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おとな女子こそ社会科見学:国際連合欧州本部(United Nations / Palais des Nations)

一般人の見学に門戸を開いている施設は、意外と多くあります。ビール工場やワイナリーなどの飲食関連は、体験したことがある方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。製造過程や社員の人々が働いている状況を見学することは、自分と関係が薄い業界であるほどに『へぇ~!』がいっぱい!以前こちらで紹介したJAXAもそうですが、大人になってからの方が学びの深いものになる場合もありますし。そんな大人の社会科見学にぴったりの場所、海外にも沢山あるんです。

個人的に、これまでの人生で一番感動し、感銘を受け、気分がアガッった"見学”は、ジュネーブでの国連見学!世界で最も重要な組織のひとつである国連では、年間通して見学者へのガイドツアーが催行されているのです。ジュネーブへ行ったならぜひ参加すべき!私たちがニュース等で目にするものはNY本部の映像がほとんどですが、ジュネーブにある欧州本部は、国連の前身である国際連盟の本部であった場所。言わば現在の国連発祥の地でもあるんです。

参加して損はないツアー!

現地でPalais des Nations(パレ・デ・ナシオン:仏語)と呼ばれる建造物は、ジュネーブの市街中心部から少し離れた高台の丘にあるアリアナ公園内にあります。眼下にはレマン湖が、そして前方彼方にはフレンチアルプスの山々が肉眼で見える場所。25ヘクタールもある広大な公園は散策にも良し、美術館もあり見所も多いです。ちなみに、元は貴族の土地だったのですが、『木々を切らないこと』『(元々飼っていた)クジャクが敷地を自由に動き回れること』等を条件にジュネーブ市に寄贈されたそうで、それらは今でも厳密に守られています。

運が良ければクジャクに遭遇

NY本部が政治の舞台である一方、欧州本部は人権・人道そして経済・開発に関する問題が日々話し合われています。そのため、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)、ここ数年で一気に身近になった(?)世界保健機構(WHO)などもここに入居しています。

ウェブサイトから事前予約が必要で、参加料金はひとり15スイスフラン。ツアーの時間帯によりガイドが英語かフランス語で異なるため、日時指定する際には注意が必要。予約時間の45分前には到着しなくてはいけません。これは、入館手続きとセキュリティーチェックに時間が掛ることと、ツアー途中での離脱が禁止されているため、ツアー前にお手洗い等を済ませておく必要があるからです。

ちなみに、正門からちょっと離れた場所に見学者用の入り口があります。私たちは昼食を取ったレストランからタクシーで行ったので迷いませんでしたが(運転手さんが正しいところで下ろしてくれた)、市街中心部から来る人の中には、ここに辿り着くまでに時間が掛る人も多い様子。迷うかもしれない分も計算して、なるべく早めに行くのがベターです。

入館証保有者はこちらの入口から入館

入館に際し、日本人はパスポートが必要。入館書類にサインしたら顔写真を撮られ、入館証が作られます。グループの場合は代表者のみでOKですが、『退館するまで、グループ全員の行動にあなたが責任を持つこと。何か問題が起こったら、あなたの責任になります。』と厳しい顔で念を押されます。すぐさま同行者全員に『変なことはしないようにね!』と厳しく言ったのは言うまでも無く。

入館証はお土産として持ち帰れます!

私たちが参加したのは、その日最後の時間帯。様々な国からやってきた観光客が20人ちょっとくらいだったでしょうか。英語でガイドをしてくれたのは、れっきとした国連職員の方。写真はOK(撮影禁止の場所もある)、動画はNGなど、諸々注意を受けてからツアー出発です。

施設の歴史から、現在話し合われている問題まで、ガイドの方の詳しい説明を聞きながら、広い館内を巡ります。

『人権と文明の同盟の間』
軍縮や紛争に関する会議に使用される部屋

議場では実際の席に座り、同時通訳の機械を触ることも出来ます。イヤホンは、耳中に突っ込む形ではなくカバータイプ。なんちゃって体験は、想像以上に"アガり”ますよ!

各席にあるマイクとイヤホン機器
こちらがイヤホン

館内のあちこちに飾られている美術品は、加盟各国から贈られたその国の伝統品や特産品で、日本からの品は砥部焼のこちらの壺。

実寸はかなり大きいです

素晴らしい議場や館内を飾る美術品・記念品の数々を見て回ると、1時間はあっという間。とにかく館内が広いだけに移動距離もまぁまぁあります!のんびり写真を撮っていると置いて行かれる(注意される)、かなり速足が求められるツアー。おとな女子のトラベリンゴージャス世代は、体力のあるうちに行くべし!

大規模な会議に使用される総会ホール

万が一、NGを出したら大変なことになるため、ある種の緊張感を持ちながらのツアーではありますが、出席しているていで写真撮影も出来たり、楽しむことも十分できます。また私の様に、『若い頃にもっと真面目に勉強して頑張れば良かったー(そうしたら、こういう場所で働くチャンスがあったかもしれないー)』と、大きな後悔も同時に感じるかも?何はともあれ、ツアー後もしばらく続くほどの興奮があることは間違いなし。

ツアー終了後は、人数確認を経て解散。出入口付近に国連グッズのお店がありますが、職員の方々が実際に使用しているモノと同じストラップなども売られているので、レアなお土産にはバッチリですよ。

館内に掲げられている時計は全てパテック・フィリップ!ジュネーブのメーカーだからでしょう

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