンセンスなので、死に物狂いで旅行代理店のチケットを探します。すると奇跡的にありました!一番早い時間なら空いているけどというメッセージがきて、もちろんOKですと即レスしてチケットを入手しました。本当にありがとう。

サグラダファミリアのオープンが10時半ということでその前に近くのサントパウ病院に向かいます。

サントパウ病院

これはガウディが絡んでる訳ではないのですが、美しいモダン建築で、おそらく病院としてヨーロッパでも大きく、その歴史的意義が大きいため世界遺産にも登録されています。

どちらかというとヨーロッパらしい建築物なのですが、病院として使われてきた歴史などを知ることもできます。

向かいにはどんとサグラダファミリアが構えているのが見えます。意外と大きくてサグラダファミリアの時間潰しのつもりでいったのですが、ゆっくりみるとおそらく2時間はかかると思います。

なかなか注目されないのですが、サグラダファミリアとセットでこちらもぜひ観光いただければと思います。

サグラダファミリア

本命のサグラダファミリアです。近づくにつれてその建築美と壮大なスケールの建築が差し迫ってきます。アントニオガウディの最高傑作と呼ばれる作品です。まだ完成していないですが。

正直、ここまで見てきた建築の中、少なくともモダン建築の中では一つ頭抜けていますね。凄すぎて本当に圧巻です。言葉で説明するのもあれなのでぜひ実物を見てもらいたいのですが、個人的な感動ポイントは以下の通りです。

①美しいモザイク
様々なカラーを使ったモザイクが非常に美しいです。モザイクが美しいだけでなく、そこに入り込む光が聖堂をさらに神秘的にしています。光の角度もバッチリ計算されつくしたそのデザインは圧巻です。

②相当に洗練された彫刻群
これは外から見えるデザインです。カトリック協会なので、聖書にまつわる様々な彫刻がされているのですが、それが非常にリアリスティックで何かを投げかけてきます。生きた彫刻というべきでしょうか。今にも動き出しそうな躍動感を感じます。

③自然模倣のデザイン
ガウディは最初のバイオミミクリー実践者だったのだとはっきり実感できるのが、サグラダファミリアの中の柱の作りです。それはまるで森のようで、柱がいくつもの枝が分かれており、それが塔を支える構造となっています。それはデザインとして美しいだけでなく、その方が重量に耐えられる構造となっています。そういう自然への敬意を強く感じるデザインは見ていてより感動を高めます。

あと日本語のオーディオガイドがあるのも個人的にはポイント高かったですね。ガイドがあった方が倍楽しめます。

外観も当然すごいのですが、内装も素晴らしく、チケットの入手は困難ですがバルセロナに来たからには絶対に来てほしい場所です。本当に入れてよかった・・

グエル邸

当時のグエルさんという方の邸宅ですが、こちらもガウディ作です。本当にガウディ作品が多いです。時間がない方はスキップしても良いかと思いますが、インテリアや内装などどのようにこだわってきたのかがわかります。若干カサミラ被るような感じがします。ガウディファンはぜひこちらにも足を運んでみてください。

ちょっと時間があるので海岸に足を運んでみます。地中海はやはりバカンスという印象が強く、バカンスといえば海です。

いってみるとすごい人がいます。海に入っている人もいますが、どちらかというとお酒を飲みながら日光浴している感じの人が多い印象です。あとは若者がサッカーやバレーを楽しんでいる印象です。

スペインは陽気な感じがいいですよね。こちらもなんだが気分が明るくなります。ストリートで演奏や武道芸などやっていたりするので見ていて飽きないです。

帰りにタパスのお店にいきます。タパスというのは日本でいうおつまみみたいな感じでしょうか。一品で頼めます。

ボンバというスペイン風コロッケとイカリングとサングリアをいただきました。このボンバというのは食べたことない味だったのですが、ちょっと信じられないくらい美味しかったです。チーズとじゃがいもなんですかね。ちょっと原料を当てられるほどの味覚がないのですが、衝撃を覚える美味しさでした。

