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日常的郷愁メドレー(歌詞まとめ)

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早いとこ曲をつけてあげたい
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#失恋

[30th Station]

泣きそうな俯きは最後のピース ポケットに彼持ちのレシート さかのぼる詩情の街並みも まるで偽物アート色 かなり擦り切れたデニムと 車窓にメタリックな湿りが この日限りもその日暮らしも 憎めない"ソレ"ごと洗うように さまよって 手を伸べて 聴きなれた乗り換え案内の隅々へ くすぶって 手こずって 見知らぬ数多に戸惑っているなら どこかで何かがあったのでしょう 素敵な手紙をしたためて どこかで何も知らないあなたが 昨日の夢に縋るのは、嫌、よしとこう 悔しいけど悔いなどない

[意地悪な季節]

意地悪な梅雨どきなんて 知りたくなかったよ ほんの間違いで 摩天楼の陰コバンザメ 靴ん中ドロドロ 洗いざらい諸々 どんな道を通った日も 本音を打ち明けてよ 今日みたいな日のために 指切りしたのに 紫陽花が咲いたみたいだ 花びらが雫で濁ってる だから 意地悪な梅雨どきなんて 知りたくなかったよ 始まりのドキドキだって 湿り気に成り果てる 思い出を嫌うままに しまい込む欲深さが 明日の朝を雨をまた降らせる 「どうしょうもない人ね」って 赦してやるんだろ お利口じゃない僕

[5月のハニー]

すみずみまで敷き詰めたら 幾何学調のタングラム 1ピースだけ君と僕で 満たすのが夢だった まじり気のない パステルカラーのような卯月色 たられば許してね 今日も拾い集めてる 風に変わる 風に変われば 離れてゆくけど 思い出になる 思い出が香れば 泣いてしまうよ いついつだって ねぇハニー こっちを見て笑ってよハニー あっちゅーまに散った菜の花に よく似た重たく濡れた恋だったね ハニー どうしょうもない辛さに 寄り添うような雨上がりの曇り空 たぶん…でもない 抱きとめた

[メッセージ]

先延ばしの先に例えば今夜 帰る場所を変えられず揺りかご 歪んだ泣き顔はそれも綺麗ねと 指で弄ぶ 手編みの紅糸 夜が溶けてゆく たかが昔の話 だらしないのはヤメにしようか 誓った褥にも寂しさ滲ませて 臆病だってひとりでに生まれない 指を絡めれば傷で傷が癒えてゆく 叶わないアヤメ どんな高嶺の花よりも 叶わないアヤメ 道端に散った 夜が溶けてゆく たかが昔の話 二人だけが またたいて見えた夜 魔法のランプを聞きそびれてしまう 明かりを消してしまえば暗闇は 呪いをただ注ぎ

[咲かないツボミ]

家中探して見つからなくて ズボンの中から出てきたり 出かけに降っていた雨が お昼過ぎには止んでたり そんな小さな奇跡より もっと叶わないと知っている でも そんな小さな奇跡より 強く望んで手を伸ばす 貴方の心は戻らない 割れた花瓶すら慰めようと 雫を垂らしている 一人感想戦 虚しいよ 駒を無理にでも詰めてしまいたい 言葉の数は狂いなく 過不足なく二人を引き離す そんな小さな気持ちより ずっと前から決まってた でも そんな小さな気持ちより いまだ変えてしまえそうで 貴

[消すしかないもの]

ねぇ あなたの言葉で 背ナは何度だって折れた 折れた音を聞いたら 怯えた顔をするくせに ねぇ あたし時々ね 手と手を空っぽにするの 寂しさが嬉しいの べに色を膨らませたような風船は 針を刺した刹那 始まって終わるのに 曇りないあなたの瞳に取り憑かれたら 十字架が手招きをする 軽率な気まぐれが欲しいとか そんなことない えぇ だって ふたり 水音がスローモーション 優しく すべりそうな身体をあずけたら 何よりも守られていたよ ねぇ あなたの言葉で 幸せで何度でも埋めつくし

[看板娘]

よくも僕を信じなかったね 君は看板娘 都会の交差点に泣き顔で 何かを書き込んで消えてった 僕の方にも何か書き置いたな この おせっかい娘 最後まで疑ってて悪かったな まあ 従ってみよう 点と点を結べば線になるって いつから君は知ってたの? 走れ 走れ 追い越して 海月に見とれたあの夏も すぐに突き放してゆけ 同じ未来をみた僕らなど I'm believin' in ya future!! 負け惜しみも いつかのタイヤ跡 よくも僕を信じなかったね 君は看板娘 都会の交

