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米が太るというのは冤罪

「糖質は太る」「糖質は癌の原因」

何かと糖質は嫌われ者の栄養成分です。

ここ最近、米は寧ろダイエットに良いことが浸透し始めてきます。

とはいうものの、SNSで写真を見ると…

特に若い女性が投稿したと見られるものに多いのですが、主食(御飯)の量を極端に減らして、脂っこいおかずをしっかり食べてカロリーコントロールしているものが結構目につきます。


米は意外にも蛋白質が多い

米は、精白したものだとミネラルや食物繊維が失われる為、確かにGI値は高いです。

これを玄米で召し上がれば、食後血糖の急上昇を抑えられる上に、その後の血糖値の下降も緩やかなので、寧ろ糖尿病予防に良いのです。

食や健康に関して情報発信している人は数多くいますし、その情報発信をしている人は医師や薬剤師、セラピスト、その他食や健康に関する民間資格を持っている人、健康オタクと様々です。

この情報発信をしている中で、「太る食べ物」「絶対食べてはいけない食べ物」をピックアップして情報発信しているものがあり、これらに該当するものが以下のように挙げられます。

  • お菓子

  • カップラーメン

  • 清涼飲料水

  • ジャンクフード

  • ラクトアイス

  • 白米

  • 菓子パン

流石に玄米は低GIであることを理解しているのですが、この中で白米は他の食品に比べたら、比較的ましと言えます。

アミノ酸組成は確か玄米の方が優れていますが、白米もそれなりに蛋白質が含まれます。

学生時代、献立作成のレポート作成して、よく悩んでいたのが「蛋白質は簡単に充足できるけど、ミネラルが充足出来ない」ことでした。

これは米から摂れる蛋白質量が結構摂れるが故に電卓をたたきながら悩んだものでした。


お菓子が食事代わりになっている歪んた信念

これも無理なダイエットをしている若い女の子達に見られる傾向です。

あるエステティシャンと会話をして、その会話の中で普段食べている主食は米を中心にしていることを話したら「ふーん、米ばっかりなんだね…」と呆れた態度をとられたことがありました。

そして「だったらパンを食べればいいのに…」とのこと。

しかも、当概サロンで言う「食事制限なし」というのは「食べるものは自由」で「食事量を少なくする」というもの。

エステティシャンがダイエットをサポートするのに、クライアントに教育する内容は、サロンによって様々でしょう。

しかし、このエステティシャンの言っていることは、実をいうととんでもないことなのです。

食べる内容は何でもいいということなので、量さえ少なくすればお菓子が食事の代わりになっていても良いということなのです。

お菓子と言えば、当然砂糖が使われています。

これだけでも「お菓子が食事替わり」になっていれば、食べる量が少なくても太るのは間違いありません。

中には手作りおやつを作るのに、砂糖の代わりに羅漢果を使っているという動画を見かけますが、原材料を全体的に見ると、安全面ではどうなのかな?というものも少なくありません。