そしてサングリアもまた美味しいです。ちょっと他のワインと比べるとお値段が張るのですが、なんで来た初日に頼まなかったんだろうととても後悔しました。と思うくらい美味しいです。ワインをフルーツでつけて炭酸で割っているのだと思いますが、もはや炭酸ぶどうジュースです。そういうと味気ないのですが、香りも風味もとても豊かです。スペインに来たら必ず飲んでいただきたいです。

イカリングも美味しかったのですが、他が美味しすぎて見劣りしてしまいました・・本当に外しがなくてご飯が美味しいです。

夜にサグラダファミリアのライトアップを見てみましたがこちらも綺麗でした。

20日目

前日うまく寝付けなかったのもあり、少しゆっくりめなスタートとなりました。20日目です。

グエル公園

まずはグエル公園に向かいます。言及していませんでしたがスペインの朝はそこらで焼けたパンの匂いが漂っています。普段あまり朝を食べないのですが、この香いに釣られてパンとコーヒーを頼みます。コーヒーウィズミルクといって頼んだらカフェラテが出てきました。こちらではアメリカーノと言わないとブラックコーヒーが出てこないのかもしれません。そもそもミルクを足すという文化があるのか・・

グエル公園ですが、ご想像の通りガウディの作品の一つです。おそらくサグラダファミリアの次に有名なバルセロナの観光スポットではないかと思います。

公園は公園自体でとても景色がよく歩いて気持ちいい場所なのですが、至るところにガウディの作品を見かけることができます。

特に有名なのが波打つベンチですね。モザイクアートと自然物を想起させるようなダイナミックな波のようなベンチが非常に印象的です。

また、三段造りの渡り廊下や正面のアートの数々など見どころが多い場所となっていますので歩きながら様々なアートに触れ楽しむことができます。




ムンジェイク城

ちょっとアクセスが悪いのですが、珍しくガウディとは関係ないお城に向かいます。バルセロナは立地的にも地中海に面しており数々の戦争をおこなっている訳ですが、海の近くに大きな丘があり、そこから海も街も全てを見渡すことができるスポットがあります。そこが城として建てられているのですね。

ケーブルカーに乗り、ほとんどの人はゴンドラに乗ってお城に向かいます。ケーブルカーまでは、ワンデイパスポートの対象範囲内なのですがゴンドラが別途料金がかかるのでケチくさい自分は30分ほど歩いてお城まで向かいます。

お城までの道は公園になっているので時間があって足に自信がある人は登るのもおすすめです。普通に歩いていて楽しいです。

さてムンジェイク城です。日本の城と同じような感じで城壁だけが残っていてあとは景色を見るスポットという感じなのですが、ちょうど天気で、気温もバッチリで最高に良い眺めを見渡すことができました。

いろんな絶景スポットを見てきましたがなかなか街も海も見下ろせる場所というのは多くない気がするので感動が大きかったです。

海は海岸都市らしく産業が発展していましたね。ちょっと新潟を思い出しました。

そしてランチに向かいます。目星のお店があったのですが残念ながらやっていなさそうで近くでランチをいただきます。

いくつかのレストランでは、ランチセット的なものが用意されていてそれが割とお得なんですね。今回自分はパン、シーザーサラダ、カタルーニャチキン、パンナコッタ、サングリアというコースメニューでいただきました。これで20ユーロです。安くはないですが、お得な感じはしますよね!!そして相変わらず美味しいです。量も日本と比べると随分多いので女性などは食べきれない気がします。

あとは軽く街を散策して空港に向かいます。

散策先の門

さて空港に着きました。着いた瞬間パスポートコントロールが信じられないくらい並んでいます。これはまずいと思いながら待ちますがだいたい1時間半ほど待ちました・・

パスポートコントロールは結構時間がかかることは多いですが、こんなに待たされたのはさすがに初めてでした。本当はバスを使おうと思っていたのですがただでさえ遅い時間なのに加えて遅れたのでさすがにバスもなくタクシーを使う羽目になりました。

