本と一緒に○○○を送ったときの話
今回は「差別化」を狙った献本について、半年前に出して現在6刷までいっている担当作を元に、その方法を書きます。
○どうやったら本を取り上げてもらえる?
○短いタイトルがつけたい
○「ターゲット」と「喜び」
○本と一緒にめぐりズム
○その結果は……
○どうやったら本を取り上げてもらえる?
編集者の仕事の一つに「献本作業」があります。
完成した本を、記事に取り上げてくれそうなテレビ、ラジオ、雑誌、ネット媒体などに送る作業です。
最近は、SNSで人気のある、いわゆるインフルエンサーの方々にも送ります。
取り上げていただくと、1ツイートでアマゾンランキングがドンッと跳ね上がったりするので、雑誌の書評コーナーよりもありがたいのです!
ただ、どこの出版社でも献本は業務の一環として行っています。
当然、人気のあるメディアやインフルエンサーにはたくさんの本が届いていることは、想像に難くないでしょう。
なので、自分の本を取り上げてもらうには、かなり高いハードルがあります。
では、どうやったら取り上げてもらえるでしょうか?
2018年1月に発売となった編集担当作
『眠る前に1分間ください。明日、かならず「良いこと」が起こります。』(植西聰)
で考えてみます。
○短いタイトルがつけたい
話がずれますが、僕はタイトルを考えるとき、いつも長めのタイトルになってしまいがちです。
一言でズバッと言い切れるタイトルを付けられる人に対して、コンプレックスしかありません。
不安なんですよね、本の良さを伝えきれない気がして。
最近も、
『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』
とか、
『人間関係でガマンばかりしていませんか? 「ときめきフレーズ」ですべてうまくいきます。』
とか付けてますから。
さて、この本のキモは「眠る前に1分間ください」という部分。
読む時間を指定する本って、あまり見当たらないですよね。
ある日、著者の植西さんが、
「眠る前の時間はすごく大切で、そこでリラックスして眠りに入れれば、翌日の目覚めも良くて、そのまま一日がうまくいきますよ」
と話されていて、それをヒントにこのタイトルにしました。
○「ターゲット」と「喜び」
僕は本の企画を立てるとき、「ターゲット」と「ターゲットにどんな喜びや満足を与えられるか」を考えます。
この本のターゲットは、少し抽象的に書くと、
「ストレスなどで、心地よく眠りにつけない人」
です。
そして、こういう方々の毎日を想像すると、きっと、いつも時間に追われてしまっていて、本を読む余裕なんてあまりないはず。
そんな人を喜ばせて、満足させられるのは、「短時間でサッと読める本」では?
だから、1項目1分間で読める程度の文字量にしました。
そして、読んだことで心が軽くなって、いい眠りにつけられたら、きっと喜んでくれるだろう。
つまり、この本を「眠る前に飲むホットミルクや紅茶」と同じで、心地よい睡眠を誘うものだと定義付けたのです。
○本と一緒にめぐりズム
そんなふうに「ターゲット」と「ターゲットの喜び」を考えて、献本先をピックアップしていったときに、ふと思いました。
「あれ? この本を読んでほしいけれど、もしかしたらそれ以前の問題で、眠る前にはもう目が疲れきっていて、とても本を読める状態じゃないんじゃないのか?」
そこで考えました。
この本を読んでもらう前に、「めぐりズム」を使ってもらって目のコリをほぐしてもらえないか?
それからなら本を読んでもらえるのでは?
おそらく、「めぐりズム」と一緒に献本するなんて、他はやっていないから目立つはず!
そう思って、本と一緒にめぐりズムも送ることに決めました。
○その結果は?
具体的にはどんな方々に送ったのか?
また、その結果はどうだったのか?
https://twitter.com/t_iwasaki1981/status/955744408644628480
https://twitter.com/ionnnabot/status/956553436396339200
https://www.instagram.com/p/BeXzhbpDHLp/
https://twitter.com/saeligood/status/958015831002136576
もっと具体的なPRの話は、オンラインサロン「t.i小説編集ラボ」で解説していこうと思っています。
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