耕作放棄地を問題視する必要がない理由
業界の勉強のためにある本を買った。
なかなか面白くてわかりやすい解説。その中で気になる項目があった。
それが、耕作放棄に関する記述。
以下、本書から抜粋しながら組み合わせた文章
結論から申し上げると、採算の合わない無用な土地なのだ。
食糧生産の点から現状、そこまで土地を必要としていないのだ。
ましてや機械化の進んでいる水稲栽培においては非常に効率の悪い嫌われる場所と言っても過言ではない。
1946年以降の戦後は食糧増産が最重要課題とされてきた。
農林水産省の統計によると、1956年から今日に至るまで120万ヘクタールという大規模な農地が造成されていった。
しかし、1970年代に入ると食料は過剰供給の時代に入る。
日本人の摂取カロリーは1946年、1903キロカロリーそれが1971年になると2287キロカロリーとなりピークを迎え、
それ以降はひたすらに下がり続け、2014年には1863キロカロリーにまで下降し、戦後直後よりも少なくなっている。
つまり食糧に関しては1971年以降、食への価値が「量」から「質」に変換されていったということがわかります。お腹を満たすだけの食ではなくなったということ。
しかし、耕作放棄地が増えることは鳥獣害の被害を拡大させかねない危険性を孕んでいるのだ。
農林水産省が進めてきた造成は今、その責任が追求されつつある。
つい先日の日本農業新聞の一面に耕作放棄地の林地化を進める方針の旨を記した記事があった。
なるほどな。責任取るためにちゃんとやってくれんねや。
内容は、放牧地や管理の簡単な作物栽培等を行うことで鳥獣における緩衝地にするべく、補助をしますよという内容だった。
でもどうなんだろうか。
実際に補助を受けるとしてもどこがやるのか、やる人が減っているという指摘は言わずもがな農業には切り離すことのできない課題である。
その補助が永遠に続くわけでもないのにそれが切れた時にどうなってしまうのか。
なんともトップダウンの弱さが垣間見えるような気がする。。
あれ、結局耕作放棄地って、、重要な問題なんじゃね!?
もちろん食糧生産においての論点であるので、ここまで論を広げる必要もなのだが、紐付けされる課題ではあると思う。
耕作放棄地に対する自立した管理体制、収益化に向けた取り組みもこれからさらに重要視されてくるのではないだろうか。。
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