ポップコーンは買わない派です。vol.34
アイリッシュマン 【NETFLIX特集 1】
レジェンドのレジェンドによる人生の話
予告編
あらすじ
第2次世界大戦後のアメリカ裏社会を生きた無法者たちの人生を、ひとりの殺し屋の目を通して描いた力作。伝説的マフィアのラッセル・バッファリーノに仕えた実在の殺し屋で、1975年に失踪した全米トラック運転組合委員長ジミー・ホッファをはじめ、多くの殺人事件に関与したとされるフランク・“アイリッシュマン”・シーランをデ・ニーロが演じるほか、ジミー・ホッファ役のアル・パチーノ、ラッセル・バッファリーノ役のジョー・ペシと、ハリウッドのレジェンド級俳優が豪華共演。
神々によるマフィア映画の最高峰
これは実録のマフィア映画らしく、物語はロバートデニーロ演じるフランクシーランが老人施設で最後の懺悔という形で自分がしでかしたことを告白して、それを回想していく展開。
タイトルにもあるアイリッシュマン とはアイルランド人を指す。実はマフィアというのはイタリアのシチリアの人間しかなることができない。そのため、アイルランド人のシーランはソルジャーとしてマフィアの下につくことになるのだ。ソルジャーは主に人殺しをやる。マフィアというものは自分では人は殺さない。ソルジャーに任せているのだ。そのシーランがついていたマフィアというのがあのアルパチーノ演じるジミーフォッファだ。
フォッファはアメリカのトラック運転手組合の組長を務めており、そのポストは大統領の次に権力があるとされている。それは何故か、アメリカの流通はほとんどがトラックに頼っている部分があり、そのため仕事としてトラック運転手に従事する人間はアメリカ国内には大量にいるのだ。そうなるとだ。大統領選挙の時に、そのアメリカ全土を網羅するトラック組合の会長にごまを擦っておけば自然と票があつまってくるということなのだ。何とも汚い。
マフィアとフォッファ
組合がストライキを起こした時にはどこの国でもヤクザが止めに来る場合が多かった。しかしそんな状況でもフォッファは全くびびらずに殴られようななにされようが、動じなかったそうで、それをきっかけにマフィアから一目置かれるようになり、そこから彼らとの癒着が始まったとされている。なんとも日本でもありそうな話である。んでまあその癒着が後々にバレて逮捕されたんですけども、当時のニクソン大統領に賄賂を積んで釈放されたらしい。本当かよと疑いたくなるような話だ。ここまで権力をのし上げていったフォッファ。だんだんと、マフィアからも恐れられてくる。恐れられるとどうなるのか、自分たちの存在が危ぶまれるかもしれないと、マフィアは動く。フォッファのボディーガードを務めていたシーランに命令を下す。続きは実際に観てみてね。
といってもこの本編、なんと3時間半もある超大作。ゆったりとおじいちゃん級だってかい?まあまあ、みて観てください。神のレジェンド役者たちに加えて、スコセッシときたらもうボリュームがあろうが何しようが関係ないですから。ぜひ一度ご覧ください。
自分のやりたいことすべきことに取り組めてます?
これって本当に難しいテーマだと思う。僕自身も自分がやりたいことかどうかはわからなかったけれど、ある意味レールに乗ってみることって、人生を簡潔にして尚且つ自分のすべきことが見えてくるのではないのだろうかと思う。僕はたまたまツールとして農業を選んだわけだけども、どの手段を選んでも自分の価値というものは核として持っていれば自ずと社会とリンクしてその人生を開いていくのだと思っている。
アイリッシュマンでは主人公のフランクシーラン(デニーロ)がボスの命令に忠実に従っていく人生で、人生の最後には何も残らなかったと吐露している。
ようは上司に言われたことだけやってそれが正しいことだと思い込んで最終的には使い込まれて捨てられるということなんだな。シーランは第二次大戦で上司の指示で捕虜の殺人をしていた。思考が制限されている中でそれをやってきたことが正しいと思わされてきた。思考を制限されるというのは人によっては大変に人生を狂わされるのだろう。本人にはその自覚はないかも。だからこそ自分の思考、軸を持つことは精神面で大切だし、自分に合わないことに対して逃避することもある意味大事であったりするかもしれない。そうすれば少しでも自分の思い描く方向にコトを進められるのではないだろうか。
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