値段交渉したのですが、意外と折れずに下がりませんでした。まあ割と最初から言い値だったと思います。しかし安くないですね。

というわけで宿に無事到着。毎回空港から宿までが一番気を使います。観光はまた明日ですが、宿行くまでに通りかかったフナ広場はとても賑わっておりました。

宿は特徴的な雰囲気でした

21日

早くもなのか、ようやくなのかわかりませんが3週間が経ちます。とても濃すぎる時間を過ごしています。

さて、モロッコはマラケシュですがフナ広場から始まり、フナ広場で終わります。とりあえずフナといっておけばみんなわかります。皇居みたいな感じですかね。

バスに乗って最初の目的地に向かおうと思っていたのですが、バスに乗れません。というのはグーグルマップを見ながらバスに乗ろうと思ったのですがバス停がないんですね。そしてバスが普通に通りすぎていく。

というわけでわけがわからず歩くことにします。

歩く先にあった塔

歩くこと40分マジョレル庭園に着いたと思いきや、とても並んでいます。何事かと思うとなんとオンライン購入だけしか受付けていないとのこと。そしてオンラインチケットをみると午前は売り切れ午後のチケットしかありません。

悔しいですが、諦めて戻ります。戻る時は行きでヘトヘトになっていたのもありタクシーで戻ります。通りがけのタクシーを捕まえて値段を交渉して向かいます。正当な額だったのかはよくわかりません。

昨晩から何も食べておらずお腹がぺこぺこだったので、とりあえずランチです。フナ広場の中のお店でいただきました。

タジン料理をいただきました。ミートタジンなんですかね。野菜はほとんどなく、肉と卵です。もしかしたら注文を間違えたのかもしれませんが・・お値段はお手頃でした。

モロッコのお茶はちょっと特殊でミントに砂糖を加えた甘いお茶になっています。暑い国は砂糖が多めなんですかね。

そして周りでやたら屋台でフルーツジュースを売っています。このフルーツジュースがなかなかに美味しいんですね。完全100%フルーツジュースで300円くらいですかね。それなりにサイズも大きいです。

そんなこんなでまずは入口アグノウ門に向かいます。

アグノウ門

旧市街の入口です。特に何かあるという訳ではないですが立派な門です。ちなみに旧市街は城壁に囲まれており、このような門からたいていは入ることになります。

バヒア宮殿

アグノウ門から歩いて約15分で宮殿に着きます。昔の王朝のときの宮殿ですかね。おそらくマラケシュの最大観光スポットだと思います。イスラム建築の技術の結晶があります。インド、ウズベキスタン、トルコとイスラーム世界の建築は色々見てきたわけですけれど、また一味違った雰囲気を感じることができました。

サアード朝の墳墓

アグノウ門の方に少し戻って墳墓があったのでそちらも見学しました。どうして権力者は立派なお墓を作りたがるんですかね。サアード朝時代の王様とその家族や家来の墓が集まっていました。王様の墓だけは非常に立派でした。

ベンユーセフマドラサ

旧市街を通って別の目的地に向かいます。フルーツジュースが美味しかったのでおかわりしました。さてマドラサは学校のことをいうようです。今は使われているわけではありませんが、こちらも素晴らしいイスラム建築ということでサラッと見てみます。また王宮とは一味違った印象を受けます。

マジョレル庭園

さて、そのまま旧市街を歩いて午前中見れなかったマジョレル庭園に向かいます。庭園というくらいなので立派なお庭です。感覚としては新宿御苑を公開しているイメージでしょうか。ただもう少しこじんまりとして散歩ルートは決まっています。

砂漠の植物が集まっているのでなかなか面白いです。特にいろんなサボテンが見れるのが面白かったです。サボテンは不思議な植物ですよね。どこまでが葉でどこまでが茎なのか。少ない水を蒸発させないよういろんな工夫がされているのでしょうし、どうしてこんな進化をしたのかと色々感慨に耽りました。

夜の便でフェズに向かいます。22時に着く便なのでだいぶ遅くなるのですがここで宿の人と少し喧嘩をしました。宿の人がタクシーを準備してくれるというのですが、少し相場より高く、自分で捕まえるというと23時で宿を閉めるからそれまでには必ず来いと言われます。旧市街まで空港から40分かかり、到着後のゴタゴタを考えるととても23時までに間に合いそうにありません。それを伝えるとそこでなんでタクシーを使わないのか意味わからないとケチをつけられ、結局用意してもらったタクシーでいくことになりました。

