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【 読書レビュー 】キュレーターの殺人
キュレーターの殺人 M・W・クレイヴン著/東野さやか訳
クリスマスの英国カンブリア州で切断された人間の指が次々発見された。プレゼントのマグカップのなか、ミサが行われた教会、そして精肉店の店内で ― 。現場には“BSC6”という謎めいた文字列が。3人の犠牲者の身元を明らかにしようと刑事ポーたちは捜査に乗り出す。だが彼らはまだ知らない。この連続殺人の背後に想像を超える巨悪“キュレーター”が潜んでいることを……。驚愕必至のシリーズ第3作。
ポー&ティリーシリーズの第3作目は、本が厚くなると共に、おぞましい描写が増え、このシリーズに手を出してしまった自分を少し後悔する。
何しろ、ホラー映画は嫌いだし、人を切ったり傷つけたりする場面は観ないようにし、人から怪我をした話を聞くのもぞ~っとするtabito。。。
なので、ぞっとする場面は入り込まないように、なるべく距離を取りつつ読む。あくまでもフィクションとして。。
文庫本の解説にもあるとおり、謎解きが絶え間なく繰り返される展開なので、飽きることなく最後まで読める。
真犯人を自分で推理する…というには、驚きの展開続きなのでちょっと無理だなぁ~、私には。
事件そのものが、まったく違った様相に切り替わるのが面白くもあるが、真犯人の動機を知ると、果たして時間的にこの事件を<ある時期>に引き起こすことが可能なのか?というちょっとした疑問も感じる。
それにしても、真犯人にたどり着くポーの一瞬の閃き✨は相変わらず素晴らしい。一度見たものは記憶できる能力がある人?みたい。
ポーとティリーが事件現場に向かうシーンでは、ひ弱だったティリーが足手まといになるどころか、海に沈み込みそうになるポーを引き上げて、
「しっかりつかまって、ポー!フリン警部に必要なのはあたしじゃなくポーなんだから ― あたしの仕事はポーをあの島まで届けること」
ポーはうなずいた。へとへとで、声も出せなかった。
すっかり逞しくなったティリーの活躍に今後も期待!
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ハヤカワ・ミステリ文庫
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