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「東南アジアで節約してるの?意味ないでしょ!」と言われる

世界一周111日目(10/17)

ピックアップバスが宿の前に停まる前にもう一度昨日時計を落としたと思われる
露店に行ってみた。

だけど、結果は昨日と同じお店のおばちゃんはそんな時計見てもいないと言うし、もちろん自分の座ったテーブルの下を探してみても見つかるわけもない。これは完璧にロストしてしまったな...。

串焼き屋のバイト時代からお世話になったG-SHOCK。いままでありがとうよ。僕もまた、別の相棒を見つける事にするよ。お前も次の持ち主と仲良くな。へへっ...しみったれた別れは好きじゃないだ。お互いスッキリ分かれようや。

って!忘れられるか!!!

あ〜...なんでこんなピンポイントでなくなるんだろう?不思議でなりません...

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9時半に宿の前にやってきたピクアップバスを2回乗り換え、欧米人たちに混ざって僕はバンビエン行きのバスに乗り込んだ。35,000KIP(430yen)。バスの中でどうしてこんなにも寝てしまうんだろう?4時間の移動の中で
起きていた時間は30分くらいだったと思う。外の首都のビエンチャンから景色がどんな風に変わっていたのかちゃんと見ときゃよかったよ。

14時にバスはバンビエンのターミナルに到着し、そこからミニバンに押し込まれてホテルの前で降ろされた。すぐそこが宿の密集する通りらしい。


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バンビエンの自然を見ると心がざわついた。

周りのヤツらはみんな宿を予約したり、行く場所を調べ目星をつけているようだったが、僕はなにも調べていなかった。また新しい町で安宿探しから始まるんだ。果たしてすぐに見つかるだろうか?見つかったとしても満室だったらどうしようか?

そんな不安と冒険心を胸にダメもとで突撃したホステルCentral Backpackersドミトリーは30,000KIP(373yen)。

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僕の前には先ほど一緒にバスに乗り合わせた欧米人のグループがあった。やはり予約しないと安宿にはありつけないのか...。
僕は彼らが受付を済ませるのを待っておそるおそるスタッフに尋ねた。

「あの〜...ドミ、空いてる?
もしかしていっぱいかなぁ?」
「空いてるよ〜。ちょっと待ってな」
ってオイ、楽勝ぉ...!!!

そりゃそうだ。観光地だもんねここ。あぁ〜、何を無駄な心配していたんだ僕ぁ。

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ドミトリーにある二段ベッドの上段が割り当てられ荷物を置くとサブバッグだけ背負って僕はバンビエンの散策に出かけた。

いつものように露店やゲストハウスの物販で値段をサーチするが、この町はビエンチャンに比べて価格が高いように思えた。観光客向けのクレープ屋やバケット屋ばかり。バンビエンの日本人宿(?)でお会いした爽やか系おにいさんはここで食べ物の底値は10,000KIP(120yen)だと言うじゃないか。

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おいおい。東南アジアにしちゃあ高いぜ。またインスタント麺でしのがなくちゃいけないかもなぁ。

おにいさんと別れた後、僕は裏通りで果物屋さんを発見した。そして栄養価の高いバナナを発見!おばちゃんと交渉して3,000KIP(37yen)分売ってもらうことに成功した。そのあと僕はインスタント麺(1パック37円)を二つほど買い込み、

バスの値段を調べるため、バンビエンのバスターミナルに向かった。

どこの国にも地元の人が使う交通手段があるとは思うのだが、ここの近くには列車も走っていない。となるとバスを利用しなくちゃならないんだけど、けっこう高く感じたのだ。

次の目的地に考えているのはルアンプラバン。
えっ?なんでかって?
聞いたことある名前だから笑。

そのルアンプラバン(「ルアンパパーン」とも言うのかな?)へのバス代はゲストハウスを通すと1000円近くするのだ。

いやいや、ビエンチャンからここまで500円もかからなかったし、ゲストハウスがマージン取り過ぎなんじゃないの?そう思ったわけだ。真偽を確かめるべく実際に自分の足でバスターミナルへと向かった。

途中、「Ice Cream→100M」の看板を発見。
こじんまりとしていて宿の集まる通りの騒がしさからとはちょっと離れリラックスした感じ。ひとつ2,000KIPのヨーグルトアイスとプリンいや、「アイス」って書いてあったんだよ? をおいしくいただいた。

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20分ほどでバスターミナルに到着しルアンプラバンまでの値段を見るとその価格は100,000KIP(1,200yen)だった。なんだ...ここも変わらないじゃないか。ラオスの移動ってけっこう高いのかなぁ。

そんなことを思っていると日本人の男性から声をかけられた。
ゲストハウスの前に停まったバスから降りた時も、「すごい遊び道具もってるね♪」と声をかけてきてくれた人だ。彼はバンビエンで6年ほど住み、飲食店を営んでいる人だった。副業でツーリストもやっているらしい。

「ワーホリの終わりかなんか?」
「いえ。去年フリーターでお金を貯めて旅をしてるんです。それにしてもラオスのバス...高いですよね。どこもこんなもんなんですか?」
「こんなんで高いって言ってるの?東南アジアで節約とか意味ないでしょ?中東とか行ったら比べ物にならないくらいお金飛んでいくよ。どうせ浮くって言っても20〜30円でしょ?」
「Σ('0⌓0’)」


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ゲストハウスのWi-Fiは利用者が多くて死ぬほど遅い。

僕はWi-Fiを求めてカフェに逃げ込んだ。周りには中国人の旅行者たち。カフェのスピーカーからは「ホテル・カリフォルニア」が流れる。僕は机に向かってノートに今考えていることを書き出していた。

テーマは「旅とは切っても切り離せないお金の問題」について。

僕はあまりツアーや観光地には行かない旅をしている。ここまで旅をしてきてタイまでの総出費は223,667円。109日分だ。一日あたり2051円。

もちろんまったく観光しないわけじゃない。これが高いのか節約できてるのかはわからない。食費に関してはけっこうルーズだと思う。観光で言えばそりゃお金を払えばいくらでも楽しい経験ができるだろう。観光地には必ずと言っていいほどツアーの広告なんか出てるし、お金を持ってれば旅は豊かになるだろう。

けれど、お金をかけなくても旅を豊かにすることはできるんじゃないか?観光がメジャーなら僕はマイノリティーだ。なにも観光を否定するわけじゃない。ここへやって来たのも観光化した「あること」をするためだ。

そうだな。これはあの感覚に似ている。友達が高価なゲームや服を持ってて自分は持っていない状況。

よく母親が言った。「うちはうちよそはよそ」

そうだ。人をうらやんでいてもしょうがないんだ。いかに自分の旅を自分の物だけにしていくか。面白くしていくか。それにはクリエイティヴな姿勢が必要になってくる。自分の旅をクリエイトしていくんだ。

僕にとって旅とは「遊び」であり、「学び」であり、「創造」だ。

さあて、どうやったら自分の旅が面白くなっていくだろう?考えろ。そう。僕はアホみたいにずっと同じ問題を考えて「旅」を創っていくことだろう。

結局今やっていることも大学生の頃の自分となんら変わらないのかもしれないな。自分が一体どう進めばいいのかわからなくなって悶々としているのだ。

そうこうしているうちに5,000KIPのラオコーヒーを飲み切ってしまった。

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現在、自作キャンピングカー「モバイルハウス」で日本を旅しながら漫画製作を続けております。 サポートしていただけると僕とマトリョーシカさん(彼女)の食事がちょっとだけ豊かになります。 Kindleでも漫画を販売しておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。