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カナダでの妊娠生活<妊婦日記①>

カナダ市民の夫とカナダ永住権ありの私。
入籍してもうすぐ1年経つなーという頃に、
妊娠がわかりました。

当時は永住権の申請中で、
州保険(健康保険)もオープンワークパーミット(就労許可)もなく、
コロナ渦の外国で初めての妊娠出産ということに、
不安材料が多かったです。

ただ、
純粋に家族が増えること、
自分たちが親になること、
新しい命が誕生することに
とても感動していました。

今回は、
妊娠中期までの前半戦を日記として、
記事に残したいと思います。

妊娠発覚

妊娠がわかる前、
「最近何だかやたら眠いし、何にもやる気がでないなー」とか、
「脂っこいモノ食べてないのに食後は胸やけするなー」とか思いながら、
ちょっとした変化とともに過ごしていました。

そこで、
100均の妊娠検査キットを使用してみると、
やはり陽性!!!

すぐに以前行ったことのある
移民向けウィメンズクリニックに電話をしました。
きちんと検査をしてもらいたかったのですが、
「市販の検査キットを使用して陽性なら妊娠しているから
産科に行ってくれ」と言われました。
当時まだ健康保険に加入できていなかった私は、
誰でも無料で見てもらえる移民向けウィメンズクリニックが
よかったのですが、
コロナ渦だからか受け付けてもらえませんでした。

調べてみると、
カナダでは通常、
かかりつけ医かウォークインクリニックで尿検査をしてもらって
産科への紹介状を書いてもらうか、
最初から自分で産科や助産院に連絡して行くようです。
中でも助産院は人気があり競争率が高いとのこと。

助産院探し

私は今回、
初めての妊娠と出産な上
英語が片言なのでしっかり寄り添ってもらいたいこと、
助産院は健康保険がなくても
検査も分娩(自然分娩であれば)も無料であることから、
助産院を選択すべきだと考えました。
手厚いケアを受けられるのに費用が掛からないなんて、
助産院を選ばない理由はありません。
人気があってなかなか助産院が見つからないというのも納得です。

さらに、
助産院にかかった場合、
自宅での出産、出産施設での出産、総合病院での出産と
出産場所や出産方法も選べて、
自分の要望もしっかりじっくり聞いてもらえます。

いざ、
トロント市内の助産院を検索してみると、
そんなに数は多くありませんでした。
自宅に近いところから順に連絡してみると、
3軒目の助産院から私の出産時期にまだ空きがあり、
対応できるとの返事をもらえました。

これで一安心。

私のかかることになった助産院は、
助産師さん3人で1グループになっていて、
ローテーションで検診や産後のケア等をしてくださるそうです。
出産当日は3人のうちどの助産師さんが担当になるのかわかりませんが、
3人とも信頼できるので、安心して出産に挑みたいと思っています。

妊娠初期の検診

助産院が決まったので、
すぐに内診等を含めた検査をしてもらえるのかと思いましたが、
最初は電話検診と検査センターでのエコー検査のみでした。

妊娠初期の段階は、
助産師さんに会って
内診してもらうような検診ではないようです。

つわりもひどくなく、
家から外に出る機会がほとんどなかったので、
検診を口実にもっと出かけたかったです。

<初めての電話検診>
予約の日時に助産師さんから電話がかかってきました。
平日の午前中は夫も家にいるので、
夫婦そろって電話検診を受けました。

その日の担当の助産師さんはいかにもカナダの人という感じで、
明るく穏やかに話をしてくれました。
私の基本的な情報や健康状況、既往歴等を聞かれ、
健康的な生活をするようにというような内容で終わりました。

ちなみに、
体重もこの電話で聞かれて適当に答えて以降、
チェックされたことは一度もありません。
日本なら厳しく体重管理の指示があるとうわさで聞いていたので、
個人的にこれはありがたかったです。

私にとって、
英語で電話をするのは、面と向かって話をするより何十倍も難しく、
途中で何度も聞き返したり、
うまく答えられなかったりしました。
妊娠中期になると助産院に訪問して検診を受けられるそうなので、
それまでは緊張の電話検診が続きます。

<初めてのエコー検査>
予約の日時に夫と一緒に検査センターに行ってきました。
助産院は家族であっても同伴禁止なのですが、
検査センターは一緒でも大丈夫でした。

この検査まですごく不安でとても長く感じました。
「本当に妊娠しているのだろうか」、
「妊娠がわかるまで結構飲酒していたけど、
 赤ちゃんは大丈夫だろうか」と。
市販の検査キットで3回ほどチェックしましたが、
エコー検査の当日もかなりドキドキしていました。

検査技師さんが画面を見せてくれると
そこにはすでに人間の姿をした赤ちゃんがいました。
私の計算では8、9週くらいだったのですが、
実際は10週目に入ったところでした。

元気に心臓が動いているのもよく見えました。

感動して涙が出そうになった時、
夫が「1、2、3、4」と数を数える声が聞こえてきました。
赤ちゃんの手足の数を数えていたそうです。
「大事なことだから」と夫は真剣だったのですが、
なんだかおもしろくて吹き出してしまい、
しばらく笑いが止まりませんでした。

