見出し画像

いつも傷つけられるのはなぜ?と思ったら

こんにちは!
心理カウンセラー/ボタニカルジュエリー作家の橘奈緒美です。

友達や付き合っている人と
「最初は仲良くしているのに、最後は傷つけられる」
というお話を聞くことがあって、私もそういうときがあったな、
と思い出しました。

信じて相談したのに、傷つくようなことを言われたり。
ずっと相談にのってきたのに、急に巻物のような長いLINEで怒られたり。
同業者に「そのやり方じゃだめだよ」と突然お説教されたり。
仕事で助けてきた相手との立場が変わった瞬間に無視されたり。

そういうときって、「相手が悪い、自分は被害者だ」と思ってしまいがち。

でも、自分が「被害者」のポジションに入って相手の悪口を言ったり、
相手が悪いと責め続けるということは、今度は自分が「加害者」になるということなんですね。

被害者にも加害者にもならないために

どういうことかというと、「自分は正しいんだから批判していい」と思って相手を攻撃してしまうと、今度は相手が被害者になりますよね。

戦争が終わらないのも、お互いに正義の主張をし合うからです。

誰かが自分の正義の主張をした時点で「被害者」=「加害者」なので、
お互いに被害者でもあり、加害者になってしまう。

これってどっちもハッピーにはならないし、それどころか根深く禍根を残す原因にもなります。

それも仕方のないことで、比較的関係が浅い人が相手なら、
その人に期待していた分だけ、気持ちを裏切られたような気になるかもしれません。

関係が長い相手なら、良い思い出もあったかもしれないし、
相手に良かれと思って自分がしてあげたこともあるわけです。

ただ、その「良かれと思って」が、実は相手にとっては余計なお世話だったかもしれないし、あなたに依存をさせる原因を作っていたのかもしれません。

このことを知る前の私は、
「あんなに優しくしたのに傷つけられた!私の真心返せ!」
なんて思って、相手を恨んだり根に持ったりしていたんですね。

今でも「くっそー。ひとこと言ってやればよかった!」と思うこともあります。にんげんだもの。

だけど、
その人と一緒にいることを選んでいたのは誰?

その人に親切にしたいと思って頑張っていたのは誰?

そして、どうしてそこまで頑張っていたの?

と自分の心と向き合っていくと、

自分もその人から必要とされることで自己価値を感じたかった。

その人に与えることで、依存されることで、自分が満足していた。

その人に嫌われたくなくて、自己犠牲をしていた。

という本当の本音が見えて来るんですね。
自分の無価値感を相手に埋めてもらおうとしていたんです。
そして自分も相手に依存していたんだ、ということがわかります。

だからといって、自業自得というのとはまた違います。
自分を責めるのもやめましょう!
相手も自分も、良くも悪くも無いんです。

自立しているように見せていて、実は依存を隠していた、というのは「一見サッパリ見えるけれど実はドロドロだよね」という、人間関係のなかではきっとよくある形なんだと思います。

相手と自分との間の境界線を意識する

じゃあそうならない人間関係を作るにはどうしたら良いのか?

それは相手は相手、自分は自分と線引をすること。
自立を極めようとするのではなくて、自分軸を持って距離を取ることです。

相手に依存し過ぎかな?相手が依存しすぎかな?と感じたときも同じです。
ココからこっちは私、そっちはあなた。

私とあなたは別の考え方を持った、別の人格ですよ。
という、心のテリトリーとしての線引きをします。

それは家族でも友達同士でも、カウンセラーとクライアントの関係でも同じことだと思います。

距離を取るというと、一見冷たいように思われるかもしれませんが、
相手に共感するなということではありません。

共感も寄り添いも、私は大切だと思っています。
価値や魅力、愛情を伝えることも私はしていきたいと思っています。

でも、相手にどう思われるか?ということを気にしすぎたり、
この人は自分を傷つけるんじゃないか?
と警戒しながら接するということは、完全に他人軸になってしまっています。

