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軽トラしか飛ばせない無力

iphone8が音を鳴らす。

メルカリからの通知だ。

どうやら出品していた商品が売れたらしい。不要なものが売れた嬉しさと、梱包と発送の面倒臭ささが、2 : 8の割合で湧いてくる。発送までの日数を1〜2日に設定してるし、そんなに急ぐこともないだろうし、明日発送しようと思ったが、やめた。先延ばし野郎は嫌いだ。

商品を丁寧に丁寧に梱包する。出品した時は、売れたポイントで本を買おうなどとはしゃいでいたが、いざ売れると面倒臭い。こんなことなら、陶器なんて出品するんじゃなかった。

やっと梱包が終わり、次は発送だ。商品を持ってコンビニ向かう。コンビニは徒歩圏内あるものだと思っていたが、田舎ではそうではないらしい。しょうがないので、SUZUKIの軽トラでコンビニに向かう。我が愛車を飛ばす。軽トラを飛ばしても、たかが知れている。しかし、徒歩よりマシだ。陶器を積んだ軽トラを、クラッチのつなぎ目でガックン、ガックンさせながら進む。陶器を積む場合は、マニュアル車は避けたほうがいい。ゴールド免許の僕が言うのだから間違いない(ペーパーゴールド免許)。

やっとの思いでコンビニ着くと、商品の状態を確かめる。取引中止という最悪の状況は避けられたようだ。商品を抱えコンビニに入る。ここのコンビニでは、メルカリ野郎と呼ばれている違いないと思いながら、店員に「メルカリで」と声をかける。店員は僕に、メルカリ野郎と思っていることを悟られないように対応する(考えすぎ)。なんやかんで手続きを終える。商品との別れを悲しみながらも、コンビニを後にしたのだった。

梱包から発送までの手間が尋常じゃないことがお分かり頂けただろう。丁寧に梱包して、ガックンガックンしながらコンビニに向かい、店員の気持ちを気にして、商品との別れを悲しんで。

毎回毎回こんなに疲れたくない。もっと楽をしたい。

そんな時に、思いついたのが、転送装置だ。

映画『スタートレック』にワンシーン。ここでは、人を転送している。

装置の上に物を置くと。その物が指定した場所に転送される。例えば、3年1組から3年3組に一瞬で転送することができる。そんな遠くねぇじゃねぇか(冗談です)。カナダからケニアまでとか、スイスからチリまでとか。世界規模の中古品取引ができる。なんで中古品取引だけやねん。そして、遠い場所に思いを馳せることもできる。

しかし、僕にはどう作ればいいのか見当もつかない。データ化する?空間的な何か?瞬間移動?あぁ、全くだ。

想像力乏しい僕に転送装置を作る日がやってくるのだろうか。


念じるしかないか……

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