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#000+_自己紹介オマケ

長めの独り言に近い

(これは特に気張って拡散させようという感じではなく、あくまでも事実を述べるまで、という程度に。初めのうちに伝えたほうが今後すんなり書けて読んでもらえるかなぁと思ったので、オマケ的に記しておきます。)

LGBTというコトバがかなり幅を利かしてきている感のある昨今。さまざまな人がいますが、何も今に始まったことではなく、恐らくはるか昔から色々いたんだと思います。ただ時代背景や諸々の事情でなかなか表立ってこなかっただけで。

かく言う自分もそんな中の1人で、所謂T、トランスジェンダーです。FTM(Female to Male: 女→男)というやつ(←これだけで概要説明が済んでしまう時代とそれを切り拓いてくれた先達の方々に感謝ですね)。

もう四十路も半ばに差し掛かる良い歳ですが、昨年ようやく決心して乳腺摘出と性別適合手術を受け(だから正確に言うと狭義のトランスセクシュアルとなります)、スッキリしました。ただ戸籍はまだいじってません。

なんでこのタイミングだったかというと、本来はその時点で無職・無所属になっていたはずだったから。

どこかの組織に属している状態でなんやかんやヤると、事務手続きとか面倒だし、入院のために一定期間休み取らなきゃいけないから周りにも迷惑かかるし、そもそも知らせる必要のない人たちに対しても自己強制カムアウトすることになる。

だから、やるなら地域おこし協力隊の任期が切れたあと、どこの誰でもなくなった瞬間に、と決めていました。

しかしある日「コロナの影響で思うように活動できなかった人は最長2年延長しても良いよ」という特例が国から出ました。任期終了の3ヶ月前に。突然すぎて呆気に取られました。でも当時、任期後の生業をアレコレ画策しつつも通常業務が忙しすぎて、具体的に準備を進めていく余裕がもてずにいたので、正直首の皮が繋がった思いでした。

で、じゃぁ延長しまーす、と回答した直後、思い出したわけです。やべぇ、手術予約しちゃってんじゃん、と。

実はこのフェーズに行き着くまでにかなり回り道した経緯もあり、これを一旦停止するのは面倒くさすぎると思い、もう別に今さら、若い頃みたいに人間不信や情報不足で口に出すのさえ憚られるとかも無かったので、胎を決めて市役所の担当者に事情を説明し、入院+療養期間のために有給を取りたいと申し出ました。

すると意外すぎるほど淡々と対応してくれ、部署の上司の方も非常に理解を示してくださり、総務的な関係部署の方もサラっと手続きを進めてくれました。

「前例が無いので、申し訳ないですがこちらも勉強しながらやりますんで、ご辛抱ください」

そう言いながらも本当に親身になって応じてくれました。きっと裏ではかなりザワついただろうと察しますが。

そんな感じで有給を取って工事敢行、有給後は2週間ほど自宅でリモートワークすることを特例で承認してくれ、その後無事に社会復帰することができました。

ちなみに、通う職場は市役所から離れた場所で、いつも一緒にいる同僚たちはとても気の良い人たちばかり。かなり恵まれた人間関係だと感じてます。

既に彼らにはカミングアウト済みでしたが、実際に身体イジりますとなると、やっぱ驚かせちゃうかなぁとか、さすがに不快に思う人もいるかなぁとか、正直心配になりました。

ただ、この人たちならきっとわかってくれるだろうと確信していた(カミングアウトしたときに、へぇ〜、そうだったんだぁ、別にいいんじゃね?程度に受け流してくれた実績があった)ので、素直に事実を伝え、シフトに穴を開けてしまって申し訳ないけど、と付け足すと、申し訳なくなんかないよ、と温かい言葉が返ってきました。

復帰後しばらくは重いものを持ったりするのはNGだったわけですが、そこらへんも皆了解してくれデスクワーク中心に仕事をさせてもらえ、お陰で再び元気に動き回れるようになりました。

それと、性別適合手術=子宮卵巣摘出して自家発電で性ホルモンを作れなくなったので、術後は定期的に注射でテストステロン(男性ホルモン)を補給してます(そうしないと更年期障害のような症状が出てしまうので)。

以前数年間は自己輸入でジェル剤を仕入れて毎日下っ腹に塗り込んでましたが、効果が緩やかすぎるのと、毎日塗るのがダルく、ハイキングで何泊か歩きに行くときはいちいちそれを持っていかなければならないので、手術を機に注射に切り替えました。

近隣のどこかにホル注打ってくれるとこないですかねぇ、と市内の大きな病院(毎年健診でお世話になっていて、ホルモン剤の影響で血液の数値が女性の基準値から外れてしまっているので、その理由を説明するためにカム済)に相談したところ、応じてくれた看護士さんが、あそこの先生ならきっと話聞いてくれると思うから、と近くのとあるクリニックを教えてくれました。

実際にそのクリニックへ足を運び、医師に事情を話したら、いいですよー、ウチで診ますよー、とあっさり引き受けてくれ、しかも保険適用で打ってくれるというまさかの神対応。通常だと戸籍未変更では適用されないと聞いていたので、会計時に金額を聞いて耳を疑いました。

田舎のわりに、(すごく局所的かもしれないけど、)実は先進的なポテンシャルを秘めてるっぽい飯山市。

そして理解ありすぎて尊い周囲の人々。

今あるこの環境に対する感謝の意を込めて、ズラズラと書きました。

あ、これを目にした、既に知り合いの方々へ。
驚かせてしまったでしょうか。
え?今さら?と思わせてしまったでしょうか。
どちらにしろ、すみません。
これまで敢えて公言する必要ないと本気で思っていたので。

でも、なんか墓場まで持ってく話じゃないのかもな、と年を追うごとに徐々に考え方が変わってきて、特に術後は「この人には伝えたけどあの人にはまだ、誰まで話せば良いのかどうなのか」と独りで勝手にソワソワしてたので、こうやって間接的にでも伝えられて内心ほっとしています(一方的にすみません)。

手術したからって人格が変わったわけでも、几帳面で計画性に富んで数字に強くなったわけでも無く、中身はもちろん今までのままです。
もしよければ、これからもゆるくよろしくおつきあいください。

(そういえばこれまでリアルでカムった人たちから「あ〜はぃはぃ」とか「だろうなとは思ってた」とか「そういうことか」とかいう反応を、けっこうな高確率でいただいてきました。そんなもんなんでしょうか。必死に隠してたあの頃の俺の努力は一体何だったんだろうなぁ。まぁいいか。皆さんどうもありがとね。)

この記事に関する独り言をstand.fmにて配信中
No.0_自己紹介とトランスジェンダーの日
No.3_録音用マイクを買ったことと春のカムアウト

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