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「本の内容は覚えるな」という言葉に衝撃を受けた。『忘れる読書』を読んで。

本を読むとき、
「知識として覚えないと、意味がない」
「内容を使えるようにしないと、意味がない」
そう考えていた。

知識は増やしたいのに、それがプレッシャーになり読書が進まない。

そんなとき、出会ったのがこの本。

冒頭にこんな文が。

本の内容は覚えるな、むしろ忘れよう

落合陽一『忘れる読書』PHP新書 p.54

なんだそれは。どういう意味だ。

「買うなら覚えなきゃ。もったいないじゃん。」そう感じた。

ただ、覚えようとすることがプレッシャーとなり、本を読むこと自体、気がすすまなくなっているのは感じていた。

「これを全部覚えられるかな」「読みだしたら最後まで読まないと」と何か足かせが掛かるような感覚。

だが、この本では「覚えるな、忘れろ」と言うのだ。

混乱した。

ただその理由がちゃんと書かれていた。

読んだ内容を細かく思い出せるうちは、単に著者の主張を頭の中でリピートしているだけで、それは自分の頭の中に「入った」とは言えないからです。

落合陽一『忘れる読書』PHP新書 p.55

なるほど。確かにその通りだと思った。

この時からだと思う。一気に読書のペースが速くなったのは。

「必死に覚えること」を止めた。
読みたい本があれば、とりあえず読む。そうなった。

感銘を受ければ自然と行動にあらわれる。

そうは言っても「それで本当に意味があるのか?」と疑っていた部分もある。

しかし、このnoteを書くにあたり『忘れる読書』をもう1度読んでみると、それが正しかったのではないかと感じられた。

出典が明らかではなくなるまで頭の中で混ざり合っているからこそ、新たな閃きが降りてくる

落合陽一『忘れる読書』PHP新書 p.57

知っているぞ、この感覚。

「読む旬」をつかまえて読む

落合陽一『忘れる読書』PHP新書 p.66

ここもそう。

記憶には残っていなかったが、これらのことは染みついている。行動がそれを証明している。

いわゆる「積読」がたくさんある。現在100冊以上。(ちょっと多いかも)

「積読」から読みたい本を読む。読みたいときに。

本の並べ方もこだわった。
「いま読みたい本」順に並べている。

「買っても読まないことが多かったから、この並べ方にしてみた。」と自分では思っていたが、この『忘れる読書』の影響だったらしい。

もう一度読み直してみると、自分の中に染みついていることが多いなと感じた。

これが「忘れる読書」なのか?

意識はしていなかったが、この本を読んで感銘を受けた箇所が、自分で思っているよりも多いのかもしれない。

本と素直に向き合うことが大事

読みたいと思ったら、何も考えずとりあえず読む。積読もお構いなし。

そうすることで、おかげで1年で100冊の本を読むことができた。34年で数冊だったのが、だ。

読書というのは、ただ「知識」を得るというよりも、どれだけその本に感銘を受けるのかが大事なんだと思う。本のすべてを覚えようとする必要はない。

本と素直に向き合うことが大事なのでは、と思う。

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