結局用意してもらってよかったかなと思います。フェズの旧市街は迷路のようで宿の場所も分かりづらく、個人でたどり着くのはなかなかハードルが高いです。

22日

さて、フェズです。朝飯をいただきましたが、山羊のチーズなのかよくわからないのですが、不思議な味のバター的なものと一緒にパンをいただきました。

フェズは特定の強力なスポットがあるわけではなく、フェズ自体がその都市計画や昔の街並みを残していることから世界遺産に登録され、その迷宮を楽しむのが醍醐味と思います。

ですがいくつかスポットを挙げながらご紹介していきたいと思います。

ブージュルード門

入口となるのはこの門です。ブルーゲートとも呼ばれるらしいです。ほとんどの人がここを通ってフェズの旧市街に入ると思います。フェズのスタート地点ですね。

ブーイナニヤマドラサ

またもや学校です。なぜか学校が遺産になることが多いですね。それだけ教育というものを昔から重要視していたということでしょうか。こちらもイスラム建築を楽しむことができます。

木工博物館

なぜ木工なのか、と思うのですが木工博物館があります。建物それ自体が美しい木工建築なのですが、それに加えモロッコ各地で使われてきた木工品が展示されています。木工を通したモロッコの歴史を学ぶにはいいですね。

タンネリ

モロッコでは革製品が有名なのか分かりませんが、古くからの革なめし工場が有名です。機械ではなく人の手で革をなめす様子を見学できます。見学してからみんな革製品を色々購入できるようです。

メリデニスの墓

メリデニスの墓というのが旧市街の外にあります。旧市街から離れるとすぐ見つかります。割と一見してすごい感じですし、もっと観光客がいるものだと思ったのですが、きた時は自分しかいませんでした。物売りのおじさんになぜか気に入られて、帽子をかぶって写真を撮っていただきました。

ちなみに近くはベルベル人の住居がありました。

総じてですが、旧市街は全体が市場なので、モロッコで色々ショッピングを楽しみたいという方にはなかなか面白いと思います。私はショッピングというものが嫌いですし、基本的に荷物を増やせないので、絶対に何も買わないという強い意志で歩きまわっているのですが、そういうかたはただの散歩になってしまいます。

ちなみに歩き回っていると色々声をかけられます。ただの挨拶なのか、ぼったぐってやろうという腹黒さを抱えた声がけなのかは判別がつきません。自分はこの手の声がけはもう慣れたもんで、案内してやるという声には自分があげてもいいと思った額だけ渡すようにしています。(ただ毎回少なすぎると批判されますが)

現地の人に案内してもらうとそれなりにその土地のことについて教えてくれるのでいいんですが、普通にぼったぐられる可能性があるので気をつけましょう。自分はうまくできなかったのですが先に交渉するというのも手かもしれません。

そういえばフェズは新市街の街並みがとてもウズベキスタンのサマルカンドに似ているなと思いました。特に道路の蛍光灯がモダンなアートを使った蛍光灯になっていました。それっていくつかの都市ではやっているんですかね。

さて、フェズを離れてシャウエンに向かいます。シャウエンまでは4時間のバスの旅です。

23日

シャウエン

シャウエンです。青の街として日本でも有名です。ここで突如として例のアレがやってきました。ホームシックです。

日本が恋しいというより、安心できる家に帰りたいというのが正直なところでしょうか。自分でいうのもなんですが、一人で見知らぬ土地で見知らぬ文化や人と触れ合うのはなかなかストレスが溜まります。特にモロッコは言語も通じないことが多いので余計に強いストレスがかかります。

それと極度の疲労が溜まっていたのもあり、かなり精神のバランスを崩しました。

それでもせっかくきたのでちゃんと観光はします。しかしシャウエンは街全体が青く美しくフォトジェニックなのですが、特に観光地があるわけではなく、2時間も歩けば満足してしまいます。半日以上の時間を持て余した挙句精神不安定な状態だったので、後半はほとんどカフェで休息していました。

ここでも現地の人に話しかけられてツアーをしました。もちろんお金は出しています。たくさん写真を撮ってもらいましたし、何もない場所なので現地の人に解説いただくとずっと理解が深まって良いです。