検査技師さんも「あなた詳しいわねー」とリアクションしてくれて、
和やかに初めてのエコー検査が終わりました。

妊娠中期の検診

検診が2ヵ月に一度程度だったので、
2回ほど電話検診があった後、
ようやく助産院に訪問しての検診が始まりました。

<初めての助産院訪問>
助産院には妊婦本人しか入れないので、
予約の日時に1人で行きました。

電話と同様、穏やかにおしゃべりができ、
検診なのに楽しい時間でした。
やっぱり対面で話すと、
身振り手振りや表情が見れてわかりやすいし、
私のわからない言葉をゆっくり説明してくれるので、
助かります。
不安なことや疑問や悩み等、
話したいことは何でも聞いてくれて、
丁寧に回答ももらえて、
検診の後は毎回気分が晴れ晴れします。

この日、
担当の助産師さんからの1つ目の質問は、
「今回の妊娠について、どう思っているか?」でした。
望んでいない人もいるから、
そういう質問をするのでしょうが、
私たちにはポジティブな気持ちしかなかったので、
(もちろん不安はありましたが)
聞かれていることの意味が最初はよく理解できないくらいでした。

そんな風に妊婦の心のケアもしてくれる助産師さんに出会えて、
本当に良かったです。
心強いの一言。

実は、
「日本に帰って出産した方がいいのか」という思いも、
ほんの少しあったのですが、
この日からそんな気持ちはすっかり消え去りました。
カナダのトロントで助産師さんグループと夫と
妊娠、出産、子育てするぞ!という
覚悟ができました。

そして、
体重のチェックはなく、
血圧と子宮の大きさの測定と赤ちゃんの心音を確認して、
「スーパースーパーヘルシー」と言われて帰宅しました。

当然のように、いまだに内診はありません。

<性別判明>
3回目のエコー検査で性別を教えてもらいました。
私たちはジェンダーリビールと呼ばれる
性別発表のパーティーをする予定だったので、
口頭では聞かず、紙に書いてもらいました。

エコー検査は問題がなければ、
これ以上行わないということで、
20週目のこのエコー検査が最後となりそうです。

性別判明後、
ジェンダーリビールの準備をしていたところ、
トロントはまたロックダウンになってしまいました。
夫の家族親族と一緒に、
お店でパーティーをしようと思っていたのですが断念。
注文していた発表用ケーキ(中身が男の子ならブルー、女の子ならピンク)も
キャンセルしました。

もともと、
ジェンダーリビールの考えがあまり好きではない私としては、
結果よかったです。
赤ちゃんの性別は私たち夫婦から家族や周りの人に、
サプライズ等ではなくナチュラルに報告するという形が
一番しっくりきます。
男の子でも女の子でも、
生まれてきてくれたらどちらでもいいし、
よく動画で見かけるような、
性別を聞いて喜んだり落ち込んだり怒ったりしている光景は、
「何だかなー」と残念に感じてしまうのです。

そして、
もし2人目ができたとしても、
ジェンダーリビールはやらないと決めました。
みんなが祝ってくれて、
無事生まれてくることを待ち望んでくれることは、
とてもありがたいけれど、
それは性別発表という形でなくていいと強く思います。

<グルコース検査>
妊娠初期の血液検査は特に異常なく、
妊娠中期のグルコース検査の日がやってきました。

妊娠糖尿病の検査ということで、
いつのまにか甘いものばかり食べたり飲んだりしている自覚があった私は、
ちょっと心配でした。

この検査はグルコースジュースを飲んで、
1時間後の血液で血糖値を調べます。
数日後に結果が出たとのことで、
助産師さんから電話がかかって来たのですが、
「数値がちょびっと高め」とのお言葉。
まだ妊娠糖尿病とは言えないので、
翌日再検査を受けることになりました。
この再検査は近所のラボでやってもらいました。
グルコースジュースを飲む前と飲んでから1時間後と2時間後と、
3回血液を採取してその血糖値を調べます。
3回とも数値が基準より高くなければOKです。

結果はセーフでした!

妊娠糖尿病ではないと助産師さんから言われましたが、
やはり甘いものを少し控えようと決意しました。
ジュースは禁止(妊娠前はジュースを飲む習慣はなかった)、
お菓子は一日一個(お菓子は昔からめちゃくちゃ大好き)という
マイルールで。

自分の甘いもの欲のせいで赤ちゃんに何かあったらと考えると、
恐ろしくて涙が止まらなくなるので、
健康第一、安全第一に妊娠生活を続けていきたいと
思わされる検査でした。

まとめ

私はつわりもひどくなかった(食後に胸焼けする程度)し、
トラブルもなく、
妊娠後期の現在まですこぶる経過良好です。

このまま順調にいって、
出産予定日付近に無事に生まれてくれることを願いつつ、
カナダでの妊娠前半戦日記を終わりたいと思います。

無事出産できたら、後半戦日記もつづります。

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