中学生に見られる学習に対する歪んだ態度

昔中学校で講師をしていましたこーぞーです。
以前接した中学生の中で,勉強にしっかり取り組んでいるように見えて,発言を聞くと学習に対してどこか歪んだ認識をしている生徒が見られました。この投稿ではそれについて書きます。中学校なんかでは定期テストが近い時期でしょうか?
だいたい無料で読めます。実例を挙げて話している最後だけ有料にしてあります。
ちなみに,小学生や高校生についても同じようなことが言えると思います。

さて,中学生に見られた,学習に対する歪んだ態度を3つ挙げます。

学習に対する歪んだ態度

1. 学習を記憶だと信じている

ワークを一生懸命繰り返して取り組んで,解答欄の順番まで記憶してくる生徒。それをやっていったい何になるのかと思います。いわゆる暗記というやつですね。語句だけが頭の中に入っていて,意味が理解できていない。その生徒には何ら知識が身に付いていないと言ってもいいかもしれません。
例えば社会科で言えば,知識を身に付けるのはもちろん,資料を読み取るとか,選択肢を選んで理由を書くとか,そういう力も身に付けさせることを目指しています。学習を記憶だとか暗記だとか考えている生徒は,「考えを書きなさい」とか言うとフリーズします(汗)あるいは,一生懸命に教科書を読んで「どこに答えがありますか?」って聞いたりとか。答えはその生徒の中にしかないのに。

2. テストの点数が高ければよくて,あとはどうでもいいと思っている

当たり前ですがテスト以外だって大切です。まず,成績というのはテストの点数だけ決めていません。授業中の様子(意欲的かとか,集団に貢献しているかとか),提出物の提出状況やその内容なども含まれます。さらに,通知表や進学先に送られる成績書類の内容は,国語や数学などの教科の学習だけに留まりません。道徳,総合的な学習の時間,学級での活動,学校行事,生徒会活動,部活動,ボランティア活動なども記載します。その生徒の学校生活を総合的に見て評価をします。
だから,教科の学習が苦手な生徒でも,他の面で頑張っていればそれを評価しますし,ちゃんとどこかに書きます。逆に,勉強以外をおろそかにしていると,例えば,「勉強はできるが,教科の成績に結びつかないことには関心を示さない。」とかどこかに書かれるかもしれません。

3. 入試のためだけに勉強している

「先生,それは入試に関係ありますか?」「それは入試に出ますか?」「それは高校の先生に伝わりますか?」
こういう考えを持った生徒は,進学して何のために勉強するのかわからなくなるでしょう。いや,その場で指導しますけどね。
学習する意味って2種類くらいあると考えています,すなわち,

・学習内容自体を使う
・自分を鍛える

です。特に2つ目がありますから。最近言われるようになったプログラミング教育なんかは,プログラミング自体よりも,問題解決能力とか,思考方法とかを身に付けることができるなんて言われていますね。面接を控えた中高生なんかはこれ使っていいですよー(笑)

学校の先生の役割に,上記のような誤った学習観の見直しを迫るというのもあると思います。2の指導は生徒指導,3の指導は進路指導と言ってもいいですね。

微妙にまとめている?まとめ

・端的に言えば,思考力・判断力・表現力は学習内容を覚えるだけじゃ高まりません。noteで自分の意見でも書いてみたらいいんじゃないですかね?(笑)
・テストの点数だけが高かったあの生徒。残念ながら本当にテストの点数だけでした。
・教科の内容を学習しているつもりでも,実はいろいろな能力を伸ばしています。例えば,中学生の数学では方程式とか図形とかを学んでいるようで,論理力も伸ばせますね。

とりあえずおわり。以下は上記の2の余談です。

2(テストの点数が高ければよくて,あとはどうでもいいと思っている)の余談

中学校の教科の評定は5段階です。最高が5,最低が1。

5というのは,テストで9割くらいの点を取るのが目安でしょうか。
さらに態度は良好で,提出物は抜かりなく提出しなければなりません。

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