もう少しテトゥアン行きのバスを早くしておけばよかったなと思いつつ、ちょっとバランスを崩したまま夕方の便でテトゥアンに向かいます。

テトゥアン

特にテトゥアンは何かしたわけではないのですが、それなりに色々ありました。着くとそこはだいぶヨーロッパ風な世界観です。街に車は入れず、歩行者で賑わっておりテラスでみんなが食事を楽しんでいます。周りに山が聳えてそれもドイツやオーストリアの雰囲気を彷彿させます。

さて、宿に向かうのですが宿が全然看板もなく場所がわかりません。彷徨っていると現地の人に声をかけられ、一緒に探してもらうことに。なんとか、宿に着きますが、ホテルというよりはairbnbでした。家族の家にお邪魔させてもらっている感じで部屋も1世帯用という感じで寝る場所がたくさんありました。

洗濯物が溜まっており、洗濯機を使わせてくれと頼んだのですがいつも妻が使っていて使い方がわからないと。適当に借りることになったのですが自分も使い方がわからない。洗濯機ってそんなに複雑ではないと思うんですけど、自分の使っているやつと違うとわからないもんですね。

それでなんとか洗濯はできたのですが、脱水ができておらず自分で絞ってテラスで乾かすことに。モロッコのテラスで洗濯物を乾かすというなかなか珍しい体験をしました。乾燥地域だし、風もあるので夜でも乾くかなと思ったのですが脱水が甘かったのもあり、半乾きになってしまいました。

洗濯機を回している間にご飯に出かけます。適当に入ろうと思っていた矢先に学生が話しかけてきます。モロッコってそういう文化なんですかね。とりあえず歩こうぜっていって適当におしゃべりして、飯を食べに行くことに。不思議すぎる展開なんですが、完全にアラビアンな地元のお店に入りました。

ご飯はおいしかったし、普通に話して楽しかったのですがお会計になると金がねえと言われ、なぜか奢ることに。どういうマインド??まあ激安ディナーだったし、どうせもう使い道のないお金だったので快く奢りました。

その後、この財布が欲しいんだけどと言われましたが、そこまで親切にはしません。ただぼったぐろうとかそういう意図があるわけでもなく、本当にただ仲良くお話してインスタ交換して解散しました。不思議すぎる出会いでしたが今回初めて海外の人とちゃんと話したと思います。

そういう謎の出会いの後に宿に戻ると、フライトのチェックインを印刷したかと言われます。空港でできると思うんだけどというと、印刷はマストだと強く主張されます。印刷できる場所につれていくから印刷しろと強く主張されそこに向かいます。空港で印刷していかないと40ユーロかかると言われました。本当かどうかわからないですが、確かにみんな印刷してきており、その後確かに印刷した紙をそのまま使っていました。

そうして宿に戻るとairpodsがないことに気づきます。最後に使ったのがどこだったか・・・めっちゃ小さいのでなくしたら最後です。旅行中になくす可能性があるから持っていくか悩んだのですが、やはりその利便性にあずかりたく持っていくことにしました。

でもやはり有線イヤホンか、首掛けのイヤホンがなくす可能性が少なくてやはりおすすめです。こういうときのために探すの機能があると思うんですけど全く役立たないですね。最終利用場所とか表示されて欲しいものです。

そういうわけでただでさえ、精神的にだいぶダメージを負っていた中で、いろんな出来事がわちゃわちゃと起きて、かなりしんどくなりました。寝て回復できるのか。とにかく寝て忘れることにしました。

24日

寝て少しはスッキリしました。改めてairpodsを探すのですがやはりないですね。ここまでなければ諦めるしかありません。

本日はお昼の便でスペイン・マラガに向かいます。バックトゥースペインです。国際便なのでできれば3時間前にと思い、朝には空港に向かいます。タクシーで向かいましたが安いですね。300円くらいでした。

一応国際空港なのですが、とても小さいです。日本の地方の空港と変わりませんが、国際空港なので一応出国審査があります。ですが諸々30分くらいで終わってしまいました。あっけないです。もっとゆっくりきても全然余裕だった。

