マガジンのカバー画像

140字小説&54字の物語

171
140字小説&54字の物語です。
運営しているクリエイター

#創作

風を感じて|140字小説

僕の少し前を、自転車を押しながらゆっくり歩いている女性がいた。 道幅が狭い道路で、申し訳…

27

回る寿司|54字の物語

寿司が回らなくなっても 「回る寿司」 という言葉だけが行き場を失くしてぐるぐる回っている…

31

初秋|54字の物語

雲間から太陽が遠慮がちに顔を覗かせている。 きっとすぐに晴れるだろう。 くすぶる暑さの中…

33

交差点|140字小説

交差点の信号が青になり、誰もが一斉に歩き出す。 どうしてみんな、そんなに迷いなく歩き出せ…

トガシテツヤ
2か月前
15

付箋|140字小説

廊下に小さな付箋が落ちていた。何気なく拾って見てみると、シャーペンで小さく「何もいらない…

トガシテツヤ
3週間前
40

夏が去ろうとしている|54字の物語

ふと見上げた夕焼けの空は、もう秋の色だった。 夏が去ろうとしている。 今夜はクーラーの世…

トガシテツヤ
4週間前
32

祭りのあと|140字小説

外から子供たちのはしゃぐ声が聞こえる。祭りが終わったらしい。 呑気なもんだ。俺は仕事でヘトヘトになって帰って来たってのに。 「あー! うるせぇ!」 勢いよく窓を開けると、そこには誰もいない。 薄暗い街灯がアスファルトを照らしているだけ。 ただ、静寂があるだけ。 なんだ。 遠い日の記憶か。 (140字小説) こちらもどうぞ。 テーマ「創作」でCONGRATULATIONSを頂きました!

名言と金言|54字の物語

名言や金言は尊くて偉大で勇気をもらえるかもしれない。 でも、それ以上に自分自身の言葉に耳…

トガシテツヤ
1か月前
24

青空と…|140字小説

いつも窓辺に佇んで空を見上げている人がいる。 普段は挨拶を交わすだけだが、今日は思い切っ…

トガシテツヤ
1か月前
26

逃げ水|140字小説

灼熱地獄の中、道路の向こうに水溜まりが見えた。 「逃げ水か」と思った瞬間、逃げ水はこっち…

トガシテツヤ
1か月前
42

花火|54字の物語

ドンッと背中を押してくれて、パチパチと拍手してくれる。 つまり、花火は頑張る君を全力で応…

トガシテツヤ
1か月前
34

渋滞|54字の物語

高速道路で渋滞に巻き込まれた時 「俺以外高速降りろよ!」 と思うのだが、みんなそう思って…

トガシテツヤ
1か月前
24

連休|140字小説

明日からの連休だ。さて、何をしよう。 部屋の掃除をして、洗濯をして、ついでに模様替えもし…

トガシテツヤ
1か月前
44

停電|54字の物語

あれ?電気がつかない。 外でゴロゴロと雷が鳴る音が聞こえる。 そうか。 神様が「もう少し寝てろ」って言ってるのか。 (54字の物語) 雷は苦手です…。 こちらもどうぞ。