例えばどこにいっても嫉妬されたり嫌われるという場合、
自分の魅力が受け取れていないことも多いのですが、
さらにもう一つ、自分軸で他人と向き合えていないということもあります。

この人はどのくらい私に愛情をくれるだろうか

どのくらい私を理解してくれるだろうか

どのくらい私を助けてくれるだろうか

という自分のニーズを持って人と接してしまうと、その人が自分の思った答えをくれないと感じることがあります。

そうすると、そのニーズが「なんでわかってくれないの?」という怒りに変わって相手を責めたり、
傷つけられた分だけやりかえしたくなってしまうということが起こります。

そういう事をしてしまうのは、自分の中にとても大きな悲しみや辛いことがあって、
相手にその悲しみや辛さを「わかってほしい」そんな自分を「助けてほしい」「愛してほしい」という気持ちがあるから。

そして、もしその悲しみや辛さと向き合わずに、
相手を傷つける行動をとってしまったら。

自分の中には新たに「罪悪感」を抱えることになってしまうんです。

表面上はスッキリしたつもりでも、心のなかには「相手に復讐した自分」というのは残ります。

復讐って本当に誰も幸せにしないんですよね。

どうしてもやり返したいときは、言いふらしたりSNSに書き込むのではなく、お恨み帳に書き込みましょう!

書き方は師匠の根本裕幸先生のページで確認してください。
https://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/15692

SNSや他の人に言うなど外に出してしまうと、
今そばにいてくれる人たちの信頼さえ失うこともあります。

もし「いつも傷つけられる」とか「あの人に傷つけられた!許せない!」という気持ちがあるときは、相手と自分の間に線を引くイメージを持ってください。

俯瞰するには、人の視点を借りて素直に受け止める

そして怒りの感情は、相手や周りの人にぶつけるのではなく、
その感情の原因になっていることが何なのか?を俯瞰して見ることができると良いですよね。

ちょっと離れたところから見ると、相手の違う一面も見えるし、
何より自分が冷静さを取り戻すことができます。

問題の渦中にいるときは、俯瞰してみることが難しいのもとても良くわかります。
そういうときはカウンセラーに相談してみるのも良いと思います。

その時もしカウンセラーから、自分が思っていたのと違うことを言われたとしたら。

それは「今、自分の周りの人が感じている感情を代弁してくれているのかも?」と一度受け止めてみます。

私自身、以前カウンセリングを受けた際に、
自分では思っても居なかった自分の一面を教えて頂いたことがあります。

問題の渦中で視野が狭くなっているので、すぐに素直に受け止められないこともあり、理解するには時間を要しました。

そういうとき、「相手のせいじゃないなら私が悪いの?」とか、
「やっぱり誰もわかってくれない」という気持ちが一瞬でてくるかもしれません。

でも、数日、数ヶ月経ったら、「ああ、あのときのあの言葉は、私を責めていたんじゃなくて、私の周りの人に感じさせている思いだったんだ」
と腑に落ちることがあります。

そして、自分を責めているのは自分だったと気づくはずです。

まずは焦らず、どんな相手とも
「自分と他人は別の感情をもっている」こと、
「自分を責めているのは自分だった」
ということを受け入れてみましょう。

境界線を引き、それでもわかり会えたり愛し合えたときの方が、
「全部わかってくれて当たり前」と思っているときよりも、きっと嬉しいはず。

そして自分と一緒に居てくれる人に対して、
これまでよりも深く感謝できるようになってきます。

だって、他にもたくさんの人がいる中で、
あえて私と一緒に居てくれるんだもんね、と。
ああ、私は愛されているのかもしれない!と少しずつ気づくんです。

そういう気持ちになったとき、過去に「自分を傷つけたあの人」のことなんてどうでも良くなるかもしれないし、その中にも愛を見つけられたら、
「私、成長したな」って思えそうですよね。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
橘奈緒美でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?