一応小さなコンビニみたいなのはありましたが、着いた時にはスタッフもおらず当然他のお店はありませんでした。

さて、マラガにつきました。目的はグラナダなのですが、グラナダまでの良い飛行機が見つからずマラガ経由になりました。グラナダはおそらく国内線のみなんですかね。

マラガの街並み

なのでマラガに目的があった訳ではないのですが、調べてみると色々見どころ多そうなところがたくさんあり、せっかくなので色々探検してみることにしました。

マラガ・ピカソ博物館

なんとマラガはピカソが誕生した場所なんですね。全然知りませんでした。生誕の地に絵画等を寄贈したことによってこのような博物館ができています。

割とモダンアートは好きなので、思ってもない拾い物をしたものだと思います。ピカソらしい絵画に触れることができて大変満足しました。

エンカルナシオン大聖堂

こちらも想像を遥かに上回る立派な聖堂でした。大聖堂といっているくらいですからね。やはりこれだけのものがこの地にあるのは、レコンキスタの影響が大きいのだと思います。イスラームに対するキリスト教の威厳ですね。聖堂を立てることによって、その普及啓発をしたのだと思います。

マラガ砦

少し山を登るとこの砦があります。元々はイスラーム王朝の時代の建物で至るところにイスラム建築の痕跡があります。トルコではローマ帝国時代のキリスト教の残碧が残っているわけですが、ここではその逆ですね。

南スペインのこういう歴史的な経緯が残っているのは大変面白いです。

ピブラルファロ城

砦に連なるようにしてこのお城があります。時間がなくて中には入れませんでしたが、その城壁はなかなかに堅牢でした。山の上なのでマラガを望む景色も素晴らしいです。

城に続く道
城から望む景色

あと、自分はいけませんでしたがピカソの家というのがあるらしいです。現在はピカソにまつわる展示がされているようです。時間があればそちらも見学したかったです。

元々中継地点にしか考えていなかったので全体時間がなくて少し勿体無いことをしてしまったなあと思うくらい良い滞在になりました。

夜景も抜群
スペインに戻ってきてどうしてもパエリアとサングリアをいただきたくなった

25日

アルハンブラ宮殿

早起きしてマラガから朝7時の便でグラナダに向かいます。と思っていたらバスのチケットを1日間違えており、乗れませんでした。幸い1時間後に便があり空きもあったのでそちらで移動しました。危ない。何週間も旅行しているとこういうことが起きますね。

目的はやはりアルハンブラ宮殿です。スペインの二大巨頭としてサグラダファミリアとアルハンブラ宮殿だと思っています。聞いたことがある人も多いでしょう。

10時半からの入場チケットを持っていたのですが、バスに乗り遅れたため11時頃に着きました。遅れたので入れてくれるのか心配だったのですが、遅いと言われながら入れてくれました。よかったです。

さあ、入ってアルハンブラ宮殿があるのかと思うとそうではありません。美しい整った庭園や旧市街を歩きながら宮殿らしき場所に向かいます。15分ほど歩くと中心部に着きますがアルハンブラ宮殿という名前は見当たりません。

実はアルハンブラ宮殿というのは総称で実際にはナスル朝時代の宮殿やアルカサバと呼ばれる要塞、ヘネラリーファと呼ばれる離宮、チャールズ5世宮殿を含めたこの宮殿都市をアルハンブラと呼ぶんですね。

自分はほとんどリサーチせず向かったのでアルハンブラ宮殿というものがあると思って向かい衝撃を食らいました。

宮殿に向かう道に薔薇の庭園が並びます

ここのポイントは12世紀くらいに作られた建築物が残っているということと、イスラム世界の建造物を残しながらキリスト世界になってもアルカサバを軍事的に使いつつ、チャールズ5世宮殿などのゴシック様式の建築などを作ったことかと思います。

ナスル朝時代の宮殿
装飾が精巧すぎる
アルカサバ
チャールズ5世宮殿
ヘネラリーファ

それはとても歴史的に重要な示唆を与えてくれると思います。キリスト世界にいながら圧倒的なイスラム建築を見ることができるというのも大きいかもしれませんね。

ただ、この旅の7割くらいはイスラム世界にいたのでちょっと感動は下がってしまった気がします。旅は非日常だから素晴らしいんですね。

宮殿都市なのでかなり急いで回った方だと思いますが3時間ほどかかりました。ゆっくり回ったら4時間くらいかかるんじゃないでしょうか。何にしろ非常に見事な建築群でした。