多糖類、少糖類、単糖類の違い

砂糖はブドウ糖とショ糖が結合した少糖類であり、腸から素早く吸収されてしまいます。

一方、米の糖質は澱粉からなっています。

炭水化物には、エネルギー源となるものとエネルギー源にならないものがあり、そのうち糖質と呼ばれるものがエネルギー源です。

エネルギー源を更に分類すると、多糖類、少糖類、単糖類に分けられます。

単糖類はその名の通り、1個の糖からなるもの、少糖類は2~10個の糖が結合されたもの、多糖類は糖が沢山結合されたものから成っています。

その為、単糖類、少糖類、多糖類の順に吸収しやすくなり、食後の血糖値も上がりやすくなります。

単糖類…グルコース、フルクトース、ガラクトース
少糖類…ショ糖、麦芽糖、乳糖
多糖類…デンプン、グリコーゲン、デキストリン等

つまり、白米より砂糖の方が遥かに食後血糖を急上昇させてしまいます。

そして、砂糖以上に血糖値を上げるのが果糖ブドウ糖液糖。

果糖ブドウ糖液糖は、清涼飲料水、アイス、ガムシロップ、その他加工食品に用いられています。

これらの摂取は、単糖類をダイレクトに摂り入れるようなもの。

その為、血糖値の急上昇は砂糖よりも激しくなります。

血糖値が上がれば血糖値を正常に戻すために、インスリンが多く分泌されます。

これが反動して、低血糖を起こしてしまいます。

低血糖を起せば身体は空腹を訴えて食べ物を求めます。

インスリンの大量分泌は肥満を招きます。そして太るとインスリン抵抗性が高まり、インスリンが大量分泌されているにも関わらず、血糖値が下がらなくなります。血糖値が下がらなければ、インスリンは血糖値を下げようと更に多く分泌します。

これが更に体重増加を増やすという悪循環に陥らせます。

しかも、白砂糖はドーパミンを過剰分泌させ、概日リズムを狂わせてしまいます。

概日リズムが崩れてしまえば、深夜時間帯に食事を摂ることも少なくありません。その食生活が内臓脂肪を蓄積させ、糖尿病や肥満だけではなく、脂質異常症や動脈硬化、脳梗塞のリスクを高めてしまいます。


太らない白米の食べ方

米は、玄米で食べられればそれで良いのですが、中には身体に合わない人もいます。

白米+雑穀米にすれば雑穀からビタミンB群が採れますし、玄米を部搗き米すると食べやすくなります。

米等の穀物や芋類、バナナにはレジスタントスターチが含まれています。

レジスタントスターチにも幾つか種類がありますが、精白した穀類から摂る場合は冷まして召し上がります。

精白した穀類から摂れるレジスタントスターチは、冷ますことによって含有量が増えます。

穀類そのものにも水溶性と不溶性食物繊維が含まれますが、レジスタントスターチは両方の役割をこなすとともに、デトックス力がこれらよりも優れています。

そうなると、大きく腸内環境改善を図れるので、ダイエットしやすい身体を作ったり、免疫力を高めることが出来ます。

また、レジスタントスターチは余分な糖の吸収を抑えてくれる働きがあります。

それなので、レジスタントスターチの特徴を上手く活用すれば、白米はダイエット食になるのです。

また、糖質は、筋肉の分解を抑制する働きもあるので、体脂肪率の低下を防止することが出来ます。

体脂肪率が増えてしまうことは、筋肉量の低下に繋がり、脂肪燃焼効率の悪い身体を作ってしまいます。

脂肪燃焼効率が悪いと、太りやすくなる上に、糖尿病のリスクも高くなります。


米とパンなら米を選ぶ

今は日本人の米離れが見られる時代。

実は、これが糖尿病患者が増えている原因の一つとなっています。

米離れしているということは、主食を小麦製品から摂っていることであり、この小麦が問題となっています。

精白した米もGI値が高いのですが、小麦は砂糖以上に血糖値を上昇させてしまいます。

これは、緑の革命以降の遺伝子操作された小麦によるものですが、これは小麦に含まれるアミロペクチンAが原因となっています。

そうではなくても、小麦を使った製品の多くは、食品添加物、砂糖、トランス脂肪酸が含まれ、様々な危険要素が孕んでいます。

かといって、今の米も品種改良によって昔の米と違ったものになっていると言われますが、それでも小麦よりはリスクが低いかと思います。


太る、癌の原因となるブドウ糖の摂取源

質は太るだの癌の原因だの言われていますが、このような危険なブドウ糖の摂取源は、砂糖や果糖ブドウ糖液糖から摂ったものです。

ケーキ、アイスクリーム、清涼飲料水…店頭に陳列されているお菓子の多くには、砂糖や果糖ブドウ糖液糖が当たり前のように使われています。

その上、ビタミンB群が不足しやすいことから、糖の代謝が上手く行われず、その結果、身体に弊害をもたらすことになってしまいます。

かといって、白米も100%推奨するものではありませんが、肥満や癌を予防したいのであれば、主食はパンより米の方が望ましいですし、お菓子が食事の代わりになっているのはとんでもないことなのです。

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