ロマン不足|140字小説
分厚い雲の隙間から太陽の光が漏れ、地上に降り注いでいる。
「あ、天使の梯子だ」
誰かが言った。
「薄明光線だよ。まったく、なんでいちいちロマンチックな呼び方をするんだか」
心の中でつぶやいたつもりだった。
「今みんなに必要なのはロマンかもよ?」
驚いて周囲を見渡しても、誰もいなかった。
【140字小説】
オンライン文芸コミュニティ「星々」さんが主催する140字の小説コンテスト、「二月の星々」に応募したものです。
毎月テーマが異なり、今月のテーマは「分」。
文中に最低1回は「分」の文字を使うことになっています。
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ありがとうございます!(・∀・) 大切に使わせて頂きます!