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午後十時半、私はグループトークをしていた。参加者は大学進学を機に離れ離れになった友人た…
幸せの形「序章」へ 前話「第三章004」へ 面会時間が終わるまで二ノ宮は病室に残ってい…
幸せの形「序章」へ 前話「第三章003」へ 病室で一日を過ごすのは憂鬱だ。 大部屋なら…
幸せの形「序章」へ 前話「第三章002」へ 翌朝、私は当初の約束通り入院した。 文化…
幸せの形「序章」へ 前話「第三章001」へ こんな寂れた高校の文化祭が盛り上がるのだ…
幸せの形「序章」へ 前話「第二章006」へ こんな寂れた高校の文化祭が盛り上がるのだろ…
幸せの形「序章」へ 前話「第二章005」へ ――あれは。 病院のベッドで私が眠っている。個室のようで診察室ではないらしい。 どういうことだろう? 私には入院した記憶なんてない。 というか、自分が自分を見下ろしていることにまず疑問を抱こうよ私。 夢? それにしてはリアルだ。モノクロじゃなくてカラーの夢。その中の私は空気のような存在で、ふわふわと浮かんでいて好きなところへ移動できた。窓の外の景色から冬だとわかる。それともう一つ、ここは中学まで住んでいた場所だっ
金曜日の夜、友人と二人でファミレスへ通うのが恒例になっていた。 席に案内されると友人…
幸せの形「序章」へ 前話「第二章004」へ 放課後。 病院へ向かおうとする私を涼子が…
幸せの形「序章」へ 前話「第二章003」へ 私は二ノ宮に会うのが億劫になっていた。前…
幸せの形「序章」へ 前話「第二章002」へ 「高見先生はどんな女性が好みなんですか?」 …
幸せの形「序章」へ 前話「第二章001」へ 二年の夏休みもあっという間に終わって二学期…
幸せの形「序章」へ 前話「第一章005」へ 人の成長速度は一定じゃない。ハイハイから二…
幸せの形「序章」へ 前話「第一章004」へ 時が経つのは早いもので、私は週二回の通院と月一回の検査というルーチンワークにも慣れてきた。そうなると次のステップへ進みたくなる。ちょうど夏休みに入るので、私はアルバイトをしたいと両親へ申し出た。そろそろ新しいパソコンもほしいし、月々の小遣いだけでは財政が破綻してしまうからだ。 家族が揃う夕食のときだった。 「――というわけで、アルバイトをしようと思ってる」 校則でアルバイトをするには親の承諾を得なくてはならないと規定され