[遠く橙]

郊外電車は海辺をなぞって 錆びついた香り 振りまいてゆく 逆向きのホームで君が 週末色へ手を振った 季節の狭間に咲いた 二人で見つけた花 ミニバラ はためいては数え そっと 傷つけないようにと触れた 代わるがわるに顔を歪めて 愛する難しさを抱きしめた 僕が指さす僕の宝物 君の瞳が灯す青玉を 君が振り向かず駆けだした音 そんな暇ないよって言った音 お天道様は役目を終えて 足跡はいずれ波間に消えて 最後に僕が吐いた大嘘を どうせ君は知ってて受け取った 週末色は遠く橙に輝い

[君の幸せ、願うだけ]

夏を大事にしまうには 秋が長すぎたかもしれないね 眠れるはずもないな シングルは一人のために 懐かしい歌を口ずさんで 僕は君を忘れない 結露が伝うように 表面が歪むように 視界が滲んだなら 終わりのしるし 子供に見ていてごめんね 色も女も移ろうならば コミュターレイルの最先端で 君は時代をつまびく 雪崩が崩れるように 水面が砕けるように 世界が弾けるほどの 終わりのかなしみ 春まだ来と言うには 冬は序章に過ぎないね きっと疲れてしまったのだ 君は薄氷のよう 師走を

[青函LOVERs]

青函ラバーズ 見つめ合ったって 男よ その山並みは恐山 「前の方がよかった」なんて 誰が見ても きっとそう言うさ ホントのとこ わかってんだろ 見送った夜が明けてから 瀬をはやみ追いかけられず 巴が凪いで音近し 青函ストレート 近くて遠い二人だね 青函ストレイト 浅くて深い淀みだね 青函ドリーマーズ 見つめ合ったって 女よ その船はもう動かない 「来なければよかった」なんて 言葉をウミネコが攫ってゆく ホントのとこ わかってんだろ タラップを踏んだ時から 塩気のある河

[Day dream]

そうね 1つだけを選ぶなら いやね やっぱやめておこう 思い出すらも全部 持っていけよ 白昼夢みたいさ パーキングの雪みたいね 消えゆくのもあっというまね せめて終わりは気障で カッコの一つもつけたかった お前との出会い、まぐわい、分かち合い 分かってたさ 白昼夢みたいさ まるで運がない短い二月に 鼓動を重ねて 数え終われなかった日々を数えて 白に埋まった シラケた街さ 今日、駅前の、この人垣 手も腕も伸ばせない距離 懐かしいねって笑うためなら 歳を取るのもいいけど

[Pink to Indigo]

波打ち際は島の形を 撫でては愛し合いながら 与えたり奪った果てに サヨナラを言う 僕らの夏は黄金色のように 消えてなくなると思ってた 泣いたり笑い飛ばしても 絡まったまま 二人なら愛の他には 何も要らないと夜を越え 歩き出すには 若すぎて 夕暮れが早くなるのが 気に入らないよ、と君は 叫んだっけ 黄金色の海に向けて 僕らが数えた日の光 消えてなくなる訳じゃない やがて来る明日の朝も きっと同じ 誰もがそう 愛を愛するゆえ 愛を憎む 摂理とも知らず 二人同じ夢を見てた

[サンライズ・未練(仮)]

西日本一 ガラス張りの メトロ迷路 解けないままで 午前零時半過ぎの 片道限り 夜をゆく ホーム11 クリーム色の 夜行列車は 闇に溶けたがる 停車時間は二分だけ 逃してしまいそうだな 逃してしまいたい、かな? 旅に出るんだ この街に用はないから 旅に出るんだ 来た道を戻る旅 この宇宙一 信じた恋は 暮れの雲行 闇に溶けたらしい 僕は太陽を追わない 永遠に明けない夜だとしても いっそ半世紀も遡れば もっと深い闇が横たわれば 別れの理由は当然で 思い出だけが証明で 旅

[桜とカリンバ]

カリンバを売りに出したんだ 君の置土産だった 壁の 飾り気のない棚が見えたんだ 少し寝ようかな 思い出の船を出したんだ 街中の欠片を集め 飾り気のない枝葉の足元に そっと埋めてゆこう カリンバは桜色だったかな 桜のカリンバだったかな はぢけば遠く 君の足音が 花びら散る音が カリンバが語り出したんだ 君の心変わり それは 桜の色移ろいも待たなかったな 「僕の番だな」 それでもカリンバを指ではぢいたら 日記帳を楽譜に はぢいたら 空っぽの五線譜を書き足せば 花びらの音を