見出し画像

[愛憎論]

希望に満ちたうたに見つけた
愛憎のルーツは等しいと
ならば泣きじゃくる君と僕を
繋ぐものは正しさなのか

言葉を切り出したのは君だ
時に愛は愛を奪い去る
君が辛いなら、の声が淀んだ
僕は愛に取り憑かれていた

アイルランドに叫ぶ男の歌声よ
二人を結んで
なんて半世紀も前の反証から目を逸らす
うたつぶて
愛を交わす目と目が予言してしまう
世界の行方
夜に抱き合う君と僕 与え合うはずの
愛は何処どこ

Love must have always hurt you
And love must have always saved you
懺悔ざんげと願い、それと確かなこと
My love is always you

ミニマムな指の動きは例えば
時に殺し 時に傷を癒やす
行ったり来たり 女神の答えは
嬌声、銃声、祝砲

大気圏外 まだ戦のない空隙くうげき
どうか守って
なんて半世紀も前の反証から目を逸らす
詩の礫
それかいっそ五万年前からのツケを
僕が払って
なんて思い上がれるはずもなく風船は
大切な君の手

夜明けまで涙を聞かせ合った
愛を巡り交わす言葉の弾
あと6時間は眠ってられる
戦場の休息に花束を

愛の実践が唯一無二的に
殺戮さつりくだった時代
殺戮の主の背後に透けるかつての
愛情の証
あの日、見比べた故郷の改札と
抱き合う民の眼差し
色をたがえども同じ光を携えた
大切な君の目の

中にある
瞳が捉える
瞳に囚われた男は
愛憎を試された
八十億をおいて
唯我論にすが

アイルランドに叫ぶ男の歌声よ
二人を結んで
なんて半世紀も前の反証から目を逸らす
詩の礫
愛を交わす目と目が予言してしまう
世界の行方
夜に抱き合う君と僕 与え合うはずの
愛は何処へ

Love must have done nothing
And love must have been everything
後悔と喜び、それと確かなこと
Our love is always real thing

夜明けから半日もの間
愛を巡り交わす鉛の弾
同じ重さを持った24時間
君と僕が愛し合う一日

Love must have always hurt you
And love must have always saved you
懺悔と願い、それと確かなこと
My love is always you

希望に満ちた詩に見つけた
愛憎のルーツは等しいと
ならば泣きじゃくる君と僕は
せめて愛の側に花束を

つぼみだらけの花束を

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?