グラナダ大聖堂

今度はうって変わってキリスト世界になります。このギャップがすごいですね。やはりその荘厳な装飾と個人的にはパイプオルガンが目に引きました。

16時までの入場チケットを持っていたのですがどうやら16時半までの鑑賞だったらしくゆっくり過ごしていたら解説の半分も聞けず追い出されてしまいました。メインどころは見れたのでよかったのですが閉まるの早くないですか?

隣に墓があったのでそちらも見学しました。この教会を立てるのと同様にイスラム世界への権力を示すという意味でスペイン王の墓などが眠っています。墓自体はそこまで大したものではありませんでしたが、こちらも教会的な側面を持っているようで、さまざまな装飾や展示がされており見応えありました。ちなみにここは写真厳禁でした。

そういうわけで色々見学してちょっと散歩でもします。ここは元々アラブ世界でもあったのでアラブ人街が別々に存在しています。アラブ人街に行くとモロッコの様子を思い出します。

日本だと宗教的なものや食事などあらゆる輸入されたものが日本流にアレンジされます。仮名しかり、オムライスしかり、トヨタしかりです。ですが、こういうところで例えばアラビアンパスタとか、スパニッシュクスクスとかそういうのを聞いたことがありません。文化が混ざることは往々にしてあると思うのですが、様々なものを輸入して日本流にアレンジするというのは日本人がもつ特色だと思いました。

そんなことを考えながらタパス料理屋に向かいます。相変わらずタパスは美味しいです。これまでサングリアばっか飲んでいたので赤ワインで〆てみます。やはりスペインはビールよりワインですね。

そんなんでゆっくりしていたのですが、宿でゆっくりというわけではなくバルセロナに向かわないといけません。グラナダ空港までのバスを探していたら1時間に一本しかありません。次の便は5分後で、その後は1時間後になり、国内便とはいえさすがに遅刻しそうです。

5分後の便があることに食事中に気づき大慌てでご飯を平らげ、決済をしバス停に向かいますが、おそらくぎりぎりバスを逃したのか、バスがめちゃくちゃ遅れているのか全然きません。

仕方がないのでバスで空港まで近づけるだけ近づいて、飛行機に乗れないよりはマシということでタクシーで空港まで向かいます。こっちのタクシーは高い涙

そしてついてチェックインすると、手荷物に課金していないことが判明し、そちらのお金も請求されました。こっちのLCCは身の回り品以外のキャビンバックにお金をとっているんですね。

そんなわけでお金を吹っ飛ばす1日となりましたが、1時間のフライトでバルセロナに着き、深夜に宿につきます。充実してはいますが忙しない1日でした。

26日

本日は午後にペルー行きの飛行機に乗りますが、それまで少し時間あるのでバルセロナで行けていなかったカタルーニャ美術館に向かいます。

カタルーニャ美術館

駅について眺めるとびっくり、王宮と言われても驚かない見事な建築です。少し山を登った先にあるので城と間違えても仕方がないかもしれません。

そしてロマネスク様式、ゴシック様式、モダン美術の大きなテーマに別れつつ、特別展などを催しているかなり大きな美術館になります。さすがにマドリードのプラド美術館までとは言いませんが、やはりこのようあ大型の美術館を持っているのはヨーロッパならではだと思います。

ロマネスク様式は特に有名らしく世界でも最大規模とのこと。私もロマネスク様式を展示している美術館には初めて入りました。

1時間半くらいで廻ったのですが、正直半分も廻り切れなかった気がします。ちょっと惜しい気持ちもありますが空港に向かいます。

今回は何事もなく飛行機に乗りました。長かったスペイン、モロッコ旅を終え、10時間のフライトでバゴタに向かいそこから乗り換えリマ、そしてさらに乗り換えマチュピチュの玄関クスコに向かいます。

また全然別の世界が待っているんでしょうね。楽しみです。それではアディオス!

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